時間を節約できる!Windowsリモートデスクトップ接続のカスタム設定ファイル活用術8選
日々の業務やプライベートでWindowsのリモートデスクトップ接続を利用している方は多いのではないでしょうか。実は、接続先ごとにカスタム構成ファイル(.rdpファイル)を作成しておくと、毎回同じ設定を繰り返す手間が省け、長期的に見ると大幅な時間の節約になります。作成方法もとても簡単です。
リモートデスクトップ接続の構成ファイルには、驚くほど多くの設定項目が用意されています。では、どの項目を調整すればよいのでしょうか。この記事では、特に役立つ重要なカスタム設定オプションを8つ紹介します。
カスタム構成ファイルの作成方法
まずはカスタマイズするための構成ファイルを作成しましょう。手順は以下の通りです。
- スタートメニューの検索バーに「remote」(リモートデスクトップ接続)と入力し、最も一致する結果を選択します。
- 「名前を付けて保存」を選択し、構成ファイルに名前を付けて保存します。
- 保存場所を開き、構成ファイルを右クリックして「プログラムから開く」を選択します。「メモ帳」を指定して開きます。
構成ファイルには多数の設定項目が並んでいます。あらかじめ設定しておくと便利な項目を順番に見ていきましょう。
1. 自動再接続(autoreconnection enabled)を有効にする
最も重要かつ便利な設定のひとつが「autoreconnection enabled(自動再接続の有効化)」です。この設定をオンにすると、何らかの理由で接続が切断された場合でも、リモートデスクトップ接続が自動的に再接続を試みてくれます。以下の行を探して、同じ内容になっていることを確認してください。
autoreconnection enabled:i:1
2. 最大再接続試行回数(autoreconnect max retries)
「autoreconnect max retries」は、「autoreconnection enabled」と組み合わせて使うのがおすすめです。リモートコンピューターへの再接続を最大何回試みるかを指定できます。リモートデスクトップで設定できる再接続試行の上限は200回で、それを超えると接続は切断されたままとなります。
構成ファイルに次の行を追加しましょう。
autoreconnect max retries:i:[試行回数]
なお、再接続回数の上限は200回です。
3. 接続タイプ(connection type)
「connection type」は、リモート接続が使用するインターネット回線の種類(利用可能な帯域幅)を指定するオプションです。選択したタイプに応じて、フォントスムージング、アニメーション、Windows Aero、テーマ、デスクトップの背景など、パフォーマンス関連の設定が自動的に調整されます。
選択できる接続タイプは7種類です。
- モデム(56Kbps)
- 低速ブロードバンド(256Kbps〜2Mbps)
- 衛星回線(2Mbps〜16Mbps・遅延が大きい)
- 高速ブロードバンド(2Mbps〜10Mbps)
- WAN(10Mbps以上・遅延が大きい)
- LAN(10Mbps以上)
- 帯域幅の自動検出
ほとんどの場合、「7. 帯域幅の自動検出」が最適です。ただし、回線の種類がはっきりしている場合は、手動で指定してもかまいません。
「connection type」の行を自分の環境に合わせて変更します。以下は自動検出を指定する例です。
connection type:i:7
また、接続タイプを手動で固定したい場合は、networkautodetect オプションを無効(0)にしておくと、指定した設定が優先されます。
networkautodetect:i:0
4. デスクトップの幅・高さ・サイズID(desktopwidth/desktopheight/desktop size id)
「desktopwidth」と「desktopheight」を使うと、リモートデスクトップ接続ウィンドウのサイズを自由に指定できます。「フルスクリーン」以外のサイズを設定した場合は、ウィンドウ表示になります。
希望のウィンドウサイズは、次のように編集して設定します。
desktopwidth:i:800
desktopheight:i:600
さらに、「desktop size id」オプションを使うと、これらのカスタム設定を上書きして、リモートデスクトップ接続のダイアログボックスに用意されている定義済みサイズを指定できます。選択肢は以下の5つです。
- 640×480
- 800×600
- 1024×768
- 1280×1024
- 1600×1200
定義済みサイズを指定するには、次の行を追加します。
desktop size id:i:[番号]
5. スマートサイジング(smart sizing)
「smart sizing」を有効にすると、リモートデスクトップのウィンドウをリサイズしたときに、画面の内容が自動的に拡大縮小されるようになります。この設定がないと、ウィンドウサイズを変更した際に表示がぼやけたり、粒子が粗くなったり、歪んだりすることがあります。スマートサイジングはそうした問題を防いでくれます。
構成ファイルに次の行を追加してください。
smart sizing:i:1
6. キーボードフック(keyboardhook)
リモートデスクトップ接続の設定で見落とされがちなのが、Windowsキーの挙動です。Windowsキーを使ったショートカットを、ローカル側とリモート側のどちらで動作させるかを制御できます。設定は3種類あります。
- Windowsキーの組み合わせをローカルコンピューターに適用する
- Windowsキーの組み合わせをリモートコンピューターに適用する
- Windowsキーの組み合わせはフルスクリーンモード時のみリモートに適用する
リモート側で確実にWindowsキーのショートカットを使いたい場合は、次のように設定します。
keyboardhook:i:1
便利なショートカットをもっと知りたい方は、Windowsキーボードショートカットのまとめ記事をチェックしてみてください。欲しかったショートカットがきっと見つかります。
7. クリップボードのリダイレクト(redirectclipboard)
もうひとつ便利なのが「redirectclipboard」です。このオプションを有効にすると、ローカルマシンでコピーした内容をリモートデスクトップ上に貼り付けられるだけでなく、逆方向(リモート→ローカル)のコピペも可能になります。地味な機能ですが、オフになっていると非常にストレスを感じるはずです。
必ず「1」を設定して有効にしておきましょう。
redirectclipboard:i:1
8. マルチモニターの使用(use multimon)
マルチモニター環境が当たり前になった今、リモート接続でも複数画面をフル活用できます。Windows 7以前の時代は「span」モードという制限の多い機能を使うしかなく、モニターの合計解像度が4096×2048を超えられないといった制約がありました。4K UHDモニター1枚でもその限界に近いため、どれほど不便だったかがわかりますね。
「use multimon」を有効にすれば、リモートマシンに接続された各モニターを、制限なく自分のモニターとして使えます。複数モニターを備えたPCに頻繁にリモート接続するなら、必須の設定といえます。
次のようにスイッチをオンにしましょう。
use multimon:i:1
自宅にもマルチモニター環境を導入したい方は、マルチモニターセットアップの完全ガイドを参考にしてください。
カスタム構成で快適なリモート操作を
ここで紹介した設定の多くは、Windowsリモートデスクトップ接続のダイアログボックスからも変更できます。しかし、調整したい項目が明確であれば、.rdpファイルを直接編集するほうが素早く作業でき、用途別に複数の構成を作り分けるのも簡単です。リモートデスクトップ接続には他にも多くの設定項目があるため、RDPファイル設定の一覧をまとめた資料などを参考にすると、さらに便利に使いこなせますよ。
リモートデスクトップ接続で画面表示などに問題が発生している場合は、画面設定のトラブルシューティングに関するヒントもぜひ参考にしてください。
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