C++で有効な回文(K-Palindrome)を判定する方法
問題の概要
文字列 s と整数 k が与えられたとき、その文字列が「K-回文(K-Palindrome)」であるかどうかを判定します。
K-回文とは、文字列から最大 k 文字を削除することで回文(前から読んでも後ろから読んでも同じ文字列)に変換できる文字列のことです。
例えば、入力が s = "abcdeca"、k = 2 の場合、「b」と「e」を削除すると「acdca」となり回文になるため、出力は true になります。
解法のアプローチ:最長共通部分列(LCS)を利用
この問題は、最長共通部分列(LCS:Longest Common Subsequence)を使うことで効率的に解けます。考え方のポイントは以下の通りです。
- 文字列
sと、それを逆順にした文字列との間でLCSを求める - 回文にするために削除が必要な最小文字数は「sの長さ − LCS(s, 逆順のs)」で表される
- この値が
k以下であれば、その文字列はK-回文であると判定できる
これは、元の文字列と逆順の文字列に共通して現れる部分列が、そのまま回文として残せる文字列に対応するためです。
アルゴリズムの手順
LCSを求める関数 lcs()
- 関数
lcs()を定義し、文字列sとtを引数として受け取る n := sのサイズとするsとtの先頭に空白を1文字追加する(インデックスを1始まりに揃えるため)- (n+1) × (n+1) のサイズを持つ2次元配列
dpを定義する i = 1からnまで、j = 1からnまでの二重ループで以下を繰り返す:dp[i][j] := max(dp[i-1][j], dp[i][j-1])s[i] == t[j]の場合は、さらにdp[i][j] := max(dp[i][j], 1 + dp[i-1][j-1])を行う
dp[n][n]を返す
メイン処理 isValidPalindrome()
sが空文字列の場合はtrueを返すsを逆順に並べた文字列xを作成する- 「
s.size() - lcs(s, x) <= k」の結果を返す
C++による実装例
#include <bits/stdc++.h>
using namespace std;
class Solution {
public:
int lcs(string s, string t){
int n = s.size();
s = " " + s;
t = " " + t;
vector<vector<int> > dp(n + 1, vector<int>(n + 1));
for (int i = 1; i <= n; i++) {
for (int j = 1; j <= n; j++) {
dp[i][j] = max(dp[i - 1][j], dp[i][j - 1]);
if (s[i] == t[j])
dp[i][j] = max(dp[i][j], 1 + dp[i - 1][j - 1]);
}
}
return dp[n][n];
}
bool isValidPalindrome(string s, int k) {
if (!s.size())
return true;
string x = "";
for (int i = s.size() - 1; i >= 0; i--)
x += s[i];
return s.size() - lcs(s, x) <= k;
}
};
main(){
Solution ob;
cout << (ob.isValidPalindrome("abcdeca", 2));
}入力
"abcdeca", 2
出力
1
出力が 1(true)となるのは、「abcdeca」から2文字以内の削除で回文を作れることを意味します。
計算量の目安
- 時間計算量: O(n²) — n は文字列の長さ。DPテーブル全体を埋めるためです。
- 空間計算量: O(n²) — 2次元DP配列を保持するためです。
なお、DP配列を1行ずつ更新するローリング配列のテクニックを使えば、空間計算量を O(n) まで削減することも可能です。
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