Pythonのイテレータ関数とは?基本の仕組みとカスタムイテレータの作り方を解説
Pythonにおけるイテレータ(Iterator)とは、反復処理プロトコル(イテレーションプロトコル)を実装したオブジェクトのことです。リスト、タプル、セットなどの標準的なデータ構造は、あらかじめイテレータとして動作するように作られているため、組み込みイテレータと呼ばれます。
イテレータを自作する場合、反復処理プロトコルに含まれる2つの特別なメソッドを実装する必要があります。それぞれの役割を詳しく見ていきましょう。
反復処理プロトコルを構成する2つのメソッド
1. __iter__() メソッド
__iter__() は、イテレータオブジェクトを初期化するときに呼び出されるメソッドです。このメソッドは、next()(Python 3では __next__())メソッドを持つオブジェクト、つまり自分自身を返す必要があります。
2. next() / __next__() メソッド
next()(Python 3では __next__())は、反復処理のシーケンスから次の要素を返すメソッドです。forループでイテレータを使用する場合、forループは内部で自動的にこの next() を呼び出し、要素を順番に取り出していきます。取り出す要素がなくなると StopIteration 例外が発生し、反復処理が終了します。
サンプルコード:2のべき乗を返すカスタムイテレータ
ここでは、指定された最大値まで2のべき乗(1, 2, 4, 8, 16...)を順番に返すカスタムイテレータを作成してみます。
# カスタムイテレータの作成
class Pow_of_Two:
def __init__(self, max=0):
self.max = max
def __iter__(self):
self.n = 0
return self
def __next__(self):
if self.n <= self.max:
result = 2 ** self.n
self.n += 1
return result
else:
raise StopIteration("Message")
a = Pow_of_Two(4)
i = iter(a)
print(i.__next__())
print(next(i))
print(next(i))
print(next(i))
print(next(i))
print(next(i))実行結果
1 2 4 8 16 StopIteration エラーが発生
コードの解説
この例では、Pow_of_Two(4) として最大指数を4に設定しています。iter(a) を呼び出すと __iter__() メソッドが実行され、カウンタ n が0で初期化されます。
その後、next() を呼び出すたびに 2 ** n の計算結果が返され、以下のように値が出力されます。
- 1回目:1(2の0乗)
- 2回目:2(2の1乗)
- 3回目:4(2の2乗)
- 4回目:8(2の3乗)
- 5回目:16(2の4乗)
6回目の呼び出し時点では n が最大値4を超えているため、条件分岐のelse側が実行され、StopIteration 例外が送出されます。これにより「これ以上取り出す要素がない」ことをPythonに伝え、反復処理が適切に終了します。
まとめ
イテレータは、__iter__() と __next__() の2つのメソッドを実装することで自作できます。この仕組みを理解すると、forループや next() 関数がどのように動作しているのかが明確になり、ジェネレータや遅延評価など、より高度なPythonの機能への理解も深まります。独自のデータ構造に対して反復処理を実装したい場合に、ぜひ活用してみてください。
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