Firefoxのアドオンが一斉に無効化される問題――原因と解決策を徹底解説
ある日のこと、Firefoxでいつものようにウェブを閲覧していた私のもとで、突然ブラウザが再起動しました。立ち上がった直後に目にしたのは、黄色い警告メッセージ――「アドオンが検証できないため無効化されました」。Adblock Plus、NoScript、Greasemonkeyといった日頃お世話になっている拡張機能が、あっけなく消え去ってしまったのです。
すぐに検索してみると、予想どおりこれは世界的な規模の問題でした。原因は、アドオンの正当性を検証するために使われている署名用証明書の有効期限切れ。ブラウザがアドオンのチェックを行えなくなり、私をはじめ世界中の何百万ものFirefoxユーザーが同じ事態に見舞われることになったのです。本記事では、この問題への具体的な対処方法を順を追って解説します。

問題の内容
技術的な詳細には深く立ち入りませんが、これはアドオンの署名プロセスに関する、実のところ完全に回避できたはずのトラブルです。証明書の有効期限が切れていた――正確に言えば、担当者が更新を忘れていたのです。HTTPSサイトを例に考えてみましょう。サイトの証明書が期限切れになると、そのサイトが正当なものであるかどうかにかかわらず、ブラウザは警告を表示します。サイトの身元を確認できないため、「アクセスは控えるように」と促してくるわけです。
Firefoxの場合、話はもう少し深刻です。検証できないアドオンは自動的に無効化されてしまいます。実際にアドオンを活用しているユーザーにとって、これは日々の利便性と生産性が直接損なわれることを意味します。
少し前、Mozillaは「悪意のある」アドオンからユーザーを守るための「セキュリティ機能」として、アドオンの署名必須化を実装しました。皮肉なことに、この仕組みこそが最大の問題となったのです。理論上のセキュリティシナリオで誰かがインストールするかもしれない拡張機能よりも、よほど大きな被害をもたらす結果になりました。
解決策
やるべきことは2つあります。第一に、Firefoxプロファイルのバックアップを持っていれば、復旧は格段に速く簡単になります(詳細は後述)。第二に、同じことが二度と起こらないよう、Firefoxによるアドオン検証を停止させることです。
Mozillaは恒久的な解決策に取り組んでいるとのことですが、皮肉なことに、彼らは自社側で問題を修正するのではなく、「Studies」機能を使って修正を展開することを選びました。個人的には、実験台にされるのも、勝手に機能をサイドロードされるのも嫌ですし、トラッキングデータ(Firefoxに限らず)の共有にも同意しないため、Studiesは以前から無効にしています。

対処手順は次のとおりです。まずアドレスバーに about:config と入力して設定画面を開き、xpinstall.signatures.required を検索します。該当行をダブルクリックして値を false に変更し、Firefoxを再起動してください。Mozillaが恒久的な修正を公開した後は、この設定をデフォルトに戻せばOKです。

ブラウザを再起動したら、次は通常の状態への復元です。アドオンがまだ無効化されたままなら、アドオン一覧に次のような表示が出ているはずです。「“アドオン名” はFirefoxでの使用が検証できませんでした。注意して続行してください」。これは検証自体はまだ機能していないものの、今回の対処によって全アドオンを有効のまま、通常どおりブラウザを使い続けられる状態になったことを意味します。

プロファイルの復元とバックアップの重要性
この問題に遭遇した場合、ブラウザを以前の状態に戻す必要があります。通常は全アドオンの再インストールまたは再有効化が必要になり、これがなかなか面倒です。だからこそ、バックアップの重要性を強調したいのです。対象はデータだけでなく、アプリケーションの設定も含まれます。環境の中で最優先すべきものがあるとすれば、それは(復元の検証まで済ませた)バックアップです。固有の情報さえ残っていれば、他のすべては作り直せます。問題は必ず発生します。しかし備えていれば素早く解決し、ストレスのない快適な状態へ戻れるのです。
私は作業用マシンでは、重要なFirefoxプロファイルを毎晩バックアップしています。そのためこの不具合が発生したときも、前夜のバックアップからプロファイルをコピーするだけで済み、実質的な損失はほぼゼロ。ブラウザの状態復元にかかった時間は1分足らずでした。
まとめ
この件を受けて「乗り換えるべきでは?」と尋ねるメールを何通かいただきました。答えはノーです。Firefoxは今なお、他のどのブラウザよりも圧倒的にストレスが少ないブラウザです。公平に言えば、ソフトウェアが世界的規模でおかしな挙動を示したのは今回が初めてではありません。大手検索エンジンが、どこかのリストの入力ミスをきっかけに「全サイトが悪質」と警告した事件を覚えていますか? 大手OSベンダーが、ユーザーのデータを破壊するアップデートを配信して撤回した事件は?
むしろ今回の件は、ブラウザインフラを管理する側のプロ意識の欠如を映し出すと同時に、インターネットを台無しにしてきたセキュリティ過熱ぶりを浮き彫りにしています。新しい手法の何ひとつとして人々を安全にしておらず、ただ生産性と楽しみを損なうだけです。とはいえ、Firefox自身はやるべきことをやったとも言えます。セキュリティ設定に準拠しないアドオンをブロックしただけですから。だからといってブラウザを乗り換える必要はありません。凡庸さが支配するインターネットにおいて、強力なアンダードッグ(挑戦者)の存在こそが必要なのです。信じてください。もしFirefoxが永久に消えてしまったら、インターネットなんて発明されなければよかったと嘆くことになるでしょうから。
ともあれ、対処法は手に入りました。そして忘れないでください――バックアップを。以上です。快適なウェブライフをお楽しみください!
それではまた。
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