Windows 10/11でレガシーBIOSをUEFIに変換する完全ガイド
PCの電源を入れるたびに、メーカーのロゴが表示される画面を目にしたことがあるでしょう。これは「BIOS」と呼ばれるもので、大きく分けてレガシーBIOSとUEFIの2種類があります。古いマザーボードにはレガシーBIOSファームウェアが搭載されており、近年のパソコンにはUEFI BIOSが搭載されています。
PCのBIOSを別のものに変更すること自体は可能ですが、慎重に作業する必要があります。内容を十分に理解せずに進めると、取り返しのつかない損傷につながる恐れもあります。本記事では、レガシーBIOSからUEFIへ安全にアップグレードする手順をわかりやすく解説します。
なぜレガシーBIOSからUEFIに変換すべきなのか?
PCの電源を入れると、まずBIOSが起動し、残りのハードウェアを読み込みます。BIOSは、PCの起動方法、どのドライブからブートするか、基本機能をどう実行するかなどを決定する、システム全体の要となる存在です。
さらに、BIOSはハードディスク、光学ドライブ、CPU、メモリなど、コンピュータ内の各機器の識別や設定にも利用されます。
古いパソコンに搭載されているレガシーBIOSは、OSと接続デバイス間のデータフローを管理しますが、いくつかの制限があります。例えば、2.1TBを超えるドライブを認識できない点や、セットアップ画面がテキスト表示のみである点などが挙げられます。
一方、最新のPCに搭載されているUEFI BIOSはカスタマイズ性が高く、同じ役割をより優れた形でこなします。UEFIは、旧式のMBR(マスターブートレコード)の代わりにGPT(GUIDパーティションテーブル)を採用しているため、2.2TB以上の大容量ドライブにも対応可能です。UEFIは、初期化・起動に関する情報を、ESP(EFIシステムパーティション)上にある「.efi」ファイルに保存し、そこにはOS用のブートローダーも含まれています。
簡単にまとめると、UEFIへの移行は以下のようなメリットをもたらす、価値のあるアップグレードです。
- PC全体のパフォーマンス向上
- 高速な起動時間
- レガシーBIOS特有の互換性問題の解消
加えて、UEFIはレガシーBIOSよりもセキュリティ面で優れています。セキュアブート(Secure Boot)機能により、承認されたOS以外がインストール・起動されるのを防げます。ただし、UEFIでも特定の攻撃に対して脆弱なケースはあるため、過信は禁物です。
自分のPCがレガシーBIOSかどうかを確認する方法
現在使用しているBIOSの種類が不明な場合は、以下の手順で簡単に確認できます。
- タスクバーの検索ボックスに「ハードディスク パーティションの作成とフォーマット」と入力し、「開く」をクリックします。内蔵の「ディスクの管理」ツールが起動します。

- ディスクの管理画面で、Windowsがインストールされているディスク(ディスク0)を右クリックし、コンテキストメニューから「プロパティ」を選択します。

- プロパティウィンドウの「ボリューム」タブを開きます。「パーティションのスタイル」の欄にマスターブートレコード(MBR)と表示されていれば、システムはレガシーBIOSを使用しています。
- 逆にGUIDパーティションテーブル(GPT)と表示されていれば、すでにUEFI環境なので、変換作業は不要です!

BIOSの種類を確認できたら、いよいよ実践的な手順に進みましょう。
UEFIへアップグレードする前に確認すべきこと
レガシーBIOSからUEFIへの変換作業を始める前に、以下のポイントを必ずチェックしておきましょう。
- Windowsのバージョンが10(v1703)以降であること。 バージョンが不明な場合は、キーボードでWin + Rキーを同時に押し、ダイアログボックスに「winver」と入力してEnterキーを押します。「Windowsのバージョン情報」画面で現在のバージョンを確認できます。

- 対象ディスクのパーティション数が3つ以下であること。 Windows 10のインストールドライブに3つを超えるパーティションがある場合は、統合または削除しておく必要があります。
- BitLockerを使用している場合は無効化または一時停止すること。 BitLockerが有効だと、WindowsはドライブをレガシーBIOSからUEFIへ変換できません。事前に解除しておきましょう。
- 変換後にファームウェア設定をUEFIへ切り替える準備をしておくこと。 切り替え手順はマザーボードの製造元によって異なるため、マニュアルを手元に用意しておくと安心です。
- 念のためデータのバックアップを取っておくこと。 通常、変換プロセスでデータが失われることはありませんが、万が一のトラブルに備えてバックアップを推奨します。
レガシーBIOSをUEFIに変換する手順
システムがレガシーBIOSで動作していることを確認し、データのバックアップも済ませたら、変換作業を始めましょう。
具体的な手順は以下の通りです。
- キーボードでWin + Xキーを同時に押します。
- 表示されたメニューから「シャットダウンまたはサインアウト」を選択し、Shiftキーを押しながら「再起動」をクリックします。

- システムが高度なスタートアップ画面で起動します。
- 画面から「トラブルシューティング」をクリックします。

- 次の画面で「詳細オプション」を選択します。

- 「コマンドプロンプト」をクリックします。

- コマンドプロンプトが開いたら、以下のコマンドを入力してEnterキーで実行します。
mbr2gpt /validate

- このコマンドは、対象ディスクが変換可能かどうかを検証します。「Validation completed successfully」というメッセージが表示されれば次のステップへ進みます。エラーが表示された場合は、ディスクまたはシステムが変換に対応していない可能性があります。
- 上記のコマンドで検証できない場合は、代わりに以下のコマンドを実行してみてください。
mbr2gpt /validate /allowFullOS

- ディスクの検証が完了したら、以下のコマンドを実行して変換を行います。
mbr2gpt /convert

- Windowsが変換処理を開始します。処理が完了するまで待ち、その後PCを再起動してください。
- 再起動後、マザーボードのファームウェア設定画面を開き、設定をレガシーBIOSからUEFIへ切り替えます。操作方法はマザーボードによって異なるため、詳しくはマニュアルを参照してください。
- 最後に、前述の確認手順をもう一度実行し、レガシーBIOSからUEFIへ正しく変換されたことをチェックしましょう。
BIOSの更新が正常に完了
これで、レガシーBIOSからUEFIへのアップグレードは完了です。UEFIシステムは従来のBIOSよりも強力で、高度な機能を多数備えています。起動時間の短縮に加え、「セキュアブート」によって不正または未署名のプログラムからの起動を防ぐなど、セキュリティ面でも大きな強化が得られます。まさにUEFIは、次世代のBIOSと言える存在なのです。
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