テキストファイルに機密データを隠す方法【NTFS代替データストリーム活用】
大切な機密データを、暗号化もされていない普通のテキストファイルに保存したいと思いますか?おそらく答えは「ノー」でしょう。しかし、この記事で紹介するテクニックを使えば、Windowsのメモ帳で作成したごく普通のテキストファイルの中に、機密データを簡単に隠すことができます。対応OSはWindows XP、Vista、Windows 7です(※ファイルシステムがNTFSである必要があります)。
NTFSの「代替データストリーム」とは?
このテクニックの鍵となるのが、NTFSが備える「代替データストリーム(Alternate Data Streams)」という機能です。代替データストリームを利用すると、任意のファイル名の中に別のデータストリームを隠すことができます。このストリームは、メインのファイルにアクセスしても表示されないため、パスワード、メールアドレス、銀行口座番号などの機密情報を、一見ただのテキストファイルにしか見えないファイルの中に隠せるのです。
隠しデータの作成手順
それでは、実際の手順を見ていきましょう。まずコマンドプロンプトを開き、以下の構文を入力します。
notepad AnyFileName.txt:SecretData.txt

ここで「AnyFileName」が実際のテキストファイルのファイル名、「SecretData.txt」がAnyFileNameの中に隠されるストリームの名前です。
コマンドを実行すると確認ダイアログが表示されるので、「はい」をクリックします。

メモ帳のエディタが起動するので、隠したい機密データを入力しましょう。入力が完了したら「ファイル → 上書き保存」で保存します。

なお、同じファイルに複数の隠しストリームを追加することも可能です。その場合は、ストリーム名を変えて同じコマンドを実行するだけでOKです。
エクスプローラー上ではファイル名は「AnyFileName.txt」と表示され、外見からは内部に隠しデータが含まれていることをうかがい知ることはできません。
隠したデータにアクセスする方法
隠したストリームを読み出すには、コマンドプロンプトで以下の構文を入力します。
more < FileName.txt:StreamName.txt
先ほどの例であれば、コマンドは次のようになります。
more < AnyFileName.txt:SecretData.txt

なお、隠したデータを後から取り出すには、ストリーム名を覚えておく必要があります。
ストリーム名を忘れてしまった場合の検出方法
ストリーム名を忘れても大丈夫です。無料ツール「Streams.exe」を使えば、ストリームを持つファイルを検出できます。このアプリケーションは、ストリームを含むすべてのファイルをスキャンして表示してくれます。
隠しストリームを検出する構文は次のとおりです。
streams.exe AnyFileName.txt

また、ファイル本体は残したままストリームだけを削除したい場合は、以下のコマンドを使用します。
streams.exe -d AnyFileName.txt

このコマンドを実行すると、AnyFileName.txtからすべてのストリームが削除されます。
注意点:あくまで「隠す」ためのテクニック
この方法は、PC内にプライベートなテキストデータを手軽に隠しておくのに非常に便利です。PCを共有している相手が技術に詳しい人やハッカーでない限り、あなたの小さな秘密に気づくことはまずないでしょう。
ただし、代替データストリームは暗号化ではないため、ADSの存在を知っている人には検出・閲覧される可能性がある点には注意が必要です。より高いセキュリティを求める場合は、ファイルへのアクセス権を制限してアクセス不可・削除不可の状態にするなど、追加の対策を組み合わせることをおすすめします。
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