C++で解く回文分割 III(Palindrome Partitioning III)― DPとメモ化再帰による最小文字変更数の求め方
問題の概要
小文字の英字のみからなる文字列 s と整数 k が与えられます。このとき、次の条件を満たす必要があります。
- まず、必要に応じて
s内の一部の文字を、別の小文字の英字に変更します。 - その後、文字列
sをk個の部分文字列に分割し、それぞれが回文になるようにします。
求めるのは、この分割を実現するために変更が必要な文字数の最小値です。
具体例
例えば、文字列が "ababbc"、k = 2 の場合、答えは 1 になります。わずか 1 文字の変更で 2 つの回文に分割できるためです。末尾の c を b に変更すれば "bbb" と "aba" に、後ろから 2 番目の b を c に変更すれば "cbc" と "aba" にそれぞれ分割できます。
解法のアプローチ
この問題は、動的計画法(DP)とメモ化再帰を組み合わせることで効率的に解けます。全体の流れは次の通りです。
ステップ 1:区間ごとの変更コストを前計算する
サイズ n × n の二次元配列 dp を用意し、dp[i][j] に「部分文字列 s[i..j] を回文にするために必要な最小の文字変更数」を格納します。計算は部分文字列の長さ l を 2 から n まで伸ばしながら行います。
l == 2の場合:dp[i][j] = (s[i] != s[j]) ? 1 : 0- それ以外の場合:
dp[i][j] = dp[i+1][j-1] + (s[i] != s[j])
つまり、両端の文字が一致していれば内側の結果をそのまま使い、一致していなければコストを 1 加算します。
ステップ 2:メモ化再帰で最小分割コストを求める
関数 solve(s, idx, k, dp) を次のように定義します。
idxが文字列の長さと等しい場合:kが 0 なら 0 を返し、そうでなければ 1000(実質的な不正値)を返します。memo[idx][k]が -1 以外なら、計算済みなのでその値を返します(メモ化)。k <= 0の場合はINT_MAXを返します。ansを無限大で初期化し、分割位置iをidxから文字列末尾まで動かしながら、dp[idx][i] + solve(s, i + 1, k - 1, dp)の最小値を求めます。- 結果を
memo[idx][k]に保存して返します。
メイン側では、文字列長 n を取得し、memo を -1 で初期化した上で、solve(s, 0, k, dp) を呼び出して答えを得ます。
C++での実装例
#include <bits/stdc++.h>
using namespace std;
typedef long long int lli;
class Solution {
public:
int memo[105][105];
lli solve(string s, int idx, int k, vector < vector <int> > &dp){
if(idx == s.size()) {
return k == 0? 0 : 1000;
}
if(memo[idx][k] != -1) return memo[idx][k];
if(k <= 0)return INT_MAX;
lli ans = INT_MAX;
for(int i = idx; i < s.size(); i++){
ans = min(ans, dp[idx][i] + solve(s, i + 1, k - 1, dp));
}
return memo[idx][k] = ans;
}
int palindromePartition(string s, int k) {
int n = s.size();
memset(memo, -1, sizeof(memo));
vector < vector <int> > dp(n, vector <int>(n));
for(int l =2; l <= n; l++){
for(int i = 0, j = l - 1; j <n; j++, i++){
if(l==2){
dp[i][j] = !(s[i] == s[j]);
}else{
dp[i][j] = dp[i+1][j-1] + !(s[i] == s[j]);
}
}
}
return solve(s, 0, k, dp);
}
};
main(){
Solution ob;
cout << (ob.palindromePartition("ababbc", 2));
}
入力例
"ababbc"
出力例
1
計算量について
区間コストの前計算には O(n²)、メモ化再帰の状態数は O(n × k)、各状態からの遷移が O(n) であるため、全体の時間計算量は O(n² × k)、空間計算量は O(n²) となります。競技プログラミングやコーディング面接においても十分に高速な手法です。
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