DD-WRTファームウェアとは?無料カスタムFWの特徴・導入方法・他ファームとの違いを解説
DD-WRTは、無線ブロードバンドルーター向けのサードパーティ製(アフターマーケット)ファームウェアの一種です。公式サイトdd-wrt.comから無料のオープンソースソフトウェアとしてダウンロードでき、ルーターメーカーが標準搭載するファームウェアにはない特別な機能や最適化が数多く盛り込まれています。もともと特定のLinksysルーターモデル向けに開発されましたが、長年にわたる改良を経て、現在では他の人気ブランドやモデルにも幅広く対応しています。
DD-WRTのインストール方法
DD-WRTは、通常のファームウェアアップデートの手順、いわゆる「ファームウェアの書き換え(フラッシング)」によってルーターへインストールします。ルーターにはファームウェアを保存するための不揮発性フラッシュメモリが少量搭載されており、その容量は一般的に4MB、8MB、16MB程度です。他のルーターファームウェアと同様に、DD-WRTもバイナリファイル形式で提供されます。
なぜサードパーティ製ファームウェアを使うのか
通常の利用において、DD-WRTは必須ではありません。しかし多くのネットワーク愛好家は、メーカー純正のファームウェアをDD-WRTに置き換えることで、ルーターからより高い性能や機能を引き出そうとします。たとえば、DD-WRTには他のファームウェアにはない以下のような機能が備わっています。
- Quality of Service(QoS:通信品質制御)オプション
- さまざまな種類のVPN(仮想プライベートネットワーク)との互換性
- 追加のセキュリティ設定
このように、DD-WRTは特定のLinksysルーター向けに生まれたものですが、年月とともに対応範囲を広げ、現在では多くの人気ブランドで利用できるようになっています。
DD-WRTのパッケージの種類
DD-WRTでは、ルーターの所有者が自分に合ったファームウェアを選択できるよう、機種ごとに複数のファームウェアイメージが用意されています。大容量版は対応機能が最も豊富な反面、追加設定が必要になるケースが多く、小容量版は一部のユーザーには不要な機能を削ぎ落とすことで、パフォーマンスの向上や動作の安定化につながります。
DD-WRTは1つのデバイスに対して最大7種類のファームウェアを提供しています。
- Micro(マイクロ)
- Mini(ミニ)
- Nokaid(ノーカイド)
- Standard(スタンダード)
- VoIP
- VPN
- Mega(メガ)
Mini版とMicro版のサイズは2MB〜3MB程度です。Nokaid版は、Standard版からXlink Kaiというゲームサービスへの対応を除いたものです。名前のとおり、VoIP版とVPN版にはそれぞれIP電話(Voice over IP)やVPN接続向けの追加サポートが含まれています。そしてMega版は8MB近く、場合によってはそれを超えるサイズになります。ただし、すべてのルーターモデルで7種類すべてが提供されるわけではなく、特にMega版はフラッシュメモリが4MBしか搭載されていない旧型ルーターには収まりません。
DD-WRT vs OpenWrt vs Tomato
DD-WRTは、人気のあるカスタムファームウェア3種のうちの1つです。それぞれ熱心な支持者を持ち、設計方針も異なります。
DD-WRTと比較すると、OpenWrtはさらに高度なカスタマイズ性を提供します。また、OpenWrtはファームウェア開発者による改変や拡張を前提として設計されています。一般の家庭用ルーターユーザーにはこれらの多機能さが複雑すぎると感じられることもありますが、上級者やホビー系の開発者にとっては、OpenWrtが提供するファームウェア開発環境は大きな魅力となっています。
Tomatoファームウェアは、DD-WRTよりも使いやすいカスタマイズインターフェースの実現を目指しています。DD-WRTを自分のルーターで安定して動作させるのに苦労した人は、Tomatoならうまくいくケースもあります。ただし、TomatoはDD-WRTほど多くのルーターモデルに対応していない傾向がある点には注意が必要です。
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