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VPNは本当に安全? 利用前に知っておきたい7つの落とし穴

「VPNを使うべきだ」と思っていませんか? 確かに仮想プライベートネットワーク(VPN)はセキュリティを強化してくれる存在です。しかし、答えは「イエス」であると同時に「ノー」でもあります。VPNには適切な用途と場面がありますが、多くの人が想像しているほど安全でも、プライバシーが守られているわけでもないのです。

VPNプロバイダーはあなたの通信先を把握できる

2017年には、VPN事業者がプライバシーを脅かしかねない偽サーバーを運用していたことが判明しました。特に、言論統制の厳しい国でインターネットを利用する場合には深刻な問題です。しかし、これは氷山の一角にすぎません。

VPNは本当に安全? 利用前に知っておきたい7つの落とし穴

VPNプロバイダーは「ログは保持していません」と謳っています。しかし、よく考えてみてください。VPNの約90%はリースされたサーバー上で運営されています。つまり、少なくともサーバーの所有者レベルではログが記録されている可能性があるのです。さらに、データがVPNサーバーを出た後は暗号化されていません。

いずれにせよ、接続先の情報は記録され得ますし、ウェブサイト上での行動履歴も同様です。

そもそも、VPN市場のシェアを奪い合う企業が常に誠実であると信じ込む根拠はありません。無料VPNで行われているようなデータ収集の手法は、有料プランにも簡単に応用できます。全体として見れば、有料と無料の実質的な違いは通信速度程度のものです。BitTorrentやNetflixを快適な速度で利用できたとしても、ログの記録や各種の監視は依然として行われている可能性があります。

結局のところ、あなたは個人情報を、「それを売却し、インターネット上の活動を記録する力を持つ企業」に手渡したことになるのです。

思っているほど匿名ではない

「VPNを使えば完全な匿名性が得られる」「セキュリティが万全になる」と信じていませんか?

シンプルに言えば、VPNサービスが提供するのは、機能を強化したプロキシ以上のものではありません。データは依然として傍受され得ますし、VPNを使っても強権的な国家監視から身を隠せるわけではありません。単に監視の視点が、あなたのPCからVPNサーバーへ移るだけなのです。

VPNは本当に安全? 利用前に知っておきたい7つの落とし穴

さらに厄介なのが広告トラッカーの存在です。「IPアドレスを隠せば、行動プロファイルを作られない」と思っていませんか? 残念ながら、トラッカーは今やIPアドレスに頼らなくても、あなたを識別し、行動を追跡し、広告を表示する技術を持っています。

「匿名の決済手段を使っているから大丈夫」と思っていても、その接続自体はIPアドレス経由で行われています。残念ながら、それは本当の匿名性とは言えません。

暗号化には限界がある

VPNは暗号化を利用しますが、それはデータ保護の唯一の手段ではありません。現在、フォーム送信やオンライン決済をはじめ、ますます多くのウェブサイトがHTTPSで通信を保護しています。Googleをはじめとする業界の後押しもあり、将来的にはすべてのサイトがHTTPS対応となるでしょう。

また、WhatsAppのようなエンドツーエンド暗号化を採用するメッセージアプリやSNSを利用している人も多いはずです。

冒頭で述べた通り、データがVPNサーバーを出た瞬間、読み取られる可能性があります。暗号化されているのは、あくまでデバイス上のVPNクライアントとVPNサーバー間の区間だけです。それ以降は、金融取引向けの安全な接続などを利用していない限り、暗号化は存在しません。

VPN業者はあなたを狙っている

少し立ち止まって考えてみましょう。あなたはなぜVPNを使いたいのですか? 動画配信サービスの地域制限を回避するため? P2Pファイル共有のため? それともオンラインゲームのため? いずれも正当な理由ですが――あなたがそう考えているように、VPN事業者も同じことを分かっています。

VPNは本当に安全? 利用前に知っておきたい7つの落とし穴

彼らは「興味深い」オンライン活動をする人々をターゲットにしています。政府がウェブサイトやサービスへのアクセスを遮断するたびに、あなたは即座に見込み客となるのです。

もし、あなたの個人情報やログデータから金銭的な利益を得られるとしたらどうでしょう。長期的な存続を目指す企業が、政府という巨大な収益源をみすみす逃すはずがありません。事業継続の保証や、官公庁との契約獲得につながる可能性もあるからです。

無料であろうと有料であろうと、VPNにおいて「商品」にされているのは、他ならぬあなた自身なのです。

ブロックされるIPアドレス

VPNサービスにはもう一つ、先述の問題ほど深刻ではないものの、無視できない課題があります。それはIPアドレスの扱いです。VPNに接続すると、プロバイダーから割り当てられたIPアドレスはVPNサーバーのアドレスに置き換えられます。

これが思わぬ問題を引き起こすことがあります。

VPNは本当に安全? 利用前に知っておきたい7つの落とし穴

例えば、同じVPNサーバーを利用した誰かが悪質な行為を行っていた場合、サーバー全体が特定のウェブサイトからアクセス拒否されることがあります。別のVPNサーバーに切り替えれば回避できますが、手間がかかる上、根本的な解決にはなりません。

さらに、特定のVPNサーバーのIPアドレスを事前にブロックする「標的型VPNブロック」も存在します。一部の動画配信サービスが採用しており、例えばイギリスでは、VPNを使用しているとBBC iPlayerにアクセスできません。イギリス国内のサーバーを使っていても同じです。

VPNを使うべきシーンは存在する

ここまでの話を読んで、「じゃあ契約中のVPNは完全な無駄遣いなのか?」と感じたかもしれません。

VPNは本当に安全? 利用前に知っておきたい7つの落とし穴

いいえ、そうではありません。VPNには明確な活躍の場があります。それが、公衆Wi-Fiにおけるハッカーや不安定な無線接続からの防御です。ショッピングモールやカフェのFree Wi-Fiでは、ノートPCやタブレットでパケットキャプチャツールを走らせ、IDとパスワードを盗もうと待ち構える人物がいるかもしれません。偽のアクセスポイントによる中間者攻撃(MITM攻撃)や、ルーター自体の改ざんの危険性もあります。

こうした状況こそ、VPNの出番です。通信を暗号化することで、サイバー犯罪者から自分とデータを守りましょう。この目的であれば、ExpressVPNなど信頼性の高いプロバイダーを選ぶことをおすすめします。

VPNに期待しすぎてはいけない

これらの問題への対策の一つとして、自分専用のVPNサーバーを構築する方法もあります。VPS(仮想専用サーバー)をレンタルし、それを個人用のVPNとして運用するのです。

ただし、この方法でもプライバシーの懸念は完全には消えません。自分のVPNではログを残さなくても、VPSを提供するホスティング会社がサーバーのログを記録しているからです。

結局のところ、VPNはあなたの活動やデータを部分的に覆い隠すことに役立つだけです。接続先のウェブサイトが平文でのデータ送信を要求するような脆弱なサイトであれば、その情報は遅かれ早かれ露出します。プロバイダーから通信内容を隠したり、規制されたサービスを利用したりすることはできるかもしれません。しかし、VPN事業者が契約を打ち切りたいと思えば、いつでもそれが可能なのです。

だからといってVPNの利用を否定するつもりはありません。ただ、過度な期待は禁物だということです。VPNを使っても、あなたは「見えない人間」にはなれないのです。

あなたはVPNを利用していますか? これらの問題をご存じでしたか? 利用を再検討するきっかけになった方は、ぜひコメントでご意見をお聞かせください。

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