Windows 11でHyper-Vを有効化する3つの方法【コントロールパネル・コマンド・PowerShell】
Hyper-Vは、MicrosoftがWindows 11向けに提供している純正の仮想化ソリューションです。仮想マシンを作成し、仮想ハードウェア上で実行することができます。ただし、パソコンでHyper-Vを使用するには、事前に機能を有効にしておく必要があります。
この記事では、サードパーティ製ツールに頼らずにWindows 11でHyper-Vを有効化し、仮想マシンを作成・実行できるようにするための3つの方法を詳しく解説します。
Hyper-Vの主な活用シーン
Hyper-Vは、複数のOSをそれぞれ独立した仮想マシン上で動作させることができるネイティブの仮想化ツールです。
Hyper-Vを利用すれば、VirtualBoxやVMware Workstationといったサードパーティ製のハイパーバイザーに依存する必要がありません。なお、ゲストOSとして選択できるのはWindows、Linux、FreeBSDの3種類に限られます。
Hyper-Vの仮想マシンの代表的な活用例は以下のとおりです。
- 旧バージョンのWindowsやWindows以外のOS向けソフトウェアを実行・テストする
- 1台のホストシステム上で複数の仮想マシンを使い、さまざまなOS環境でソフトウェアを検証する
Windows 11でHyper-Vを有効にするための前提条件
Hyper-Vは、Windows 11 Pro、Enterprise、Educationエディションで利用可能なオプション機能です。自分のWindowsエディションを確認するには、「設定」>「システム」>「バージョン情報」と進み、「Windowsの仕様」セクションでエディションをチェックしてください。
Homeエディションをお使いの場合でも、専用のbatスクリプトを実行することで、非対応システムにHyper-Vをインストールする方法があります。
また、実行する仮想マシンの数やアプリケーションの種類によっては、快適に動作させるために十分なリソース(CPU・メモリ・ストレージ)が必要になります。
さらに、BIOSでハードウェア仮想化機能を有効にしておく必要があります。これはWindowsシステム上で仮想マシンを動かすために不可欠な機能ですが、初期状態では無効になっていることが多い点に注意しましょう。
BIOSでハードウェア仮想化を有効にする方法
対応機種であれば、BIOSからハードウェア仮想化を有効にできます。以下の手順はHP製パソコンの場合の例です。自作PCや他メーカーのノートパソコンを使用している場合は、取扱説明書で詳細な手順を確認してください。一般的なBIOSへの入り方については、WindowsでBIOSを起動する汎用ガイドも参考になります。
BIOSでハードウェア仮想化を有効にする手順:
- パソコンの電源が入っている場合は、シャットダウンします。
- 電源ボタンを押して起動すると同時に、「Esc」キーを連打してスタートアップメニューを表示します。
- スタートアップメニューが表示されたら、「F10」キーを押してBIOSセットアップに入ります。
- BIOSセットアップユーティリティ内で、矢印キーを使って「Configuration(構成)」タブを開きます。
- 下矢印キーで「Virtualization Technology(仮想化技術)」の項目を選択します。
- 「Enter」キーを押し、選択肢から「Enabled(有効)」を選びます。
- 「F10」キーを押して変更を保存し、BIOSを終了します。
- パソコンが再起動して変更が適用されます。再起動には時間がかかる場合があるので、完全に立ち上がるまで待ちましょう。
再起動後は、Windows 11でHyper-Vを有効にできるようになります。以下、その具体的な手順を紹介します。
1. コントロールパネルからHyper-Vを有効にする
最も基本的な方法は、「Windowsの機能」ダイアログを使うやり方です。コントロールパネルからWindowsのオプション機能を追加・削除できるので、以下の手順で操作します。
- 「Win + R」キーを押して「ファイル名を指定して実行」を開きます。
- 「control」と入力して「OK」をクリックし、コントロールパネルを開きます。
- コントロールパネルで「プログラム」>「プログラムと機能」に移動します。
- 左側のメニューから「Windowsの機能の有効化または無効化」をクリックします。
- 「Windowsの機能」ダイアログで「Hyper-V」にチェックを入れます。「Hyper-V」を展開すると、「Hyper-V管理ツール」と「Hyper-Vプラットフォーム」が表示されます。
- 両方の項目にチェックが入っていることを確認して「OK」をクリックします。これらはオプション機能のため、Windowsが必要なファイルのインストールと有効化を自動的に行います。完了まで少し時間がかかることがあります。
- 処理が完了したら、「今すぐ再起動」をクリックしてパソコンを再起動し、変更を適用します。
再起動後、スタートメニューで「Hyper-V」と検索し、「Hyper-Vマネージャー」を開けば、Windows 11上で仮想マシンを作成できるようになります。
2. コマンドプロンプトでHyper-Vを追加する
コマンドプロンプトは、繰り返し作業を素早く効率的に処理できる便利なツールです。DISM(展開イメージのサービスと管理)というコマンドラインツールを使えば、Windowsのオプション機能をコマンドプロンプトから直接インストールできます。
コマンドプロンプトでHyper-Vを有効にする手順は以下のとおりです。
- 「Win」キーを押して「cmd」と入力し、「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。
- コマンドプロンプトのウィンドウに以下のコマンドを入力し、Enterキーを押して実行します。
DISM /Online /Enable-Feature /All /FeatureName:Microsoft-Hyper-V
- DISMツールがHyper-V機能の有効化を開始し、進行状況がコマンドプロンプトに表示されます。
- 操作が正常に完了したら、パソコンの再起動が必要です。キーボードの「Y」を押してアクションを確定してください。
再起動後は、Hyper-Vマネージャーを開いて仮想マシンを作成できるようになります。
3. PowerShellでHyper-Vを有効にする
コマンドプロンプトよりもWindows PowerShellを好む方も多いでしょう。その場合は、PowerShellからも同じようにHyper-Vを有効化できます。
ただし、コマンドプロンプトとは異なり、PowerShellでは「Enable-WindowsOptionalFeature」コマンドレットを使用してWindowsイメージ内のオプション機能を有効にします。
PowerShellでHyper-Vを有効にする手順:
- 「Win」キーを押して「powershell」と入力し、「PowerShell」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。
- PowerShellのウィンドウに以下のコマンドを入力し、Enterキーを押します。
Enable-WindowsOptionalFeature -Online -FeatureName Microsoft-Hyper-V -All
- PowerShellがコマンドレットを実行し、Hyper-Vの有効化プロセスを開始します。成功すると、パソコンの再起動を求められます。
- 「Y」と入力して確定すると、パソコンが再起動し、変更が適用されて新しい機能が有効になります。
Windows 11でHyper-Vを有効にする複数の方法
Hyper-Vはタイプ1ハイパーバイザーに分類され、コンピューターのハードウェア上で直接動作します。あらかじめシステムに組み込まれており、制限なく無料で使用でき、コンシューマー向けシステムでも安定したパフォーマンスを発揮するのが魅力です。
一方で、VMware Workstation Proのような専用仮想化ソフトウェアは、複数のプラットフォームに対応しており、古いシステムでも利用できるほか、エンタープライズ用途により適しています。人気の高い3つのハイパーバイザーを比較した記事も参考に、自分に合ったツールを選んでみてください。
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