ブラウジングを快適にするおすすめChromeフラグ12選
Chromeには「フラグ」と呼ばれる実験的な機能が数多く搭載されています。Googleはこれらを「Experiments(実験)」と名付けており、まだ正式リリースに至っていない機能を自由に有効・無効化したり、細かくカスタマイズしたりできます。
フラグの中には、やがて正式機能へと昇格するものもあれば、いつの間にか姿を消してしまうものもあります。さらに、半分しか動作しないもの、上級者向けのマニアックなもの、実はほとんど効果のないものまで混ざっています。そこで本記事では、その中から実際にブラウジング体験に大きな良い影響をもたらすフラグだけを厳選してご紹介します。
注意: 掲載しているフラグが現役であるよう、このリストは定期的に更新していますが、まれに廃止済みのフラグが混入することがあります。もし見つけたらコメントでお知らせください。削除いたします。
Chromeフラグへのアクセス方法
フラグを試す前に、まずアクセス方法を確認しましょう。Chromeのアドレスバーに「chrome://flags」と入力してEnterキーを押します。「これらの機能は不安定です」という警告とともに、膨大なフラグの一覧が表示されます。

後述の機能を素早く見つけるには、Chromeのページ内検索(Ctrl + F)を活用すると便利です。
1. 設定画面でパスワードを編集する
これは特におすすめのフラグです。登録したパスワードが既知のデータ漏洩に巻き込まれた際にChromeが表示してくれる親切な警告機能と組み合わせると、真価を発揮します。

通常、サイト上でパスワードを変更すると、Chromeは保存するかどうか尋ねてきます。しかし、変更が必要なパスワードが大量にある場合は、Chromeの設定画面でまとめて変更しておき(可能ならLastPassなどのパスワード管理・生成ツールを併用)、あとは各サイトを訪問した際に新しいパスワードを適用していくのが効率的です。
有効化するには、フラグ一覧で「Edit passwords in settings」を検索し、「Enabled」に切り替えます。
2. リーディングリストを無効化する
「リーディングリスト」を初めて耳にした方もいるかもしれません。タブを右クリックして追加すれば、後で読みたいページを保存できる便利な機能です。一方で、「ブックマークするたびにクリック回数が増えて面倒だ」と不満を抱く人も少なくありません。筆者自身もブックマークフォルダで代用しているため、この機能は不要と感じています。

リーディングリストをオフにしたい場合は、フラグ「Read Later」を探し、「Default」から「Disabled」に変更します。
3. システム通知を無効化する
ChromeがPCに送る通知には2種類あります。1つはChrome内部のネイティブ通知で、Chrome起動中のみ表示されます。もう1つはOSと連動する通知で、OS側のUI内に表示されるものです。

こうした通知を煩わしく感じる人は多いはず。そんなときはChromeフラグでオフにしてしまいましょう。
フラグの検索ボックスに「system notifications」と入力し、表示された「Enable system notifications」を「Disabled」に設定します。これで通知による中断とはおさらばです。
4. Quiet Permission Chip(控えめな権限チップ)
ブラウザの権限通知は非常に重要です。サイトに位置情報やマイクなどへのアクセスを許可するかどうかを尋ねる、大切な役割を担っています。
しかし、Chromeの権限通知は従来、やや目障りで押しつけがましい印象がありました。このフラグはその課題を解決し、権限の確認ボックスをアドレスバー(検索バー)に統合します。鮮やかな青色の背景でとても分かりやすく、見逃す心配がないのに、閲覧スペースを圧迫しません。
有効化するには、フラグ検索バーに「quiet permission」と入力し、「Quiet Permission Chips」を「Enabled」にします。
5. ダークモードの強制適用
ダークモードは今や誰もが求める機能です。夜間や暗い環境での使用時に画面の眩しさが抑えられ、目の負担が大きく軽減します。OSの設定でウィンドウ枠を暗くすることはできますが、ウェブページ全体を暗くするには、このフラグの有効化が必要です。

フラグ一覧で「Force Dark Mode for Web Contents」を探し、横のプルダウンメニューをクリックします。
すると、複数のダークモードのバリエーションが選択肢として現れます。それぞれ試して最適なものを見つけてもよいですし、迷ったら「Enabled」(デフォルト)を選べばOKです。
6. リーダーモード
ChromiumベースのMicrosoft Edgeには、URLバーからワンクリックで使えるリーダーモードが搭載されていますが、Google Chromeにはまだ標準機能として存在しません。しかし、Chromeフラグを少し調整するだけで、アドレスバーに「イマーシブリーダー」モードを追加できます。

フラグで「Reader Mode」を探して有効化すると、アドレスバーにアイコンが表示されます。クリックするとそのページが読書モードに切り替わり、ページ上部の「A」アイコンから文字サイズなどのリーダー設定を変更できます。
7. GPUラスタライズ(GPU Rasterization)
Chromeは画像やデータの処理にGPUをあまり活用していませんが、専用GPUをお持ちなら、処理の一部をGPUへオフロードしてブラウザを高速化できます。

ラスタライズとは、Chromeがウェブサイトのデータを、画面に表示されるピクセルや視覚的な情報へ変換するプロセスのことです。Chromeは各ページを「タイル」に分割し、それぞれに情報を描き込んでいくことで、目の前の完全なページを作り上げています。
「GPU Rasterization」を有効にすると、この処理をCPUではなく常にGPUが担当するようになります。CPUがあまり高性能でない場合、あるいは逆にGPUが非常に強力な場合には、ブラウジングが速くなる可能性があります。
8. ゼロコピーラスタライズ(デスクトップ/Android)
ラスタライズ関連のフラグは他にもありますが、中でも注目したいのがゼロコピーラスタライズです。これはラスタライザーがストリームを直接GPUメモリ(VRAM)へ書き込む方式で、通常のRAMを使うよりも高速に動作します(PCのメモリが4GB以下の場合は特に顕著です)。

モバイルデバイスでは特に効果が大きく、ウェブ閲覧時のバッテリー消費を抑えられる可能性があります。
9. Chrome Duet(Android)
Android版Chromeでは、Googleが数年前から「Duet」と呼ばれるインターフェースを試験しています。タブ、検索、ホーム、メニューといった主要操作を、画面上部ではなく下部に集約するレイアウトです。

好みが分かれる機能ですが、試してみたい方はフラグで「Chrome Duet」を検索してください。
ここで奇妙な挙動に気づくことがあります。なんと「Disabled」に設定すると有効になり、「Enabled」にすると無効になるケースがあるのです。もし思い通りの結果にならない場合は、逆の設定を試してみてください。
10. 並列ダウンロードを有効化
Chromeフラグにはブラウジングを高速化する機能がいくつもありますが、その多くはデフォルトで有効になっています。その中でもダウンロードに特化して速くしてくれるのが「Parallel Downloading」です。ダウンロードするファイルを3つのジョブに分割して並行処理することで、全体の所要時間を短縮します。

有効化するには、フラグで「parallel downloading」と検索し、表示された項目のプルダウンを「Default」から「Enabled」に変更します。
11. スムーススクロールを有効化
名前の通り、コンテンツを滑らかにスクロールできるようにする機能です。Chromeでマウスや矢印キーを使ってスクロールすると、アニメーションにわずかなカクつきがあります。これでは素早くコンテンツを読み流しながら重要な部分を見つけるのが難しくなります(流し読み派にとっては悩みどころ)。このオプションを有効にすると、スクロールが滑らかになり、快適でプロフェッショナルな操作性を実現できます。

「Smooth Scrolling」を検索するか、アドレスバーに chrome://flags/#smooth-scrolling と入力して直接アクセスします。下部のプルダウンメニューから有効化してください。
12. 実験的QUICプロトコルを有効化
QUICプロトコルは、Googleが開発を進める新しい通信プロトコルです。TCPとUDPの長所を掛け合わせ、速度とセキュリティを同時に高めることを目指しています。従来のTCPやUDP接続では、安定した接続が確立されデータ交換が始まるまでに、サーバーとの往復を何度も繰り返す必要がありました(ここに時間がかかります)。QUICの主な狙いは、接続確立を1回の往復で完了させ、即座にデータ交換を開始すること。これにより、ブラウジングとデータ通信の全体的な速度が向上します。

ChromeでQUICプロトコルを有効にすれば、今すぐこの恩恵を受けられます。フラグ「Experimental QUIC protocol」を検索するか、chrome://flags/#enable-quic と入力して直接アクセスし、プルダウンメニューから有効化してください。
以上が、ブラウジング体験を向上させてくれるChromeフラグの一部です。他にも多数のフラグが存在しますが、自分が何をしているのか正確に理解していない限り、安易にいじらないことをおすすめします。
Chromeに関するその他のヒントとしては、Chrome(Firefoxも)で縦型タブを使う方法や、印刷プレビュー機能の有効・無効化の方法もぜひチェックしてみてください。
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