WindowsからLinuxへ後悔しない乗り換え方法|準備から移行まで完全ガイド
Windowsは有料ですが、Linuxは無料です。毎年、何千人もの人がLinuxへの乗り換えを検討しながら、実際に定着させられる人はごくわずかです。その原因が、アプリやゲーム、ファイルシステムの違いだけにあるとは言えません。
本当の理由は、OSの切り替えに向けた十分な準備をしていないことにあります。Linuxへの移行自体は難しくありませんが、事前の準備が不可欠です。準備を誤ると、結局Windowsを再インストールし、不満を抱えたまま使い続けることになりかねません。逆に正しく準備できれば、もう二度とWindowsを恋しく思うことはなくなるでしょう。
この記事では、WindowsからLinuxへ後悔せずに切り替えるために知っておくべきことをすべて解説します。
切り替え前に、じっくり準備する
移行を始める前に、現在どのようにパソコンを使っているのか、そして今後どうしたいのかを考えてみましょう。ネットショッピング、メール、SNS程度の利用にとどまっていますか?それとも、仕事でオフィスソフトが必要ですか?
あるいは、動画や音楽編集といったクリエイティブな用途があるかもしれません。ゲームで遊ぶことが中心という人もいるでしょう。
どんな用途でも、Linuxは対応できます。ただし、一部で異なるソフトウェアを使う必要がある点に注意してください。
その前に一つ知っておいてほしいのは、LinuxをインストールしたパソコンがWindows時代より速くなるわけではないということです。ハードウェアの性能限界は変わりません。
気に入るLinuxディストリビューションを見つける
次にすべきことは、長く使い続けられるLinuxディストリビューション(通称「ディストロ」)を見つけることです。
現在アクティブに開発されているLinuxディストロは約500あり、開発が終了したものやリリースサイクルの遅いものを含めれば、さらに多くの種類が存在します。
ディストロごとに特徴が異なる点は押さえておきましょう。三大系統とされるRed Hat、Slackware、Debianからは、それぞれ数百ものバージョンが派生しており、デスクトップ環境、ファイルマネージャー、ソフトウェアのインストーラーなどがさまざまに異なります。この柔軟性こそがLinuxの本質であり、Webサーバーから宇宙開発まで幅広い分野で採用されている理由です。
とはいえ、選択肢の多さに迷う必要はありません。Windowsからの移行初心者に特に適したディストロ(Ubuntu、Linux Mint、Zorin OSなど)は、いくつかに絞られます。
Linuxをインストールして、しばらく使ってみる
いよいよLinuxを試してみましょう。予備のパソコンにインストールしてもいいですし、仮想マシン上で試す方法もあります。
既存のパソコンにWindowsと共存させてデュアルブート構成にすれば、起動時にOSを選択できるようになります。しかし便利な反面、WindowsやLinuxのアップデート適用時に不具合が起きやすく、ストレスの溜まりやすい選択肢でもあります。
ここでの目的は、自分に合うLinuxを見つけ、操作に慣れておくことです。そうすれば、いざ本格移行する際にもスムーズに乗り換えられます。
必要なソフトウェアをインストールする
使うOSが決まり、操作にも慣れたら、次は必要なソフトウェアを揃えます。
これはWindowsやmacOSと同様、Linuxをどんな用途で使うかによって変わります。ただしLinuxでは利用できないソフトもあるため、代替アプリを見つける作業が必要になります。
生産性・オフィス系ソフトからブラウザー、メールクライアントまで、多くのソフトウェアにLinux対応版が存在します。
ゲーマーなら、Steamプラットフォーム上の多くのタイトルがLinuxで動作します。さらに、標準では動かないタイトルも、互換技術の進化により次々と動作可能になっています。
あまり心配いりません。Chrome OSをはじめとする多くのOSと同様、Linuxにも豊富なプリインストールソフトが付属しています。その多くが目的に合致し、以前Windowsで使っていたファイルとも高い互換性を発揮するはずです。
どうしてもWindowsソフトが必要なら「Wine」
Windows用ソフトをどうしてもLinuxで動かしたい場合は、「Wine」や「PlayOnLinux」が解決策になります。
LinuxにWineをインストールすると、Windowsソフトとの互換性が追加され、Linux上での実行が可能になります。画像編集ソフト、ビデオゲーム、さらにはMicrosoft Officeまで対象になり得ます。
WineやPlayOnLinuxは、Linux非対応のゲームを動かすのにも活用できます。
同じブラウザを使い続ける
日々の作業の大部分はWebブラウザーに依存しているはずです。ブラウザーに関しては、Linuxでもほとんど違いを感じないでしょう。
Google Chrome、オープンソース版のChromium、Mozilla Firefoxをはじめ、主要なブラウザーはLinuxで利用できます。
ユーザーアカウントでログインしてブラウジングしていれば、閲覧履歴、ブックマーク、パスワードがWindows側からLinux側へ自動的に同期されます。
まさにシームレスです。
ファイルやフォルダをクラウドに同期する
新しいパソコンやデバイスへの買い替えで問題になるのがファイルの移行先です。OSの変更でも同じことが言えます。
重要なファイルやフォルダをWindowsから選択したLinuxディストロへ移すことは、シームレスな移行のために欠かせません。では、最良の方法は何でしょうか。
手作業で問題なければ、外付けUSBハードディスクを使えばデータのコピーは簡単です。Linuxパソコンに接続してファイルをコピーするだけで完了します。これは、パソコン自体はそのまま使い、WindowsをアンインストールしてLinuxに置き換える場合に有効な方法です。
しかし最善の方法は、クラウドストレージの活用です。これには、LinuxとWindowsの両方にクライアントアプリを提供しているサービスが必要になります。両OSに対応した主なサービスは以下の通りです。
- Dropbox
- pCloud
- Mega
一方、Microsoft OneDriveやGoogle Driveは、サードパーティ製クライアント経由でLinuxからアクセス可能です。手順としては、まずWindows側でクラウド同期を設定して必要なデータを同期し、その後、同じサービスのLinux用クライアントをインストールするだけです。
クラウド同期が正常に完了すれば、Linux側ですぐにファイルを使用できる状態になります。
クラウドサービスを使わない場合は、WindowsとLinux間でファイルをやり取りする別の方法についても調べておきましょう。
Linuxを今までのパソコンと同じように使う
「本当にうまくいくのか?」と疑問に思うかもしれません。筆者は3か月前にWindowsからの移行に成功して以来、仕事の95%をLinuxでこなしています。
それ以前はWindowsとLinuxの使用比率が半々ほどだったので、順調に移行できたと言えます。この記事で紹介した方法を使って乗り換えましたが、たまに発生するクラウド同期のトラブル以外、大きな問題はありませんでした。
生産性が落ちるどころか、むしろ向上しています。
Linuxへの切り替えの準備はできましたか?成功の鍵は、自分に合ったLinuxディストロを選ぶことにあります。
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