Pythonで解く二分木ぬり絵ゲーム ― 後手の勝利判定アルゴリズム
問題概要
二人のプレイヤーが二分木の上でターン制のゲームを行います。二分木の根(root)と、木のノード数nが与えられます。ここでnは奇数であり、各ノードは1からnまでの互いに異なる値を持っています。
まず先手のプレイヤーが1 ≤ x ≤ nを満たす値xを選び、続いて後手のプレイヤーがy ≠ xを満たす値yを選びます。先手は値xのノードを赤色に塗り、後手は値yのノードを青色に塗ります。
その後、先手から始めて交互に手番が進みます。各ターンで、プレイヤーは自分の色(先手なら赤、後手なら青)のノードを1つ選び、その隣接する未着色ノード(左の子・右の子・親のいずれか)を自分の色で塗ります。このような操作ができない場合のみ、プレイヤーはパスとなります。両者がパスした時点でゲームは終了し、より多くのノードを塗ったプレイヤーが勝者となります。
私たちは後手の立場です。勝利を確実にできるようなyが存在する場合はtrueを、存在しない場合はfalseを返してください。
入力例
例えば、下図のような二分木に対してn = 11、x = 3が与えられたとします。

この場合の出力はtrueです。後手が値2のノードを選ぶことで、勝利を確定できるためです。
解法のアプローチ
この問題の鍵は、先手が最初に塗るノードxを基準に、木を3つの領域へ分割して考えることです。
- xの左部分木に含まれるノード数(leftVal)
- xの右部分木に含まれるノード数(rightVal)
- x自身とその親側にあたる残りの領域のノード数(nodeToX)
後手はこれら3つの領域のいずれかに拠点を置くことになります。nが奇数であるため、最大の領域が他の全領域の合計よりも大きければ、後手はその領域を独占して必ず勝てます。逆に、どの領域も過半数に届かない場合は、先手が勝ち筋を塞ぐことができるためfalseを返します。
具体的な手順は以下の通りです。
- solve()メソッドを定義します。引数はnode、x、l、rで、lとrは初期値Falseです。
- nodeが存在しない場合は、そのままreturnします。
- lがTrueならleftValを1増やし、rがTrueならrightValを1増やします。
- nodeの値がxと一致する場合、solve(node.left, x, True, False)とsolve(node.right, x, False, True)を呼び出します。
- それ以外の場合は、solve(node.left, x, l, r)とsolve(node.right, x, l, r)を呼び出します。
- メイン処理では、nodeToX、leftVal、rightValを0で初期化し、solve(root, x, False, False)を実行します。
- nodeToX = n − leftVal − rightVal − 1 を計算します。
- temp = max(rightVal, nodeToX, leftVal) を求めます。
- (nodeToX + leftVal + rightVal − 2×temp ≥ 0) ならfalseを返し、それ以外はtrueを返します。
Pythonでの実装例
理解を深めるために、以下の実装を見てみましょう。
class TreeNode:
def __init__(self, data, left = None, right = None):
self.data = data
self.left = left
self.right = right
def insert(temp,data):
que = []
que.append(temp)
while (len(que)):
temp = que[0]
que.pop(0)
if (not temp.left):
if data is not None:
temp.left = TreeNode(data)
else:
temp.left = TreeNode(0)
break
else:
que.append(temp.left)
if (not temp.right):
if data is not None:
temp.right = TreeNode(data)
else:
temp.right = TreeNode(0)
break
else:
que.append(temp.right)
def make_tree(elements):
Tree = TreeNode(elements[0])
for element in elements[1:]:
insert(Tree, element)
return Tree
class Solution(object):
def btreeGameWinningMove(self, root, n, x):
self.nodeToX = 0
self.leftVal = 0
self.rightVal = 0
self.solve(root,x)
self.nodeToX = n - self.leftVal - self.rightVal - 1
temp = max(self.rightVal,max(self.nodeToX,self.leftVal))
return not (self.nodeToX + self.leftVal + self.rightVal - (2*temp)>=0)
def solve(self,node,x,l= False,r = False):
if not node:
return
if l:
self.leftVal+=1
elif r:
self.rightVal+=1
if node.data == x:
self.solve(node.left,x,True,False)
self.solve(node.right,x,False,True)
else:
self.solve(node.left,x,l,r)
self.solve(node.right,x,l,r)
ob = Solution()
root = make_tree([1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11])
print(ob.btreeGameWinningMove(root, 11, 3))
入力
[1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11] 11 3
出力
true
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