Macの標準メールアプリで暗号化メールを送信する方法【S/MIME証明書の取得から設定まで】
通常、メールのやり取りはプロバイダーがセキュリティを管理しているため、比較的安全なものとされています。しかし、メールの暗号化は利用しているメールサービスによっては対応していない場合もあります。より強固にメールを守りたいなら、自分のメールアプリで暗号化機能を使うのがおすすめです。
Macユーザーであれば、標準搭載されている「メール」アプリだけで暗号化メールを送信できます。この記事では、その設定方法と使い方を詳しく解説します。
macOSに内蔵されたメールアプリは、送信前にメール内容を暗号化することが可能です。ただし、この暗号化を行うには、事前にMacへメール用のデジタル証明書をインストールしておく必要があります。証明書はオンラインの各種サービスから入手でき、なかには個人利用向けに無料で提供しているところもあります。
セットアップが完了すれば、あとはMacのメールアプリからいつでも暗号化メールを送れるようになります。暗号化されたメールは、万が一第三者に傍受・閲覧されたとしても、意味不明な文字列としてしか表示されないため、内容が漏れることはありません。
メールアドレス用の無料暗号化証明書を取得する
まず最初に行うのは、オンラインの証明書発行サービスから証明書を取得することです。この証明書は、Macのメールアプリから送るメールの本人性を検証するために使われます。
どのサービスを利用しても構いませんが、現時点では以下で紹介するActalisが、個人用途向けに無料の証明書を提供しています。
- ブラウザでActalisの公式サイトにアクセスします。Free S/MIME certificates(無料S/MIME証明書)というリンクを見つけてクリックしましょう。
- 証明書申請フォームが表示されるので、個人情報を入力します。Email欄に自分のメールアドレスを記入し、Send Verification Email(確認メールを送信)ボタンを押してください。
- しばらくすると認証コードが書かれたメールが届きます。メールからコードをコピーしましょう。
- 申請フォームのページに戻り、コピーしたコードをVerification code(認証コード)欄に貼り付けます。続いて画像認証(キャプチャ)を入力し、必要なチェックボックスにチェックを入れて、ページ下部のSubmit Request(リクエストを送信)をクリックします。
- 次の画面に証明書のパスワードが表示されます。後ほど再度表示されないので、必ずメモしておいてください。
これで証明書の申請は完了です。まもなく、証明書ファイルが添付されたメールが届きます。
取得した証明書をMacにインストールする
証明書が届いたら、Macの「キーチェーンアクセス」アプリにインストールします。これにより、メールアプリで証明書を使用した暗号化メールの送信ができるようになります。
- 届いたメールから証明書の.zipファイルをダウンロードし、Mac上で解凍します。
- 解凍した証明書ファイルをダブルクリックすると、インストールが始まります。
- 証明書のパスワード入力を求められるので、申請時にメモしておいたパスワードを入力し、OKを押して続行します。
これで証明書が追加されますが、特に画面上に通知などは表示されません。
キーチェーンアクセスで証明書のインストールを確認する
証明書が正しくインストールされたかどうかは、「キーチェーンアクセス」を起動して自分の証明書を確認すればわかります。
- Launchpadを開き、「キーチェーンアクセス」を検索してクリックします。アプリが起動します。
- メイン画面の左サイドバーからマイ証明書を選択すると、インストール済みの証明書一覧が表示されます。
- 右側のペインに、新しくインストールしたメール用証明書が表示されているはずです。
これで、証明書が正常にMacへインストールされたことが確認できました。
Macのメールアプリから暗号化メールを送信する
証明書のインストールと確認が済んだら、いよいよMacのメールアプリから暗号化メールを送信できます。追加の設定は不要で、基本的には新しいメールを作成して送信するだけです。
なお、すでにメールアプリを開いている場合は、以下の手順に進む前に一度アプリを終了しておきましょう。
- お好みの方法でMacのメールアプリを起動します。
- 画面上部のファイルメニューから新規メッセージを選択し、新規メール作成ウィンドウを開きます。
- 宛先欄に相手のメールアドレスを入力し、件名と本文を記入します。送信ボタンを押す前に、チェックマークのアイコンをクリックして青色になっていることを確認してください。
- まずデジタル署名付きのメールが相手に送られます。このやり取りを1回行うことで、以降は完全な暗号化メールを送れるようになります。もう一度新規メッセージ作成ウィンドウを開き、必要事項を入力したら、件名欄の横にある鍵アイコンをクリックして青色に変えます。
あとは通常通りメールを送信するだけです。
こうして作成したメールは、まずあなたの証明書によって暗号化されてから、受信者へと送信されます。
暗号化せずに通常のメールを送る方法
証明書をインストールしたからといって、すべてのメールを暗号化しなければならないわけではありません。普段どおりの通常メールの送受信も引き続き行えます。
- 新しいメールを作成する際に、鍵アイコンとチェックマークアイコンを有効にしないだけでOKです。
この場合、メールは暗号化なしの通常メールとして送信されます。
Macからメール暗号化証明書を削除する
証明書の使用をやめたい場合や、新しい証明書に乗り換えたい場合は、Macから古い証明書を削除しておくと良いでしょう。
- キーチェーンアクセスを起動します。
- 前述の手順と同じように、自分の証明書を探します。
- 証明書を右クリックして削除を選択します。
これで、Macから暗号化メールを送信することはできなくなります。
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