あなたのMacを不正アクセスから守る方法――誰にも侵入されにくくする10のセキュリティ対策
先日、フランクフルト空港で目撃した光景が今でも印象に残っています。あるビジネスマンが、高価なMacBook Airをテーブルに置いたままコーヒーを買いに行ってしまったのです。不在だったのはわずか5分。しかしその5分の間に、パソコンを盗まれることも、内部の重要データをハッキングされることも十分にあり得ました。
さらに厄介なことに、最近のハッカーは物理的なアクセスすら必要としません。ネットワークスニファーを使って公衆Wi-Fiスポットの脆弱性を探し回ったり、パスワードが設定されていないプライベートWi-Fiに侵入したりするのです。
だからこそ、最初からmacOSのパソコンをこうした「悪意ある攻撃者」から守る必要があります。ただし、その前に心得ておいてほしいのは、100%完璧なセキュリティは存在しないということです。もし相手が政府機関レベルなら、ここで紹介する基本的な対策ではまったく歯が立ちません。
しかし、カフェで隣の席から画面を覗き見るような「日和見主義者」を防ぐには十分です。それでは順番に見ていきましょう。
パソコンにパスコードを設定する
言うまでもないことですが、これをやっていない人があまりに多いのに驚かされます。これは旅行に出かける際に玄関の鍵を掛けずに出て行き、帰宅したときに「なぜ泥棒に入られたのだろう」と不思議がるようなものです。
パスコードの設定は簡単です。「システム環境設定」→「セキュリティとプライバシー」を開き、「一般」タブでパスワードを設定できます。同時に、スリープ後にパスワードを要求するまでの時間も指定できるので、「すぐに」を選ぶのがベストです。
パスワードを忘れた場合に備えてヒントを登録することもできますが、第三者に読まれても推測できないほど曖昧なヒントにしない限り、おすすめはしません。確実に覚えられるパスワードを設定する方が安全です。
FileVaultを有効にする
macOSデバイスの優れた点のひとつは、完全にシャットダウンすれば、ハードドライブ上のファイルに一切アクセスできなくなることです。しかしこの恩恵を受けるには、FileVaultをオンにする必要があります。
「システム環境設定」→「セキュリティとプライバシー」にあるFileVaultは、ハードドライブ全体を暗号化します。ただし暗号化が機能するのは、コンピュータを完全にシャットダウンした場合のみです。そのため、特にノートパソコンをカバンに入れて持ち歩くときは、スリープモードの多用を避けましょう。
初めてオンにすると、ハードドライブ全体の暗号化に数時間かかりますが、安心のためには十分すぎる価値があります。この記事の中でひとつだけ実行するなら、間違いなくFileVaultです。あとはすべておまけのようなものです。
システム環境設定の鍵アイコンをロックしておく
システム環境設定への不正な変更は、左下にある小さな鍵(パッドロック)アイコンで防ぐことができます。
システム環境設定を安全に保ちたいなら、鍵アイコンをクリックしてロック状態にしましょう。設定を変更したいときは、鍵を開くために管理者パスワードの入力が求められます。
管理者アカウントでログインしない
もうひとつのタブーは、日常的な作業に「管理者」アカウントを使うことです。
管理者権限を持つユーザーは、パソコン上で何でもできてしまいます。ソフトウェアのインストールや削除、ユーザーの追加・削除などはその一例にすぎません。仮に誰かがあなたのパソコンに侵入したとき、すでに管理者としてログイン済みなら、それは「王国の鍵」を渡してしまうのと同じです。
解決策は、権限のない通常アカウントを作成し、日常業務にはそちらを使うことです。管理者アカウントは普段は触らず、パソコンが要求したときだけログイン情報を入力します。
新しいユーザーを作成するには、「システム環境設定」→「ユーザとグループ」を開きます。下部の鍵をロック解除し、「ログインオプション」の下にある「+」ボタンをクリックして、新しいアカウントを「標準」タイプで作成してください。
ゲストユーザーを無効にする
他の人がパソコンを使えるよう、ゲストユーザーアカウントを用意しておくべきだと言う人も多くいます。しかし私は真逆の考えです。
ゲストユーザーのアクセス権限はかなり制限されているとはいえ、それでも2つの重要な領域にアクセスできます。1つ目はインストール済みのアプリケーションで、悪意のある操作に使われる可能性があります。
2つ目はtmpディレクトリです。ここには悪意あるスクリプトやマルウェアが格納されることがあります。
そこで「システム環境設定」→「ユーザとグループ」を開き、ゲストユーザーのオプションをオフにしましょう。
自動アップデートを必ずオンにする
他のOSと同じように、Appleは定期的にmacOSのアップデートを配信しています。ソフトウェアも同様で、パッチが必要になれば開発者が作成して公開します。
せっかくパッチがインストール待ちの状態で用意されていても、自動アップデートがオフなら意味がありません。毎日手動でチェックするのが好きなら別ですが、そんな時間がある人はいないでしょう。
自動アップデートをオンにするには、「システム環境設定」→「ソフトウェア・アップデート」を開き、「Macを自動的に最新の状態に保つ」にチェックを入れます。
続けて「詳細」ボタンをクリックすると、利用可能なオプションが表示されます。すべてにチェックを入れておくことをおすすめします。
ファイアウォールを有効にする
これも当たり前の話に聞こえますが、やはり面倒がってやらない人が多いのです。
細かい調整が必要になりがちなWindowsのファイアウォールと比べ、macOSのファイアウォールはワンクリックで完了します。「システム環境設定」→「セキュリティとプライバシー」を開き、「ファイアウォール」タブでスイッチを入れるだけ。それだけでOKです。
私自身、「ファイアウォールオプション」の中身をいじったことは一度もありません。近いうちにmacOSファイアウォールの「ステルスモード」についての記事を書く予定ですが、基本的には下のスクリーンショットのようにデフォルトのままにしておけば問題ありません。
コンピュータのネットワーク名を匿名化する
これはつい最近友人から教えてもらったのですが、それまで考えたこともなかった対策です。
誰かがあなたのネットワークに侵入すると、接続されているすべてのデバイス名を目にすることになります。デバイスが自分のMac 1台だけなら効果はほとんどありませんが、複数のデバイスがあるネットワークなら、Macの名前を匿名化してカモフラージュできます。
たとえば私の場合、教えてもらうまでコンピュータ名は「Mark's MacBook Air」でした。これでは「どうぞお入りください!ファイルは全部ここにあります!」という看板を掲げているようなものです。しかし無害な名前に変更したことで、今では他の接続デバイスの中に紛れています。
もちろん万全ではありません。1台ずつ確認されれば見破られてしまいますが、少なくとも相手の手間と時間を奪うことはできます。
「システム環境設定」→「共有」を開くと、上部にコンピュータ名が表示されます。画面下部の鍵をクリックして管理者パスワードを入力すると、コンピュータ名の横にある「編集」ボタンが押せるようになります。クリックしましょう。
あとは好きな名前に変更するだけです。「動的グローバルホスト名を使用」のチェックは外したままにしておいてください。
共有機能をオフにする
同じ「共有」画面にいるうちに、これらのオプションをすべてオフにしてしまいましょう。唯一の例外は「コンテンツキャッシュ」です。
調べた限りでは、コンテンツキャッシュは問題なく、むしろメリットがあるようです。また、これをオンにするとインターネット共有も有効になるので、こちらも残しておいてよいでしょう。しかしスクリーン共有、ファイル共有、リモートログインなどのその他の項目は(強い需要がない限り)オフに切り替えてください。
まとめ
冒頭で述べたように、これらの対策で防げるのは、カフェでの覗き見や、ノートパソコンを転売して小銭を稼ごうとする窃盗犯程度です。
政府機関やプロの攻撃者を相手にする場合、これらの対策は彼らを遅らせることはできても、それはごく短い時間にすぎません。
とはいえ、何もしないよりはマシですよね。彼らに簡単な仕事をしてあげる必要はないのです。
-
AndroidをMac用のワイヤレスフラッシュドライブに変える方法
MacのデータをAndroidに転送したいときは、通常データケーブルで接続すれば簡単に済みます。しかし、ケーブルが手元にない場合や、MacのUSBポートをひとつ空けておきたい場合には、転送作業を後回しにしてしまうこともあるでしょう。実は、Macはプラグアンドプレイに対応しているため、AndroidをMac用のワイヤレスフラッシュドライブとして活用できます。特別な機材は不要で、以下の手順に従うだけです。Androidをワイヤレスフラッシュドライブ化する手順アプリのインストール: Androidに「Pocketshare」をダウンロードしてインストールします。同じネットワークに接続: MacとAn
-
MacでRARファイルを開く方法を徹底解説!無料ツール「The Unarchiver」の使い方
現実の世界でもデジタルの世界でも、データを整理して管理するうえで「アーカイブ(圧縮)」は最も有効な手段のひとつです。大量のファイルを管理するのは意外と手間がかかるもので、特にメールに複数のファイルを添付して送りたいときには悩まされますよね。(誰もが一度は経験があるはず)ファイルの圧縮・解凍を活用すれば、作業がぐっと楽になるうえ、ファイルサイズを小さくできるというメリットもあります。 テクノロジーの魔法とも言えますが、複数のファイルをひとつの形式にまとめられるのは本当に便利です。Windowsでは定番ツール「WinZip」を使えば素早く圧縮・解凍ができますが、Macではどうすればよいのでしょう