JavaScriptでのメソッド借用:call()・apply()・bind()の使い方を解説
JavaScriptでは、call()、apply()、bind()という3つのメソッドを使うことで、あるオブジェクトが持つメソッドを別のオブジェクトが「借用」できます。これは、本来そのメソッドを持たないオブジェクトに対して、thisの参照先を差し替えてメソッドを実行できる便利なテクニックです。
3つのメソッドの違い
- call():引数をカンマ区切りで個別に渡し、即座に関数を実行します。
- apply():引数を配列(または配列風オブジェクト)として渡し、即座に関数を実行します。
- bind():
thisを固定した新しい関数を返すだけで、即座には実行されません。返された関数は後から好きなタイミングで呼び出せます。
以下は、call()を使ってオブジェクトobjのwelcomeメソッドを、別のオブジェクトobj1が借用するサンプルコードです。
サンプルコード
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8" />
<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0" />
<title>Document</title>
<style>
body {
font-family: "Segoe UI", Tahoma, Geneva, Verdana, sans-serif;
}
.result,.sample {
font-size: 18px;
font-weight: 500;
color: rebeccapurple;
}
.result {
color: red;
}
</style>
</head>
<body>
<h1>JavaScriptでメソッドを借用する</h1>
<div class="sample"></div>
<div class="result"></div>
<button class="Btn">CLICK HERE</button>
<h3>上のボタンをクリックすると、objのwelcomeメソッドをobj1が借用して実行します</h3>
<script>
let sampleEle = document.querySelector(".sample");
let resultEle = document.querySelector(".result");
let obj = {
firstName: "Rohan",
lastName: "Sharma",
welcome() {
return "Welcome " + this.firstName + " " + this.lastName;
},
};
let obj1 = {
firstName: "John",
lastName: "Shaw",
};
sampleEle.innerHTML = "obj.welcome() = " + obj.welcome();
document.querySelector(".Btn").addEventListener("click", () => {
resultEle.innerHTML = "obj1.welcome() = " + obj.welcome.call(obj1);
});
</script>
</body>
</html>
実行結果
上記のコードを実行すると、まず画面に次のように表示されます。

この時点では、obj.welcome()が自分自身のプロパティを使い「Welcome Rohan Sharma」という結果を返しています。
続いて「CLICK HERE」ボタンをクリックすると、次のように表示されます。

コードのポイント
ここで注目すべきは obj.welcome.call(obj1) の部分です。welcomeメソッド自体はobjにしか定義されていませんが、call()の第一引数にobj1を渡すことで、メソッド内のthisがobj1を指すようになります。その結果、obj1のfirstNameとlastNameが使われ、「Welcome John Shaw」という文字列が生成されるのです。
このようにcall()・apply()・bind()を活用すれば、コードの重複を避けながら、既存のメソッドをさまざまなオブジェクトで再利用できます。類似の構造を持つ複数のオブジェクトを扱う際や、配列のような配列風オブジェクトに配列メソッドを適用したい場合など、実務でも頻繁に使われる重要な概念なので、しっかり理解しておきましょう。
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