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カスタムAndroid ROMを導入する前に知っておきたい4つの落とし穴

筆者をはじめ多くの人がiPhoneではなくAndroidスマートフォンを選ぶ最大の理由は、GoogleがAndroidのコードの大部分を自由に公開している点にあります。おかげで他の開発者たちは、私たちが好まない部分を減らし、好む部分を強化した独自のAndroidを作れるのです。

しかし、デバイスを購入した直後の状態では、そんな体験は得られません。自分でスマートフォンのブートローダーをアンロックし、カスタムROMを書き込む(フラッシュする)という作業が必要になります。

これは技術的なプロセスであり、控えめに言っても万人向けではありません。筆者は長年Android関連の記事を書いてきましたが、それでもこの作業には根気が必要だと感じています。失敗しうるポイントがあまりに多いからです。

ここでは、カスタムROMをフラッシュする際につまずきやすい主なポイントを紹介します。

1. ADBとFastbootのインストール

PCのOSを入れ替えたことがある人なら、Linuxのインストールをイメージするでしょう。CDやUSBメモリにLinuxを書き込み、パソコンを再起動して、起動時に特定のキーを押せば、ハードディスク内のOSの代わりに別のOSを読み込める、という流れです。

ところがAndroidの場合は、はるかに複雑です。スマートフォンやタブレットだけでは作業を完結できず、必ずパソコンが必要になります。さらに、専用ソフトウェアをダウンロードしなければなりません。

具体的に必要なのは「Android Debug Bridge」、通称ADBです。このツール群には「Fastboot」というプログラムも含まれています。ADBは電源が入っている状態のスマートフォンと通信し、Fastbootは特別なモード(その名もずばり「Fastbootモード」)で再起動した後に通信します。どちらのツールもUSBケーブル経由で接続します。

ADBのインストール自体は比較的簡単です。GoogleのAndroid開発者向けサイトから、自分のパソコンに合ったバージョンをダウンロードするだけ。Windows、macOS、Linuxのいずれにも対応しています。

何が問題なのか?

ADBとFastbootはどちらもコマンドラインツールです。アプリを開いてボタンをクリックするのではなく、コマンドラインの開き方を学び、実行したい内容を手打ちで入力する必要があります。

コマンドラインを使うこと自体は悪いことではありませんが、求められる技術的知識は確実に増えます。PCのOS入れ替えならコマンドライン不要でも、スマートフォンのOS入れ替えでは必要になる、というわけです。

さらに厄介なのは、ADBとFastbootは最初からパソコンに入っていないため、コマンドラインに対してADBをインストールした場所を指定しなければならない点です。これを怠ると、入力したコマンドに対してPCは困惑して反応するだけです。場合によっては管理者権限での実行も必要になります。

補足: こうした面倒な作業を自動化してくれるツールも存在します。ただし、それらはGoogleやスマートフォンメーカー公式のものではなく、筆者が使ったカスタムROMでそうした手法を推奨されたこともありません。利用経験があれば、ぜひコメントで共有してみてください。

2. ドライバーのインストール

パソコンに接続する機器には、2つのハードウェア間の通信方法を伝えるための専用ソフトウェア=ドライバーが必要です。Windows、macOS、Linuxではドライバーの扱い方が異なり、macOSやLinuxでは多くのドライバーがOSに組み込まれている一方、Windowsではアプリと同じように個別にダウンロードする必要があります。

何が問題なのか?

ドライバーの問題かどうかを見分けるのが難しいのです。ADBもFastbootも、ドライバーに不具合があるとは直接教えてくれません。ただ、コマンドを入力しても何も起こらない場合は、ドライバーに原因がある可能性が高いです。

しかもドライバーの問題は解決が厄介です。筆者が最近カスタムROMをインストールしたとき、ADBは問題なくデバイスを認識しました。Fastbootモードで再起動しても、Fastbootもデバイスを認識していました。

それなのに、Fastbootのコマンドを入力しても何も起こらないのです。Fastbootはデバイスを「見えている」のに、スマートフォンに何も指示できない状態でした。オンラインのガイドの多くは「Fastbootがデバイスを認識していれば、ドライバーは正常に動作している」と説明します。最終的に、やはり問題はドライバー関連だったと突き止めたときの苛立ちを想像してみてください。

一般的に、ADBはWindowsよりもmacOSやLinuxの方が使いやすいと言われます。それでも筆者は、作業を完了させるために結局Windows環境を用意することになりました。Linuxにもスマートフォンと通信するためのドライバーはあるのですが、理由は不明ながらADBとFastbootがうまく動かないのです。一方、Windows用のドライバーをインストールすれば、だいたい問題なく動作します。(Macは未経験です)

3. ブートローダーのアンロック

ブートローダーとは、スマートフォンがどのOSを起動するかを決める部分です。初期状態では、ブートローダーはメーカーが提供したOSしか起動せず、しかもロックされています。

カスタムROMのインストール=代替OSを読み込ませるためには、まずブートローダーをアンロックしなければなりません。

何が問題なのか?

すべてのAndroidスマートフォンでブートローダーのアンロックが可能なわけではありません。多くの場合、不可能です。可能な機種の中でも、どのモデルを買うかは慎重に選ぶ必要があります。最も安全なのは、SIMフリー(キャリアロック解除済み)版を購入することです。

キャリア版は賭けのようなものです。米国では、AT&TやT-MobileのGSMモデルの方が、SprintやVerizonのCDMA端末よりサポートされている傾向がありますが、絶対的なルールではありません。

最も確実なのはGoogle製スマートフォンです。Pixelシリーズ、そしてその前身であるNexusシリーズは比較的簡単にアンロックできます。Sonyも良い選択肢です。同社はアンロック方法を案内し、ソースコードを公開し、多くの機種に必要なドライバーまで提供しています。

ブートローダーのアンロック手順はメーカーによって異なります。Google製なら正しいコマンドを入力するだけで済みますが、他のブランドではコマンドと併せて入力するアンロックコードの発行を申請する必要があるかもしれません。申請は通常ウェブサイト経由で行い、即座に返答されることが多いものの、必ずしもそうとは限りません。

4. カスタムリカバリーの使用

ブートローダーのアンロックが終わったら、いよいよカスタムROMのインストール開始です。

ほとんどのスマートフォンには「リカバリー(recovery)」と呼ばれる領域があります。これは壊れたOSを修復するために読み込む部分で、ここからデバイスを初期化して工場出荷時の状態に戻すこともできます。

カスタムリカバリーはさらに多くの選択肢を提供します。スマートフォン上のソフトウェア全体を完全にバックアップし、現在の状態へ正確に復元できるようになります。さらに、古いOSを消去して新しいOSを書き込む「フラッシング(flashing)」という作業も行えます。

何が問題なのか?

カスタムリカバリーはすべてのスマートフォンで利用できるわけではありません。ただし、お使いの機種にカスタムROMの対応があるなら、互換性のあるカスタムリカバリーも存在する可能性が高いでしょう。

機種によっては、カスタムリカバリーを恒久的にインストールできない場合があります。その場合は、既存のリカバリーを消去せずに一時的に起動する方法を調べてみてください。

カスタムリカバリーのインストールや起動に苦労しているなら、おそらくドライバーに問題があります。

肝心のカスタムROMはどうなる?

カスタムリカバリーが無事に動作すれば、そこからの作業はかなりシンプルです。エラーが発生する可能性はまだありますが、その確率は低くなり、大変な作業の山は越えたも同然です。

幸い、ここまでの手順は基本的に一度きりのものです。カスタムリカバリーをインストールできれば、以降はPCなしで新しいOSをフラッシュできます。ただし、リカバリーを一時的に起動する方式だった機種の場合は、PCにADBとFastbootを常備しておく必要があります。

カスタムROMには岩のように安定したものもあれば、バグだらけの代物もあります。状況によっては、まだ安心できないかもしれません。カスタムROMはその労力に見合わない、と判断するのも一つの選択です。

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