2021年のパブリックWi-Fiは安全に使える?リスクと対策を徹底解説
無料Wi-Fiを完備したカフェやレストランには自然と人が集まります。そのため、集客施策として無料のパブリックWi-Fiを導入する店舗はますます増えています。しかし、こうした公衆無線LANは果たして本当に安全なのでしょうか?
かつての常識では「公共Wi-Fiには接続しない」が鉄則とされてきました。危険だからです。ところが今日では、ほとんどのウェブサイトでHTTPS暗号化が大規模に導入され、ユーザーのセキュリティ意識も高まり、さらにハッカーからデバイスを守るツールも充実しています。すべての公衆Wi-Fiを避けるべきというルールは、少しずつ時代遅れになりつつあるのです。
私たちが出会うWi-Fiには、大きく分けて2種類あります。ひとつはオープンなWi-Fiネットワーク。パスワードやセキュリティコードが不要な反面、暗号化されておらず、データが平文のまま送信されるため、第三者に情報を盗まれやすいのが弱点です。もうひとつは、ログイン時にパスワードが必要な公衆Wi-Fiです。こちらは接続が暗号化されているため、オープンなものよりはるかに安全性が高いといえます。
かつての公衆Wi-Fiに潜んでいたリスク
インターネット黎明期、通信の大部分は暗号化されていませんでした。ハッカーはパスワードやログインCookieを盗み出し、ウェブサイト上であなたになりすますことができたのです。全ページでHTTPSを使用しているサイトは安全でしたが、当時そのようなサイトはごくわずかしか存在しませんでした。
2010年、エリック・バトラー(Eric Butler)氏はFirefox向け拡張機能「Firesheep」を公開し、オープンWi-Fiネットワーク上のユーザーがいかに簡単に情報を盗まれるかを実証してみせました。このソフトウェアはセッションCookieを常時監視し、そのCookieからセッションの身元を特定します。被害者のIDはFirefoxのサイドバーに表示され、クリックするだけでハッカーはセッションを乗っ取ることが可能だったのです。
Firesheepはウェブサイト運営者にとって大きな警鐘となりました。多くの運営者が、HTTPを暗号化したHTTPSをサイトの全ページに実装すべきだと認識するようになったのです。
すべてのサイトでHTTPSへの移行が完了するには時間を要しましたが、現在では正規のウェブサイトにおいてほぼ完全に導入されています。つまり、あなたがウェブサイトへ送受信する情報はすべて暗号化されているということです。この暗号化こそが、あなたの情報を守ってくれています。
ただし、HTTPSによる暗号化だからといって、あらゆる情報がハッカーから完全に守られるわけではありません。HTTPSは通信の内容を保護しますが、メタデータまでは防御してくれないのです。
HTTPSで保護されたサイトにアクセスすると、データ伝送経路上の誰もがドメイン名(例:maketecheasier.com)やアクセス日時を閲覧できます。ただし、そのドメイン内のどのページを見たのか、ログイン情報、サイトに送信したその他のデータまで把握することはできません。これは自宅でブラウジングする際にISP(プロバイダー)が確認できるデータとよく似ています。この程度のリスクなら許容できるということであれば、公衆Wi-Fiを過度に恐れる必要はないでしょう。
セキュリティを一段引き上げるために
完璧なセキュリティは存在せず、公衆Wi-Fiから情報を抜き取る手口を持った人物がいる可能性はゼロではありません。とはいえ、その確率は10年前と比べて格段に低下しています。事前に対策を講じてデバイスを固めておけば、その効果はさらに高まります。
- ブラウザとOSを常に最新の状態に保つ。
- すべてのデバイスに信頼性の高いセキュリティソフトを導入する。
- VPNを利用して通信内容を暗号化する。
- スマートフォンを、利用可能なネットワークへ自動接続しない設定にしておく。
- Security Master、Avast Mobile Security、AVG Antivirusなどのセキュリティアプリをスマホに追加しておく。
- 公衆Wi-Fiに接続する際は、開放型ネットワークを選ばず、保護されたネットワークのパスワードをスタッフに尋ねる一手間をかける。
公衆Wi-Fi接続は以前よりも安全になったのか?答えはイエスです。とはいえ、やはりモバイルデータ通信を利用するのが最善であることには変わりありません。それでも、どうしても公衆ネットワークを使わなければならない場面では、「誰かが自分の情報を盗んでいるのではないか」と神経質になる必要はありません。
人生には悩みが尽きないもの。公衆Wi-Fiまで心配の種に加える必要はないのです。
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