ビデオ通話はどれくらいデータを消費する?Zoom・Skype・FaceTimeの帯域幅を徹底解説
高速で通信量無制限のインターネット回線をお使いなら、HDビデオ通話を気軽に始められるでしょう。しかし、回線速度が遅かったりデータ容量に上限があったりすると、「ビデオ通話はどれほどの帯域幅を消費するのか」「数時間のウェブ閲覧を犠牲にしてまでZoom会議をする価値はあるのか」と考え始めるはずです。帯域幅の使用量はアプリ、画質設定、参加者数によって大きく変動しますが、特にビデオチャットアプリの画質を低めに設定しておけば、おおよその使用量を見積もることは十分可能です。
使用量はどう測定される?
ビデオチャットアプリの公式サイトでは、帯域幅の要件は一般的に「1秒あたりのメガビット(Mbps)」で表記されています。しかし、私たちが実際に知りたいのは「数分間で何メガバイト(MB)使うのか」という情報です。幸い、両者を変換する計算はそれほど複雑ではありません。
注:この記事では、1秒あたりのメガビットを「Mbps」、1秒あたりのメガバイトを「MB/s」と表記して、両者を区別しやすくしています。
1メガバイト(MB)= 8メガビット(Mb)
1メガビット(Mb)= 1/8メガバイト(MB)
つまり、Mbpsで表示された数字を8で割れば、MB/sに換算できます。
さらに扱いやすい「分」単位に変換するには60を掛け、「時間」単位にするにはさらに60を掛けます。
以下に早見表をまとめました。
| メガビット/秒 (Mbps) | メガバイト/秒 (MB/s) | 1分あたり (MB) | 1時間あたり (MB) |
|---|---|---|---|
| 1 | 0.125 | 7.5 | 450 |
| 2 | 0.25 | 15 | 900 |
| 4 | 0.5 | 30 | 1800(1.8GB) |
| 8 | 1 | 60 | 3600(3.6GB) |
アプリが公表している推奨帯域幅(Mbps)を1時間あたりのメガバイトに換算すれば、ビデオ通話でどれくらいのデータを使うかの目安がつかめます。ただし、すべての通話が同じ条件というわけではありません。
ビデオ通話のデータ使用量に影響する要素
ほぼすべての主要なビデオチャットアプリには、「粗い画質」から「かなり鮮明な画質」までの設定項目があり、多くはデバイスや回線状況に応じて自動的に品質を調整するアルゴリズムを採用しています。ただし、360pの標準画質(SD)と1080pの高画質(HD)ではデータ使用量に大きな差があり、HD通話はSD通話の2〜4倍の帯域幅を消費します。通信量を節約したいなら、画質を最低設定に下げるのが最も手軽な方法です。
もう一つ忘れてはいけないのが、ビデオ通話中はデータが「上り(アップロード)」と「下り(ダウンロード)」の双方向で流れるという点です。そのため、ビデオ通話はNetflixやYouTubeのような一方向の動画視聴よりもはるかに帯域幅を食い、2倍以上のデータを消費することになります。
ほとんどのビデオ通話アプリは、一方向の標準画質通話で最低約500kbps(3.75MB/分)、一方向の高画質動画で最大約1.8Mbps(13.5MB/分)を使用します。これを双方向通信として2倍にすると、合計で最低7.25MB/分、最大27MB/分となります。
参考までに、720pのYouTube動画は1分あたり20〜30MB、平均的なウェブページの読み込みは1〜2MB程度、オンラインゲームは1時間あたり100MB未満が目安です。もし本当にデータ容量が逼迫しているなら、お気に入りのMMORPGの中で会議をするのも一つの手かもしれません。
通話に参加者を追加すると、ダウンロード側のデータ量が増えます(アップロードは自分の映像1ストリームのみのため)。ただし、増加幅はアプリによって異なります。後述のとおり、Zoomはグループ通話をSkypeよりはるかに効率的に処理する一方、1対1の通話ではSkypeの方が帯域幅を抑えられる傾向があります。
なお、画面共有はビデオ通話の中で最もデータ消費が少ない機能で、通常200Kbps(1.5MB/分)未満に収まります。
Zoom・Skype・FaceTimeはどれくらいの帯域幅を使う?
ビデオ通話中に正確にどれだけのデータが使われているかを測定するには、非常に多くの要因が絡みます。だからこそ、ほとんどのアプリは具体的な使用量の見積もりではなく「最小要件」と「推奨要件」の数値を公開しています。とはいえ、MbpsをMB/sに変換し、推奨帯域幅をもとに分・時間単位で計算すれば、通信量をかなり安全に見積もることができます。その際、アップロードとダウンロードの双方を考慮して2倍するのを忘れないようにしましょう。
ビデオ通話アプリは数多く存在しますが、ここでは特に人気の高いZoom、Skype、FaceTimeの3つを取り上げます。これらの数値を知っておけば、他のアプリのおおよその傾向もつかめるでしょう。
Zoom
元データはZoomの公式サポートページで確認できます。
| 画質 | 推奨 上り/下り | 合計MB/分 | 合計MB/時 |
|---|---|---|---|
| 480p/標準 | 600/600 Kbps | 9 | 540 |
| 720p | 1.2/1.2 Mbps | 18 | 1080(1.08GB) |
| 1080p | 1.8/1.8 Mbps | 27 | 1620(1.62GB) |
グループ通話の場合:
| 画質 | 推奨 上り/下り | 合計MB/分 | 合計MB/時 |
|---|---|---|---|
| 480p/標準 | 800 Kbps/1 Mbps | 13.5 | 810 |
| 720p | 1.5/1.5 Mbps | 22.5 | 1350(1.35GB) |
| 1080p | 3/3 Mbps | 45 | 2700(2.7GB) |
Zoomのもう一つの大きな利点は、相手の映像をサムネイル表示している間、受信解像度に応じてダウンロード側のデータ使用量が自動的に減る仕組みがあることです。
Skype
Skypeの帯域幅に関するデータは、公式サポートページで確認できます。
| 画質 | 推奨 上り/下り | 合計MB/分 | 合計MB/時 |
|---|---|---|---|
| 480p/標準 | 300/300 Kbps | 4.5 | 270 |
| 720p | 500/500 Kbps | 7.5 | 450 |
| 1080p | 1.5/1.5 Mbps | 22.5 | 1350(1.35GB) |
グループ通話の場合:
| 参加人数 | 推奨 上り/下り | 合計MB/分 | 合計MB/時 |
|---|---|---|---|
| 3人 | 512 kbps / 2 Mbps | 37.68 | 2260(2.26GB) |
| 5人 | 512 kbps / 4 Mbps | 67.68 | 4061(4.06GB) |
| 7人以上 | 512 kbps / 8 Mbps | 127.68 | 7660.8(7.66GB) |
全体として、Skypeは参加者が増えるほどデータ消費が大幅に膨らみますが、1対1の会話であればかなり軽量に動作します。
FaceTime
FaceTimeについては公式の数値が公表されていませんが、人気アプリであり、データ使用量の面でやや例外的な存在であるため、あえて取り上げる価値があります。各所での測定報告によると、1分あたり約3MB、1時間あたり約180MB程度に収まるようで、かなり経済的なビデオ通話オプションと言えます。
まとめ:ビデオ通話は意外とデータを消費する
「大量のデータ」とは何かという基準は時代とともに変化し、1ギガバイトは10年前ほど大きな容量ではなくなりました。それでも、ビデオ通話は依然として帯域幅をかなり消費する通信手段です。最大の理由は、NetflixやYouTubeの視聴では通常発生しない「大量のアップロード」が伴うためです。
また、使用するアプリによっても差は大きく、1対1の会話ではデータ消費が少ないのに、参加者が増えると一気に消費量が跳ね上がるアプリもあります(Skypeのことです)。これはあくまで公式の見積もりに基づく話ですが、筆者が実際にテストしたところ、使用量は想定を上回るよりも下回るケースが多い印象でした。ただし、回線環境、デバイス、通話の使い方によって結果は変わるため、安全策としては最も重い使用シナリオを想定しておくのが賢明です。
データ容量に制限のあるプランをお使いの場合は、低帯域幅向けのウェブサイトを利用したり、Windows Updateの帯域幅を制限したりすることでも、通信量をさらに節約できます。
帯域幅データはBitmeter OSを使用して計測しました
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