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NFCタグリーダーとは?仕組みからAndroid・iPhoneでの使い方まで徹底解説

NFC(Near Field Communication:近距離無線通信)は、スマートフォンやスマートウォッチなど2台のデバイスが近接した状態で無線通信を行うためのプロトコルです。NFCはRFID(Radio-Frequency Identification:無線周波数識別)とよく似た技術ですが、通信範囲がはるかに短く、通常は約4cm(最大でも10cm程度)しかありません。NFCはRFIDとBluetoothの中間的な存在と言えますが、Bluetoothのように事前のデバイス検出が不要な点が大きな違いです。また、RFIDが一方向通信であるのに対し、NFCは双方向通信に対応しています。

NFCタグリーダーとは?仕組みからAndroid・iPhoneでの使い方まで徹底解説

NFCプロトコルの歴史

NFCの原型となるRFID技術は1983年から研究開発が続けられており、NFC自体は2003年ISO国際標準として承認されました。その後、2006年Nokiaの携帯電話に初めて搭載され、2010年にはSamsungがNFC対応の「Samsung NEXUS S」を発売しました。Apple2014年iPhone 6でNFCを採用しています。そして2020年、新型コロナウイルスのパンデミックによる非接触決済の需要急増をきっかけに、NFCは一気に普及しました。

現在、NFCは非接触型決済システムの中核技術となっています。世界には約20億台のNFC対応デバイス(スマートフォン、ノートPCなど)が存在し、世界人口の約20%がNFCを利用できる環境にあると推定されています。

NFCタグリーダーとは?仕組みからAndroid・iPhoneでの使い方まで徹底解説

NFCの仕組みと主な用途

NFCを使うには、NFC対応の2台のデバイス(例えばスマートフォン同士)を数cm以内の距離に近づけるだけで、ワイヤレスで情報をやり取りできます。NFCの主な用途は以下の通りです。

  • 大容量データ転送(音楽や動画など)。なお、ファイル転送をサポートしていたAndroid BeamはAndroid 10以降で廃止されました。
  • 電子身分証明書(レストランのメニューやセキュリティパスなど)
  • キーカード、交通機関の乗車券・搭乗券
  • 非接触決済(NFC/CTLSまたはCTLS NFCと呼ばれます)
  • 決済アプリ(Google PayやApple Payなど)やクレジットカード・デビットカードとの連携
NFCタグリーダーとは?仕組みからAndroid・iPhoneでの使い方まで徹底解説

NFC対応デバイスの種類

近年の多くのスマートフォン(Android端末、iPhoneなど)、スマートウォッチ、一部のノートPCには、NFC機能が内蔵されています。Android 4.4以降の端末、iPhone 6以降にはNFCが搭載されている可能性があります。Apple TVもNFCに対応しています。さらに、Nintendo Wii U、ニンテンドー3DS、AmiiboシリーズもNFCをサポートしています。アディダスはサッカーボール「Telstar 18」にNFCチップを搭載し、選手がスマートフォン経由でボールと通信できるようにしました。

NFCタグとは

NFCプロトコルの優れた点は、片方のデバイスだけが電源オンであればよく、もう片方は電源なし(パッシブ)のまま、電源オン側が発する電波を利用して動作できることです。これによりNFCタグが実現しました。NFCタグは、ビット単位の記憶メモリと、アンテナに接続された無線チップで構成されています。

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NFCタグは、相手側のNFCデバイスが発する磁気誘導によって電力を得る電源不要のチップです。バッテリーや電源を一切必要としないため、最も基本的な用途としては従来のQRコードの代替品として活用できます。

NFCタグリーダーとは?仕組みからAndroid・iPhoneでの使い方まで徹底解説

NFCタグは店舗の在庫管理用の商品など、現実世界のあらゆる物体に貼り付けることができます。任意の情報をNFCタグに書き込み、製品に取り付ければ、NFC対応デバイス(スマートフォンやスマートウォッチなど)で読み取ることが可能です。例えば、政治家のチラシにNFCタグ(スマートタグ)を埋め込んでおき、別のNFCデバイスで読み取ると候補者の公式サイトが表示され、経歴や実績をアピールするといった使い方ができます。つまり、NFCタグの活用法は事実上無限大です。NFCタグにはステッカー型やリストバンド型などさまざまな形態があります。身近な例としては任天堂のAmiiboフィギュアが挙げられます。ゲーム機で読み取ることで、フィギュアやゲームに応じてアイテム、特別なキャラクター、追加コンテンツなどを入手できます。

NFCタグリーダーとは?仕組みからAndroid・iPhoneでの使い方まで徹底解説

NFCタグに保存できる情報の種類やサイズは、タグのメモリ容量によって異なります。現在、NFCタグにはタイプ1からタイプ5までの5種類があり、記憶容量、読み書き性能、データ転送速度などがそれぞれ異なります。誰でもNFCタグを購入し、必要なデータを書き込むことができます。再書き込みが可能なのはタイプ1〜タイプ3のみですが、ユーザーやメーカーが読み取り専用に設定することもできます。

NFCタグの動作メカニズム

NFCタグの基本的な動作原理はRFIDタグと似ており、電波を使って相手のNFCデバイスと通信します。電源オンのNFCデバイスが発する電波がNFCタグに情報を要求すると、タグはその電波から電力を得て暗号化された信号を返信します。この信号が電源オン側のデバイスで検証されることで、情報交換が完了します。なお、1つのNFCタグが同時に通信できるのは1台のNFCデバイスのみです。

NFCタグリーダーとは

NFCタグから情報を読み取るには、NFCタグリーダーを使用する必要があります。店頭の在庫管理などに専用のRFIDリーダー(店舗の入り口などに設置)を使うRFIDとは異なり、NFCの場合は専用リーダーが必須ではなく、スマートフォンやスマートウォッチで十分なケースがほとんどです。一部の端末ではNFCタグを読み取るためにアプリのインストールが必要ですが、機能が標準搭載されている場合もあります。AppleはiOSにAppクリップという機能を搭載し、専用のNFCタグリーダーを利用しやすくしています。

「リーダー」という言葉に混乱しないようにしましょう。多くのNFCタグリーダーは、タグからの読み取りだけでなく、タグへの書き込みにも対応しています。NFCタグとリーダーの間でやり取りされるデータは暗号化されており、NFCデータ交換形式(NDEF)で伝送されます。

NFCタグリーダーの動作メカニズム

前述の通り、NFCタグリーダーはNFCタグからデータを読み取るために電力(バッテリーまたは電源)を必要とします。リーダーのコイルに電流を流すと、リーダーの周囲に電磁界が発生します。ここにNFCタグ近づくと、タグとリーダーのコイル間に誘導結合が生じます(ファラデーの電磁誘導の法則)。この結合によってタグに電力が供給され、マンチェスターコーディングと呼ばれる手法でデータ転送が行われます。この符号化方式により、タグの電磁パルスから2進数の値が判別され、それらが人間が読めるデータに変換されます。この一連のプロセスはわずか数秒で完了します。

NFCタグリーダーとは?仕組みからAndroid・iPhoneでの使い方まで徹底解説

スマートフォンをNFCタグリーダーとして使う方法

非接触決済端末は最も広く使われているNFCリーダーの一つですが、一般ユーザーはスマートフォンでNFCタグを読み取ることが多いでしょう。

AndroidスマートフォンをNFCタグリーダーとして使う手順

  1. Androidの設定を開き、接続済みのデバイスを選択します。NFCタグリーダーとは?仕組みからAndroid・iPhoneでの使い方まで徹底解説
  2. 接続の設定を開き、NFCの項目が表示されているか確認します。NFCタグリーダーとは?仕組みからAndroid・iPhoneでの使い方まで徹底解説
  3. 項目があれば、その端末はNFCに対応しています。
  4. NFCをタップして有効にします。
  5. スマートフォンをNFCタグに近づけます。端末がネイティブに対応していれば、画面にタグのデータが表示されます。
  6. 端末がNFCタグの読み取りにネイティブ対応していない場合は、PlayストアからNFCリーダーアプリ(NFC Tools、Tigerなど)をインストールします。NFCタグリーダーとは?仕組みからAndroid・iPhoneでの使い方まで徹底解説
  7. NFCリーダーアプリを起動し、NFCタグをスキャンします。

iPhoneをNFCタグリーダーとして使う手順

iPhoneには2種類のNFCスキャン方式があります。アプリ内タグ読み取り(ユーザーが手動でスキャン)とバックグラウンドタグ読み取り(iPhoneが自動的にバックグラウンドでNFCタグを検知)です。

  1. iPhoneの設定を開き、一般を選択します。NFCタグリーダーとは?仕組みからAndroid・iPhoneでの使い方まで徹底解説
  2. NFCを開いて有効にします。NFCタグリーダーとは?仕組みからAndroid・iPhoneでの使い方まで徹底解説
  3. 戻るボタンでiPhoneの設定メニューまで戻ります。
  4. コントロールセンターを開き、NFCタグリーダー含まれるコントロール追加します。NFCタグリーダーとは?仕組みからAndroid・iPhoneでの使い方まで徹底解説
  5. 画面を下にスワイプし、NFCタグリーダーをタップして起動します。NFCタグリーダーとは?仕組みからAndroid・iPhoneでの使い方まで徹底解説
  6. iPhoneをNFCタグの近くにかざすと、タグのデータが画面に表示されます。

自分だけのNFCタグを作ってみよう

NFCタグは比較的安価で、誰でもプログラミングしてさまざまなタスクを実行させられます。NFCタグの書き込みに必要なものは、空白のNFCタグ(ネット通販で簡単に購入可能)、NFC対応デバイス(スマートフォンなど)、NFC書き込みアプリの3点です。NFC ToolsTigerNFC TagWriter by NXPなどが代表的なアプリとして挙げられます。

例えば、寝床のそばにNFCタグを置いておき、就寝時にタグをスキャンするだけでスマートフォンがマナーモードになるように設定できます。また、Wi-FiのSSIDとパスフレーズをNFCタグに書き込んでおけば、来客がWi-Fi情報を求めたときにタグをスキャンしてもらうだけで、相手のデバイスが自動的にWi-Fiネットワークへ接続されます。これはほんの一例で、NFCタグの活用法は無限にあります。iPhoneユーザーならショートカットアプリのオートメーション機能と組み合わせることで、NFCタグをさらに高度に活用できます。

NFCタグリーダーとは?仕組みからAndroid・iPhoneでの使い方まで徹底解説
  1. iOS 13でNFCタグを読み書きする方法|iPhoneでの設定手順をわかりやすく解説

    近年のスマートフォンには、端末同士で情報をやり取りできる「NFC」という機能が搭載されています。NFCは「Near Field Communication(近距離無線通信)」の略称で、スマートフォンとの間で情報を送受信できる無線通信技術のことです。 この機能を使えば、製品やサービス、観光名所などに関する情報に瞬時にアクセスできます。デバイスをワイヤレスで接続するには、NFCに対応したスマートタグ、いわゆる「NFCタグ」が必要です。 本記事では、NFCタグの基本知識から、iPhone(iOS 13)を使ったNFCタグの読み書き方法まで、詳しく解説します。 NFCタグとは? NFCタグとは、NFC

  2. RSSフィードとは?基本の仕組みとパソコンでの使い方を徹底解説

    読書は、豊富な知識を得られるだけでなく、対人スキルの向上にも役立つ健康的な習慣です。インターネットの普及により、紙を節約してエコに読書を楽しめるようになりましたが、その一方で「読む価値のあるコンテンツを見つけにくい」という新たな悩みも生まれています。膨大な情報の中から良質な記事を選び出すのは、ネット読書における大きな課題の一つです。 そんな問題を解決するために開発されたのがRSSフィードです。RSSを活用すれば、読みたい・観たいコンテンツを探す手間が大幅に省けます。購読しているサイトや著者の最新情報が、RSSアグリゲーター(専用ソフト)に自動的に届くため、わざわざウェブサイトを訪問する必要があ