Windows 10をセーフモードで起動する方法【初心者向け完全ガイド】
Windows 10でトラブルが発生したとき、最初に試したい対処法のひとつが「セーフモードでの起動」です。セーフモードとは、OSの動作に最低限必要なファイルとドライバーだけを読み込んで起動する特殊なモードのこと。これにより、問題の原因となっているソフトウェアやドライバーを絞り込みやすくなり、トラブルシューティングが格段に効率的になります。
また、ウイルスやマルウェアなどの悪意あるプログラムの駆除も、セーフモードで行うと効果的です。通常モードでは常駐するマルウェアも、セーフモードでは動作しないため、検出・削除しやすくなります。
ただし、Windows 10には従来の方法ではセーフモードに入れないという難点があります。以前のWindowsでは、起動時にF8キーを連打すればセーフモードへアクセスできましたが、Windows 10ではこの機能が無効化されています。これは、Microsoftが起動時間の高速化を優先したためです。F8キーによる割り込みを待つ処理がなくなることで、Windows 10は非常に速く起動するようになりました。
とはいえ、心配はいりません。本記事では、「設定」アプリやMSconfig(システム構成)、ログイン画面など、さまざまな方法からWindows 10をセーフモードで起動する手順を詳しく解説します。
セーフモードには3つの種類がある
まず知っておきたいのが、セーフモードには以下の3種類があるという点です。
- セーフモード
- セーフモードとネットワーク
- セーフモードとコマンドプロンプト
1. セーフモード(標準)
標準のセーフモードでは、Windows 10の基本構成と最低限のドライバーのみが読み込まれます。そのため画面は黒くなり、デスクトップに壁紙は表示されず、画面の四隅に「セーフモード」という文字が表示されます。
このモードは、ウイルス対策ソフトを使ったスキャンや、脅威の駆除に最適です。また、システムの復元もこのモードから実行できます。
2. セーフモードとネットワーク
このモードでは、標準のセーフモードに加えてネットワークドライバーも読み込まれるため、インターネットへの接続が可能になります。オンラインでドライバーや修正プログラムをダウンロードしたい場合に便利ですが、Windowsが保護されていない状態であるため、一般のWeb閲覧には推奨されません。
3. セーフモードとコマンドプロンプト
このモードを選択すると、WindowsのGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)は起動せず、直接コマンドプロンプトの画面が表示されます。主に上級者が高度なトラブルシューティングを行う際に使用するモードです。
Windowsが起動しないときにセーフモードで起動する方法
Windowsが正常に起動しない場合、セーフモードでの起動はトラブルシューティングの強力な手段となります。以下の手順に従ってください。
- PCの電源を切る: まず、パソコンがシャットダウン状態であることを確認します。
- 強制終了を繰り返す: PCの電源を入れ、電源ボタンを約5秒間長押しして強制終了します。この操作を繰り返すと、「自動修復を準備しています」という画面が表示されます。
※注意: 初めてこの画面が表示された場合は、強制終了を繰り返す必要はありません。 - 診断を待つ: WindowsがPCの診断を行うまで待ちます。
- 詳細オプションを選択: 診断完了後、「詳細オプション」をクリックすると、Windows回復環境(Windows RE)が起動します。
- スタートアップ設定へ移動: 「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」→「再起動」の順にクリックします。システムが再起動し、起動オプションの一覧が表示されます。
- セーフモードを選択: 標準のセーフモードで起動するにはF4キーを、ネットワーク有効のセーフモードで起動するにはF5キーを押します。
これで、Windows 10をセーフモードで再起動できます。
F8キーでセーフモードを起動できるようにする方法
前述のとおり、Windows 10では既定でF8ブートメニューが無効になっていますが、設定を変更して再度有効化することは可能です。これには「bcdedit」コマンドを使用します。bcdeditは、OSの起動プロセスを制御するブート構成データ(BCD)を編集するツールです。
- ファイル名を指定して実行を開く: Windowsロゴキー + Rキーを同時に押します。
- 管理者としてコマンドプロンプトを起動: 「ファイル名を指定して実行」ウィンドウに「cmd」と入力し、Ctrl + Shift + Enterキーを同時に押します。これにより、コマンドプロンプトが管理者権限で開きます。
※注意: EnterキーやOKボタンだけを押すと、管理者モードで開きませんのでご注意ください。 - コマンドを入力: コマンドプロンプトに次のコマンドをコピー&ペーストし、Enterキーを押します。
bcdedit /set {default} bootmenupolicy legacy - 再起動してF8を押す: Windowsを再起動し、Windowsロゴが表示される前にF8キーを押します。これでブートオプションメニューにアクセスでき、そこからセーフモードを選択できるようになります。
ヒント: F8キーの有効化は、Windowsにログインできる場合にのみ実行できます。Windowsが起動できない状態の場合は、前述の自動修復からの手順など、別の方法を使用してください。
設定アプリからセーフモードで起動する方法
Windowsが正常に動作している状態であれば、「設定」アプリから簡単にセーフモードで再起動できます。以下の手順を実行してください。
- タスクバー左下のWindowsアイコンをクリックします。
- 歯車アイコンをクリックしてWindowsの設定を開きます。
または、Windows + Iキーを同時に押しても設定ウィンドウを起動できます。 - 設定ウィンドウ内の「更新とセキュリティ」をクリックします。
- 左側のメニューから「回復」を選択します。
- 右側の画面で「今すぐ再起動する」ボタンをクリックします。
- PCが再起動し、「オプションの選択」画面が表示されるので、「トラブルシューティング」をクリックします。
- 続いて「詳細オプション」をクリックします。
- 「スタートアップ設定」→「再起動」の順にクリックします。
- Windowsが再起動し、起動オプションの一覧が表示されます。矢印キーで目的のセーフモードを選択します。
F4: セーフモード
F5: セーフモードとネットワーク
希望のセーフモードを選択すれば、Windows 10がセーフモードで起動します。
システム構成(msconfig)からセーフモードで起動する方法
「設定」アプリ以外にも、「システム構成」ユーティリティを使ってセーフモードで起動する方法があります。以下の手順に従ってください。
- Win + Rキーを同時に押します。
- 「ファイル名を指定して実行」ウィンドウに「msconfig」と入力し、Enterキーを押します。
- 「システム構成」ウィンドウが開きます。
- 「ブート」タブをクリックし、「ブートオプション」の項目にある「セーフ ブート」にチェックを入れて、「適用」→「OK」の順にクリックします。
- 再起動を促すメッセージが表示されるので、「再起動」をクリックすると、Windows 10がセーフモードで起動します。
注意: このチェックを入れたままにしている間は、毎回セーフモードで起動することになります。通常モードに戻す場合は、必ず「セーフ ブート」のチェックを外して「適用」→「OK」をクリックしてください。
ログイン画面からセーフモードで起動する方法
ログイン画面より先に進めない場合でも、ログイン画面から直接セーフモードに入ることが可能です。
- Windowsのサインイン画面で、電源ボタン → 「再起動」をクリックする際に、Shiftキーを押しながらクリックします。
- PCが再起動し、新しい画面が表示されます。そこから「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」→「再起動」の順に選択します。
※注意: ドライブが暗号化されている場合、BitLocker回復キーの入力を求められることがあります。 - 再起動後、F4キーでセーフモードを、F5キーでネットワーク有効のセーフモードを選択します。
まとめ: どの方法でセーフモードを起動する?
Windows 10は確かに高速なOSですが、従来のF8キーによるセーフモードへのアクセス方法は使えなくなっています。そのため、状況に応じて本記事で紹介したいずれかの方法を活用しましょう。
- Windowsが起動しない場合 → 強制終了による自動修復から
- Windowsが起動する場合 → 設定アプリまたはmsconfigから
- ログイン画面で止まる場合 → Shiftキー+再起動から
なお、Outlookをお使いの場合は、Outlook自体もセーフモードで起動できることを覚えておくと、メールクライアントのトラブル対応にも役立ちます。
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