C++で最長共通部分列(LCS)をすべて辞書式順序に出力する方法
この記事では、2つの文字列 str1 と str2 が与えられたとき、それらの最長共通部分列(LCS:Longest Common Subsequence)をすべて辞書式順序で出力するC++プログラムの作成方法を解説します。
問題の例
具体的な入力と出力の例を見てみましょう。
入力:str1 = "gfare"、str2 = "rfare"
出力:fare
この場合、"fare" が両方の文字列に共通する最長の部分列となり、これが出力結果となります。
解決アプローチ
この問題は次の手順で解くことができます。
- LCSの長さを求める:動的計画法(DP)を用いたメモ化再帰により、最長共通部分列の長さを計算し、結果を二次元配列(DPテーブル)にキャッシュします。
- 辞書式順序ですべてのLCSを出力する:文字を「a」から「z」の順に試しながら再帰的に列を構築し、条件を満たすすべての最長共通部分列を出力します。
文字を「a」から「z」の順で探索するため、出力は自動的に辞書式順序になります。また、その文字を選んだ場合に残りの部分でLCSの長さを満たせるかどうかを事前に確認することで、無駄な探索を効率的に枝刈りできます。
C++での実装例
コードのポイント
calcLCSLenght():メモ化再帰により、位置 i・j 以降のLCSの長さを求める関数です。計算済みの値はDPテーブルから取得するため高速に動作します。printAllLCS():現在の列の長さがLCSの長さに達したら結果を出力し、そうでなければ各文字を「a」〜「z」の順に検証して再帰的に列を伸ばしていきます。main():DPテーブルを初期化し、LCSの長さを算出した後、すべての最長共通部分列の出力を行います。
以下が実際のサンプルコードです。
#include<iostream>
#include<cstring>
#define MAX 100
using namespace std;
int LCSLength = 0;
int DP[MAX][MAX];
int calcLCSLenght(string str1, string str2, int l1, int l2, int i, int j) {
int &lcsLen = DP[i][j];
if (i==l1 || j==l2)
return lcsLen = 0;
if (lcsLen != -1)
return lcsLen;
lcsLen = 0;
if (str1[i] == str2[j])
lcsLen = 1 + calcLCSLenght(str1, str2, l1, l2, i+1, j+1);
else
lcsLen = max(calcLCSLenght(str1, str2, l1, l2, i+1, j), calcLCSLenght(str1, str2, l1, l2, i, j+1));
return lcsLen;
}
void printAllLCS(string str1, string str2, int l1, int l2, char data[], int index1, int index2, int currentLCSlength) {
if (currentLCSlength == LCSLength) {
data[currentLCSlength] = '\0';
puts(data);
return;
}
if (index1==l1 || index2==l2)
return;
for (char ch='a'; ch<='z'; ch++) {
bool done = false;
for (int i=index1; i<l1; i++) {
if (ch==str1[i]) {
for (int j=index2; j<l2; j++) {
if (ch==str2[j] && calcLCSLenght(str1, str2, l1, l2, i, j) == LCSLength-currentLCSlength) {
data[currentLCSlength] = ch;
printAllLCS(str1, str2, l1, l2, data, i+1, j+1, currentLCSlength+1);
done = true;
break;
}
}
}
if (done)
break;
}
}
}
int main() {
string str1 = "xysxysx", str2 = "xsyxsyx";
int l1 = str1.length(), l2 = str2.length();
memset(DP, -1, sizeof(DP));
LCSLength = calcLCSLenght(str1, str2, l1, l2, 0, 0);
char data[MAX];
cout<<"All longest common sub-sequences in lexicographical order are\n";
printAllLCS(str1, str2, l1, l2, data, 0, 0, 0);
return 0;
}実行結果
All longest common sub-sequences in lexicographical order are xsxsx xsxyx xsysx xysyx xyxsx xyxyx
入力文字列 "xysxysx" と "xsyxsyx" の場合、6つの異なる最長共通部分列が存在し、いずれも5文字の長さを持つことがわかります。出力はすべて辞書式順序に正しく並んでいます。
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