Linux・Windows対応のおすすめオープンソースVPN 5選
オープンソースのVPNは決して多くはありませんが、確かに存在します。ソースコードが公開されていることによる圧倒的な透明性は、多くのユーザーにとって心強い味方となり、「無料で使えるオープンソースVPNを探している」という人に真っ先に勧められる存在でもあります。
ここでは、特におすすめのオープンソースVPNを5つ厳選してご紹介します。さらに最後には、番外編として1つ追加でピックアップしました。
1. OpenVPN

リストの幕開けにふさわしいのは、名前そのものに「Open(オープン)」を冠するVPNです。OpenVPNは他のVPNほど簡単にセットアップできるわけではありませんが、現存するオープンソースVPNの中で最も有名なものの一つです。
OpenVPNの最大の魅力は、さまざまなOSとの高い互換性です。クラウド上で動作できるため、クライアント側への負担が少ないのもポイント。Windows、iOS、Linux、モバイルなど、クラウドにアクセスできる環境であれば、どんなデバイスからでも接続できます。
この柔軟性と使いやすさから、Windows向けのベストなオープンソースVPNの一つとして、ユーザーからの評価も非常に高いのが特徴です。OpenVPNプロトコルが他のプロトコルとどう違うのか気になる方は、主要VPNプロトコルの概要記事もあわせてチェックしてみてください。
2. SoftEther VPN

SoftEther VPNも、インストールや操作が直感的とは言えませんが、OpenVPNの代替手段として非常に優秀な選択肢です。特に、オープンソースのVPNサーバーを自前で構築したい場合に理想的なツールです。サーバー構築用のツールをダウンロードしてサーバーを立ち上げ、クライアントソフトを使ってそこに接続するという流れになります。
すべて自分の手で、思い通りに環境を組み上げたいという方にとって、SoftEtherは最高の選択肢の一つと言えるでしょう。
3. OpenConnect

OpenConnectは、もともとCisco独自のVPNサービス「AnyConnect」に対応するために開発されました。現在ではその枠を超えて進化を遂げ、Ciscoとは無関係の独立したプロジェクトになっています。
OpenConnectは機能面でも大変充実しています。まず、SSL証明書やOATHを含む多彩な認証方式に対応しており、HTTPプロキシやSOCKS5プロキシ経由での接続、IPv4とIPv6の両方にも対応しています。
OpenConnectを使うには、接続先となるVPNサーバーを自分で用意する必要があります。幸い、OpenConnect自身もVPNサーバーソフトウェアを提供しているので、自宅にいながらVPN環境を丸ごと構築することも可能です。
4. OpenSwan

OpenSwanはLinux向けのオープンソースVPNとして屈指の存在で、2005年から長きにわたり開発が続けられてきた実績あるソフトウェアです。動作させるまでに多少の手間がかかりますが、詳細なWikiと熱心なコミュニティがあり、設定方法を丁寧にサポートしてくれます。
もしOpenSwanを使い込んでみて改善案が浮かんだら、実際に手を加えることもできます。ソースコードはGitHubで公開されており、フォークして自由に開発に参加できます。オープンソースVPNを信頼するのと、自分でビルドしたVPNを信頼するのとでは、話が別ですよね!
5. strongSwan

こちらも「swan」の名を持つstrongSwanは、驚くほど幅広いOSに対応しています。Windows、iOS、Linux、Androidで動作し、公式のAndroidアプリがPlayストアで配布されているため、スマートフォンをプロキシサーバーに接続するのも簡単です。
strongSwanは機能面でも充実しています。たとえば「Dead Peer Detection」機能は、トンネルが切断されたことを検知して自動的に閉じます。また、IPSec用のファイアウォールルール管理も自動で行ってくれるため、手作業の手間が省けます。
番外編:Mullvad VPN

ここまで挙げた選択肢を見て、その複雑さに頭を抱えた方も多いのではないでしょうか。誰もが一人でVPNを完璧にセットアップできるわけではありません。
「インストールしてすぐ使えるシンプルなVPNサービス」を求めてこの記事を読んでいた方には、少し残念なお知らせがあります。一般的に、快適なサーバーを維持するには料金が必要であり、これはオープンソースソフトウェアの精神とは相容れないものだからです。
ソースコードを公開するという考え方の根底にあるのは、「人はそれをダウンロードして自分で実行できるのだから、無料で手に入るものにお金を払う理由がない」という思想です。
そのため、オープンソースVPNでありながら、メジャーなサービス並みの手軽さも求めたいなら、Mullvad VPNが良い選択肢になります。完全なオープンソースではありませんが、ソフトウェアのGitHubページでコードの多くを確認できます。利用方法もシンプルで、1か月分の料金を支払い、ソフトをダウンロードして起動するだけです。
Mullvadに興味を持った方は、高評価を与えたMullvad VPNのレビュー記事もぜひご覧ください。
なぜ自由なソフトウェアが必要なのか
自由ソフトウェア(オープンソースソフトウェアのより技術的な呼び方)は一風変わったものに思えるかもしれませんが、実は私たちの日々の生活を静かに支えています。オープンソースの力は、開発者のコーディング手法を批評することにとどまらず、「信頼の絆」を生み出すところにあります。
例えてみましょう。壊れやすい高価な荷物を郵送したいとします。そこに2つの配送会社が名乗りを上げました。追跡サービスについて尋ねると、一方の会社は「GPSと追跡ラベルを使っているので、荷物の所在はいつでも確認できます」と答えます。もう一方は追跡を拒否し、「私たちを信じてください」とだけ言います。どちらに荷物を預けますか?
コードを公開しないソフトウェアは「ブラックボックス」と呼ばれます。目の前に物理的な黒い箱があるようなもので、片側に何かを入れると、反対側から結果が出てきます。中で何が起こっているのかは分かりませんが、結果だけは得られるのです。
一方、オープンソースソフトウェアは完全に透明です。データがどのように処理され、どこへ送られるのかを正確に把握できます。ソフトウェアが余計なことに手を出していないかも確認できます。開発者が許可していれば、コードをフォークして自分で機能を追加することさえ可能です!
これこそがオープンソースソフトウェアが重要である理由です。ユーザーが自分のデータの使われ方を目にできることで、悪用への不安が取り除かれ、比類のないレベルの信頼が生まれるのです。
オープンソースソフトウェアの力
VPN企業にプライバシーを守ってくれるかどうか信用できないなら、いっそ自分でVPNを立ててみてはどうでしょうか?無料のオープンソースVPNソフトウェアなら、データがどう扱われているのかを正確に知ることができます。セットアップは少々骨が折れますが、一度動いてしまえば、プライバシーを完全にコントロールできるようになります。
Linux向けのVPNをお探しの方は、Linuxで使える優れたVPNクライアントをまとめた記事も参考にしてください。
-
Windows 10対応のおすすめVPN トップ5|無料・有料の厳選サービスを徹底比較
Windows 10パソコンに最適なVPNをお探しですか?私たちは数多くの無料および有料VPNプロバイダーを調査・テストし、その中から特に優れた5つを厳選しました。本記事では、VPNの基本知識から選び方のポイント、各サービスの特徴まで詳しく解説します。 VPNとは? VPNは「Virtual Private Network(仮想プライベートネットワーク)」の略で、実際のIPアドレスや所在地などの個人情報を開示することなく、VPNサービス経由でインターネットに接続できる特別なソフトウェアです。VPNの利用は、オンラインでのプライバシー保護、地域制限の回避、匿名ブラウジング、そしてパソコン
-
ダークウェブ閲覧におすすめのVPN9選|無料VPNの危険性と選び方を徹底解説
ダークウェブへの関心が高まるにつれ、ISP(インターネットサービスプロバイダ)や政府による監視も強まっています。そのため、ダークウェブを閲覧する際にプライバシー保護を一段と強化したい方は、信頼できるVPNの導入を検討するとよいでしょう。ただし、無料VPNの多くは広告の表示や個人情報の販売によって収益を得ているのが実情です。だからこそ、ダークウェブを利用するなら無料VPNではなく有料VPNを選ぶのが鉄則です。本記事では、ダークウェブ閲覧に最適なVPNを厳選してご紹介します。 無料VPNにはどんな危険性がある? 「無料でここまでできる」という話には、何かしらの落とし穴があるものです。無料VPNも