Pythonのタプルとリストの違いと共通点を徹底解説
Pythonには、複数の要素を順序付けて格納できる「シーケンス型」と呼ばれるデータ構造があります。その代表格がリスト(list)とタプル(tuple)です。どちらもカンマで区切った複数の要素を持ち、要素のデータ型が混在していても問題ありません。
リストとタプルの共通点
リストとタプルはどちらもシーケンス型であるため、連結・繰り返し・インデックス参照・スライスといった基本操作を共通して行うことができます。
連結・繰り返し・インデックス参照・スライス
>>> # リストの操作 >>> L1 = [1, 2, 3] >>> L2 = [4, 5, 6] >>> # 連結 >>> L3 = L1 + L2 >>> L3 [1, 2, 3, 4, 5, 6] >>> # 繰り返し >>> L1 * 3 [1, 2, 3, 1, 2, 3, 1, 2, 3] >>> # インデックス参照 >>> L3[4] 5 >>> # スライス >>> L3[2:4] [3, 4]
>>> # タプルの操作 >>> T1 = (1, 2, 3) >>> T2 = (4, 5, 6) >>> # 連結 >>> T3 = T1 + T2 >>> T3 (1, 2, 3, 4, 5, 6) >>> # 繰り返し >>> T1 * 3 (1, 2, 3, 1, 2, 3, 1, 2, 3) >>> # インデックス参照 >>> T3[4] 5 >>> # スライス >>> T3[2:4] (3, 4)
共通して使える組み込み関数
以下の組み込み関数は、リストとタプルの両方に使用できます。
len() … シーケンスに含まれる要素数を返します。
>>> L1 = [45, 32, 16, 72, 24] >>> len(L1) 5 >>> T1 = (45, 32, 16, 72, 24) >>> len(T1) 5
max() … 値が最も大きい要素を返します。
>>> max(L1) 72 >>> max(T1) 72
min() … 値が最も小さい要素を返します。
>>> min(L1) 16 >>> min(T1) 16
このほかにも、sum()(合計)、sorted()(ソートした新しいシーケンスの生成)、index()(要素の位置検索)、count()(要素の出現回数)なども両方で利用できます。
リストとタプルの違い
最大の違いは、オブジェクトが変更可能(ミュータブル)か変更不可能(イミュータブル)かという点です。
リストは変更可能(ミュータブル)
リストは作成後でも要素の追加・挿入・削除・更新が自由に行えます。
>>> L1 = [45, 32, 16, 72, 24] >>> L1.append(56) # 末尾に要素を追加 >>> L1 [45, 32, 16, 72, 24, 56] >>> L1.insert(4, 10) # インデックス4の位置に10を挿入 >>> L1 [45, 32, 16, 72, 10, 24, 56] >>> L1.remove(16) # 値16を持つ要素を削除 >>> L1 [45, 32, 72, 10, 24, 56] >>> L1[2] = 100 # 要素を更新 >>> L1 [45, 32, 100, 10, 24, 56]
タプルは変更不可能(イミュータブル)
一方、タプルは一度作成すると内容を変更できません。変更を試みる操作を行うとエラーが発生します。
>>> T1.append(56) AttributeError: 'tuple' object has no attribute 'append' >>> T1.remove(16) AttributeError: 'tuple' object has no attribute 'remove' >>> T1[2] = 100 TypeError: 'tuple' object does not support item assignment
違いのまとめ一覧
| 項目 | リスト | タプル |
|---|---|---|
| 記法 | [ ](角括弧) | ( )(丸括弧) |
| 可変性 | 変更可能(ミュータブル) | 変更不可能(イミュータブル) |
| 追加・削除・更新 | 可能 | 不可 |
| 辞書のキーとして使用 | 不可 | 可能 |
| 主な用途 | 内容が変わるデータの集合 | 固定値・定数・座標データなど |
使い分けのポイント
後から要素を追加・削除・変更する可能性があるデータにはリストを、プログラム実行中に変更しない固定データ(設定値、日付、座標など)にはタプルを使うのが一般的です。タプルはイミュータブルであるため、意図しない変更からデータを保護できるだけでなく、わずかに高速でメモリ効率も良いというメリットがあります。
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