JavaScriptのinstanceof演算子とArray.isArray()メソッドの違いとは?
JavaScriptで「この値は配列かどうか」を判定する方法として、Array.isArray()メソッドとinstanceof演算子の2つがよく使われます。この2つは一見すると同じ役割を持っていますが、実は1つの重要な違いがあります。
Array.isArray()メソッドは普遍的(ユニバーサル)であり、どのような実行環境でも正しく機能します。一方、instanceof演算子は普遍的ではないため、新しく作られた環境(別のレルム)では正しく判定できない場合があります。
構文
Array.isArray() の場合
Array.isArray(array);
instanceof の場合
array instanceof Array;
通常の環境での動作例
次の例では、新しい環境を作成していないため、Array.isArray()とinstanceofのどちらを使っても同じ結果が得られます。
サンプルコード
<html>
<body>
<script>
var a = [1,2,3,4,5];
document.write(Array.isArray(a));
document.write("</br>");
document.write((a instanceof Array));
document.write("</br>");
var b = {}
document.write(Array.isArray(b));
document.write("</br>");
document.write((b instanceof Array));
</script>
</body>
</html>
出力結果
true true false false
配列「a」に対してはどちらの方法でもtrueが返り、空のオブジェクト「b」に対してはどちらもfalseが返ります。このように、通常の環境ではどちらの方法でも配列の判定に問題はありません。
新しい環境(iframe)での動作例
次に、新しい環境(新しいフレーム)を作成し、instanceof演算子がそこでも正しく機能するのかどうかを確認してみましょう。
次の例では、「iframe」要素を使って新しいフレームを生成しています。その後、その新しいフレーム内で配列風オブジェクトを作成し、両方の方法で判定を行います。
結果を見ると、instanceofは普遍的ではないため、フレーム内で作成された配列を本物の配列とは認識できず、falseを返してしまいます。一方、Array.isArray()はtrueを返します。これは、iframeの中には元のウィンドウとは別個のArrayコンストラクターが存在しており、instanceofが参照しているのは元のウィンドウ側のArrayだからです。
サンプルコード
<html>
<body>
<script>
var iframeE = document.createElement('iframe');
iframeE.style.display = "none";
document.body.appendChild(iframeE);
iframeArray = window.frames[window.frames.length - 1].Array;
var a = new Array(1,2,3,"hi",4, "hello");
var b = new iframeArray(1,2,3,4);
document.write(Array.isArray(a));
document.write("</br>");
document.write(a instanceof Array);
document.write("</br>");
document.write(Array.isArray(b));
document.write("</br>");
document.write(b instanceof Array);
</script>
</body>
</html>
出力結果
true true true false
まとめ
通常のスクリプト環境では、Array.isArray()とinstanceofは同じ結果を返します。しかし、iframeのように複数の実行環境(レルム)が混在する場面では、instanceofは信頼できません。確実に配列かどうかを判定したい場合は、環境に依存しないArray.isArray()を使用するのが安全です。
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