AMD CPUの選び方完全ガイド|用途別に最適なRyzenを選ぶ方法
ここ数年、AMDは魅力的なCPUを数多く発表してきました。「Ryzen 3」や「Ryzen 5」といった名前は、Intelの「Core i3」「Core i5」に相当する製品であることを示唆しています。
実際、概ねその通りです。しかし、この記事はAMDとIntelの比較記事ではありません。自分の用途に合った最適なAMD CPUを選ぶためのガイドです。近所への買い物のためにスーパーカーを買わないのと同じように、Web閲覧や事務作業だけのために16コアのRyzen Threadripperを購入するのは無意味です。さらに、一部の人の思い込みとは逆に、ゲーミング用途でも必ずしも最良の選択とは言えません。その理由については後ほど詳しく説明します。
AMD CPUの名称の読み方
まず、名前の最初の部分は簡単に理解できます。エントリーモデル、ミドルクラス、ハイエンドといったグレードを表していると考えればよいでしょう。
- Ryzen 3:ローエンドの性能・仕様・機能を持つCPU群です。執筆時点では4コア搭載モデルが中心となっています。
- Ryzen 5:ミドルレンジ向けのCPU群です。4コアまたは6コアを搭載し、最大12スレッドまで処理できます。
- Ryzen 7:ハイエンド性能セグメントへの入り口となるシリーズです。8コア16スレッド構成です。
- Ryzen 9:ハイエンドラインナップの頂点で、Ryzen 7の上位に位置します。12コアまたは16コアを搭載し、最大32スレッドまで対応します。
- Ryzen Threadripper:Ryzen 9の上位と見なされることもありますが、単純な比較はできません(理由は後述)。近年では8コア、12コア、16コア、24コア、32コアのモデルが存在し、スレッド数はコア数の2倍になります。
型番の数字の意味を読み解く
例として「AMD Ryzen 7 3800X」というモデルを見てみましょう。「3800X」には何の意味があるのでしょうか?
- 1桁目の「3」は世代番号を表します。つまり「3800X」は第3世代CPUであり、第1世代・第2世代の改良版にあたります。
- 2桁目の「8」は性能ランクを示します。3800は3700より高性能ということです。一般的に、2桁目が6〜9のモデルはデスクトップ用CPU、6未満はノートPC用で、消費電力は抑えられている代わりに性能も低めです。
- 続く2桁は動作クロックのわずかな違いなど、細かい差異を示すことがあります。
- 末尾の接尾辞(この場合は「X」)はオプションです。
- X:ハイパフォーマンスモデル。Xなしの同等モデルより高いクロック速度を持ちます。
- G:内蔵GPU搭載の省電力デスクトップ向け。
- H:高消費電力のモバイル向け(ノートPCなど)。ただし「ハイパワー」といっても、標準的なデスクトップCPUより遅いのが現状です。
- U:標準電力で低クロックのモバイル向け。
- M:超低消費電力。性能も非常に低くなります。
あなたに最適なAMD CPUは?
この問いに答えるには、まず自分がパソコンでどのような作業を最も頻繁に行うのかを見極める必要があります。
WebブラウジングやYouTube・Netflixの視聴程度であれば、Ryzen 3で十分すぎるほどです。ただしノートPCを購入する場合は、省電力プロセッサはデスクトップ用より大幅に遅いため、Ryzen 5以上を選ぶことをおすすめします。
ゲーミング用途での選び方
ゲームをプレイするなら、コア数よりもCPUの高クロック速度の方がはるかに重要です。最低でも6コアを目安にしつつ、予算内で最も高いGHzを持つモデルを探しましょう。ベースモデルよりクロック速度が高い「X」付きモデルに注目するのも有効です。Threadripperシリーズは一見ゲーミングに最適に思えますが、実際はそうではありません。多くのモデルはRyzen 7や9シリーズの上位モデルと比べてクロック速度が低いためです。
CPUクロック速度がゲームで重要な理由については、この記事の後半で詳しく触れます。ゲーミング向けCPUを探す簡単な方法としては、シングルスレッド性能のベンチマークランキングを参考にするのがおすすめです。
上の画像を見ると、当時のゲーミングCPUのおすすめ候補の一つがRyzen 5 3600Xだったことが分かります。他のモデルとほぼ同等の性能を持ちながら、リストの中で群を抜いて安価だからです。Ryzen 7 3800Xはコア数が多く価格も高くなりますが、GTA Vのようなゲームでは両者がほぼ同じフレームレートを出せる可能性があります。
クリエイター向けの最適なAMD CPU
では、Threadripperが適した選択になるのはどんなときでしょうか?答えは「大量の並列処理が必要な場合」です。動画編集、写真・グラフィック制作、音楽の編集・制作・ミキシングなどがこれに該当します。仮想マシンを頻繁に使う場合にもThreadripperは有力な選択肢となります。さらに、サーバーとして運用する予定があるなら、Threadripperは理想的な存在です。
まとめ
似たような価格帯のモデルが2〜3つ並んでいて、どれを選べばいいか迷うことも多いでしょう。そんなときは、「amd ryzen 3800x benchmark」のように検索して「cpubenchmark.net」の結果を確認してみてください。総合スコア(大きなタスクを小さなタスクに分割して全コアで処理した際の性能)とシングルスレッドスコア(1コアあたりの速さ)の両方が確認できます。
予算が厳しい場合は、一世代前のモデルを購入するのも賢い選択です。性能面での損失はごくわずかですが、コストを大きく抑えられます。
それでは、良いCPU選びを!
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