JavaScriptのAtomics.or()関数とは?使い方とサンプルコードを解説
JavaScriptのAtomicsオブジェクトは、SharedArrayBufferオブジェクトに対して安全に読み書きを行うためのアトミック(不可分)操作を提供する組み込みオブジェクトです。加算(add)、減算(sub)、AND(and)、OR(or)、XOR(xor)、読み込み(load)、書き込み(store)など、さまざまな操作が静的メソッドとして用意されています。
本記事では、その中でもAtomics.or()メソッドについて、基本的な構文から実際のコード例までわかりやすく解説します。
Atomics.or()とは
Atomics.or()は、配列内の指定した位置にある値に対してビット単位のOR演算を実行し、その結果を同じ位置に書き戻すメソッドです。戻り値としては、演算前にその位置に格納されていた古い値(元の値)が返されます。
この操作はアトミックに行われるため、複数のスレッド(ワーカー)が同じ共有メモリに同時にアクセスしても、データの競合や不整合が発生しません。
構文
Atomics.or(typedArray, index, value)
パラメータ
- typedArray: SharedArrayBufferを基にしたInt8Array、Uint8Arrayなどの型付き配列。
- index: OR演算を行う対象の配列内の位置(インデックス)。
- value: ビット単位OR演算に使用する数値。
戻り値
指定した位置に格納されていた演算前の古い値が返されます。
使用例1:基本的な使い方
<html>
<head>
<title>JavaScript Example</title>
</head>
<body>
<script type="text/javascript">
var arrayBuffer = new SharedArrayBuffer(16);
var data = new Uint8Array(arrayBuffer);
data[0] = 20;
document.write(Atomics.or(data, 0, 30));
document.write("<br>");
document.write(Atomics.or(data, 0));
</script>
</body>
</html>実行結果
20 30
解説
最初にdata[0]に20を格納しています。Atomics.or(data, 0, 30)を実行すると、20と30のビット単位OR演算(20 | 30 = 30)が行われ、位置0には30が書き込まれます。このとき戻り値として返されるのは演算前の古い値「20」です。その後、Atomics.load()相当の読み出しにより、更新後の値「30」が確認できます。
使用例2:別の値での検証
<html>
<head>
<title>JavaScript Example</title>
</head>
<body>
<script type="text/javascript">
var arrayBuffer = new SharedArrayBuffer(16);
var data = new Uint8Array(arrayBuffer);
data[0] = 2;
document.write(Atomics.or(data, 0, 7));
document.write("<br>");
document.write(Atomics.or(data, 0));
</script>
</body>
</html>実行結果
2 7
解説
今度はdata[0]に2を格納しています。Atomics.or(data, 0, 7)を実行すると、2と7のビット単位OR演算(2 | 7 = 7)が行われ、位置0の値は7に更新されます。戻り値は演算前の古い値「2」となり、その後の読み出しで更新後の値「7」が得られます。
まとめ
- Atomics.or()は指定位置の値に対してビット単位OR演算を行い、結果を書き戻す。
- 戻り値は演算前の古い値である点に注意。
- 操作はアトミックに実行されるため、マルチスレッド環境でも安全に利用できる。
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