JavaScriptで一致する部分文字列(部分列)の数を効率的に数える方法
問題
JavaScriptで、第1引数に文字列 str、第2引数に文字列の配列 arr を受け取る関数を作成します。この関数は、配列内の各要素 arr[i] のうち、文字列 str の「部分列」となっているものの個数を数えて返す必要があります。
ここでの「部分列」とは、元の文字列から0個以上の文字を削除して得られる文字列であり、必ずしも連続している必要はない点に注意してください。これは「部分文字列」とは異なる概念です。
例として、次のような入力が与えられた場合を考えてみましょう。
入力
const str = 'klmnop'; const arr = ['k', 'll', 'klp', 'klo'];
出力
const output = 3;
出力の解説
'k'、'klp'、'klo' の3つは str='klmnop' の部分列として成立します。一方 'll' は 'l' が1つしか存在しないため部分列にはなりません。したがって答えは 3 となります。
アプローチ:マップを使った効率的な走査
各候補文字列に対して毎回 str を走査すると計算量が大きくなりますが、str を一度だけ左から右へスキャンし、各単語の「どこまで照合できたか」を管理することで効率化できます。
具体的には以下の手順で処理します。
- まず、配列の各単語について「先頭の文字」をキーとするマップを作成します。値は [単語のインデックス, 照合済み文字数] のペアのリストです。
- str を先頭から1文字ずつ見ていき、現在の文字がマップのキーとして存在すれば、そのリストに含まれるすべてのエントリを取り出します。
- エントリごとに、その単語の最後の文字まで照合が完了していればカウントを +1 し、そうでなければ次の文字をキーとしてマップに再登録します。
- 同じ文字位置で複数回登録されないよう、キーを一時的に undefined にして重複を防ぎます。
これにより、時間計算量は str の長さと全単語の総文字数に比例する形になり、総当たり的な比較より大幅に高速化されます。
コード例
以下が実際のコードです。
const str = 'klmnop';
const arr = ['k', 'll', 'klp', 'klo'];
const countSubstrings = (str = '', arr = []) => {
// 各単語の先頭文字をキーに、[単語番号, 照合済み文字数] を登録
const map = arr.reduce((acc, val, ind) => {
const c = val[0];
acc[c] = acc[c] || [];
acc[c].push([ind, 0]);
return acc;
}, {});
let num = 0;
// str を1文字ずつ走査
for (let i = 0; i < str.length; i++) {
if (map[str[i]] !== undefined) {
const list = map[str[i]];
map[str[i]] = undefined; // 同じ位置での重複処理を防止
list.forEach(([wordIndex, charIndex]) => {
if (charIndex === arr[wordIndex].length - 1) {
// 最後の文字まで一致したのでカウント
num += 1;
} else {
// 次に必要な文字をキーとして再登録
const nextChar = arr[wordIndex][charIndex + 1];
map[nextChar] = map[nextChar] || [];
map[nextChar].push([wordIndex, charIndex + 1]);
}
});
}
}
return num;
};
console.log(countSubstrings(str, arr));出力結果
3
まとめ
この手法では、str を1回だけ走査しながら、すべての候補単語の照合状況をマップで並行管理できます。単純に各単語ごとに二重ループで判定する方法(O(n×m×k))と比べ、大規模な入力でもパフォーマンスが安定するのが大きな利点です。部分列マッチングの問題は LeetCode の「Number of Matching Subsequences」などでも頻出のテーマなので、この実装パターンは覚えておくと役立ちます。
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