FurMarkでGPUのストレステストを行う方法|設定手順から異常の見分け方まで解説
Windows 10には、グラフィックボード(GPU)のベンチマークに使えるツールが数多く存在します。オーバークロックをしているなら、Heaven Benchmarkや3DMarkなどを使って、チューニングの結果、目標のフレームレートが目標の温度で出せているかを確認するのがおすすめです。
FurMarkは一見これらのツールと似ていますが、実際にはベンチマークというより「ストレステスト」向けのツールです。何が違うのか?FurMarkはGPUにより強い負荷をかけ、より多くの電力を消費させるため、定格(初期設定)でのグラフィックボードの安定性を確認するのに最適です。
GPUハードウェアに不具合があるかもしれないと疑っているなら、FurMarkでテストすればすぐに答えが見つかります。また、GPUの熱管理(冷却性能)を確認する良い方法でもあり、冷却の強化が必要かどうかの判断材料にもなるでしょう。FurMarkはGPUを限界まで追い込み、その安定性を試すツールなのです。
注意:こうした理由から、オーバークロック中のGPUにFurMarkを使うことはおすすめしません。あくまで定格設定のGPUのストレステスト用として使用してください。それを踏まえて、以下ではFurMarkを使ったGPUのストレステストの手順を紹介します。
FurMarkのセットアップ
1. FurMarkをダウンロードしてインストールします。
2. FurMarkを起動すると、さまざまな設定項目が表示されます。通常のGPUストレステストを行うだけであれば、ほとんどの設定はデフォルトのままにしておきましょう。
3. 設定メニューで変更しておきたいのは「GPU temperature alarm(GPU温度アラーム)」にチェックを入れることです。GPUが一定温度に達すると警告が発せられます。(筆者は95℃に設定しています。自分のGPUがこの温度に達することはまずないはずだからです。)
4. 普段ゲームをプレイしている解像度に基づいたデフォルトのストレステストを実行するには、「GPU benchmarks」ボックス内の該当するプリセットをクリックします。
すると、猫の毛皮をまとった巨大なドーナツのようなものが画面に表示されます。(全体としては、どこかWindows 95のスクリーンセーバーのような奇妙な見た目です。)
ストレステストが進むにつれ、GPUの消費電力は徐々に上がり、GPU温度も上昇していきます。一般的な目安として、FurMarkのストレステストを30分間問題なく実行できれば、グラフィックボードは正常に動作していると言えます。
5. 画面左上のGPU負荷(100%前後になっているはず)に注目し、画面下部のグラフで温度変化を監視しましょう。
ストレステストの実行中に、GPUが苦戦している兆候がいくつか現れます。
最も分かりやすいハードウェア障害のサインは、FurMark自体がクラッシュしたり、PCごとフリーズ・再起動したりすることです。ストレステストを複数回実行しても毎回発生するようであれば、GPUまたはPSU(電源ユニット)に故障がある可能性があります。
より微妙なGPU不調のサインとしては、テスト中の画面に表示される視覚的なノイズ(アーティファクト)やグリッチが挙げられます。
(オーバークロックしていない)GPUがストレステストのプリセット中に90〜95℃を超えて稼働している場合は、冷却環境の改善を検討しましょう。GPU用クーラーの導入、ケース内ファンの配置の見直し、冷却性の高いPCケースへの交換などの方法があります。
よくある質問
1. FurMarkはGPUを壊しますか?
FurMarkはほとんどのゲームよりも強くGPUへ負荷をかけます——それこそがストレステストの目的です。ただし、実際にGPUを傷つけることはまずありません。GPUには保護機構が備わっており、一定温度に達すると自動的にクロックを下げる(サーマルスロットリング)ためです。
FurMarkで実際にダメージを与えられる前に、GPUはクラッシュするかクロックを下げるはずです。とはいえ、先述の通り安定性の観点から、オーバークロック中のGPUでFurMarkを使用するのは避けてください。
2. FurMarkはウイルスですか?
詳しい人には馬鹿げた質問に聞こえるかもしれませんが、長年にわたりFurMarkはGPUメーカーから「ヒートウイルス」と呼ばれてきました。GPUをあまりに酷使することへの懸念を示していたのです。
答えはノーです。もちろんFurMarkはウイルスではありません。ただし、日常使用では決して起こり得ない極限の状況を作り出すことを考えれば、「ヒートウイルス」というレッテルにも一理あると言えます。繰り返しになりますが、FurMarkはGPUの性能測定というより、GPUの故障チェックのためのツールだと捉えましょう。
3. FurMarkの代替ツールはありますか?
もちろんありますし、むしろそちらを好むユーザーもいます。UnigineのHeaven Benchmarkは、消費電力が比較的抑えられながら、他のユーザーと比較できるベンチマークスコアを提供してくれる優れた代替手段です。本格的なストレステストではなくベンチマークだけが必要なら、3DMark Time Spyも良い選択肢となるでしょう。
さらにGPUの世界を探求したい方には、グラフィックボードが正常に動作しないときの対処法まとめも用意しています。また、ThrottleStopを使ってCPUを冷やしながらチューニングする方法も紹介しています。
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