Pythonで二分木の任意の2ノード間における最大パス合計を求めるプログラム
二分木の最大パス合計とは
二分木が与えられたとき、任意の2つのノードをつなぐパスの中で、ノードの値の合計が最大になるものを求める問題です。ここでいう「パス」とは、木の中で隣接するノード同士を順にたどる経路のことで、必ずしも根(ルート)から始まる必要はありません。
例として、次のような二分木を考えてみましょう。

この場合、最適なパスは [12, 13, 14, 16, 7] となるため、出力される答えは 62 になります。
解法のアプローチ
この問題は再帰(深さ優先探索)を使って効率的に解くことができます。各ノードに対して「そのノードを端点とする片側だけの最大合計」と「そのノードを折り返し点とした両側を含む最大合計」の2つを考え、後者で全体の答えを更新していくのがポイントです。
アルゴリズムの手順
- 補助関数
utils()を定義します。引数には現在のノード(root)を受け取ります。 - root が null(None)の場合は 0 を返します。
- 左部分木の結果を
l、右部分木の結果をrとして再帰的に取得します。ただし、負の値はパスに含める意味がないため、0 と比較して切り捨てます。 max_singleを「左右どちらか大きい方に自分の値を足したもの」と「自分の値のみ」の最大値として計算します。これは親に渡せる片側パスの最大値です。max_topを「max_single」と「l + r + 自分の値(左右両方を使うパス)」の最大値として計算します。- 全体の答え
resをmax_topと比較して更新します。 max_singleを親ノードに返します。
メイン処理の流れ
- root が null の場合は 0 を返します。
resを負の無限大(-inf)で初期化します。utils(root)を呼び出します。resの値を返します。
Pythonでの実装例
それでは、実際のコードを見てみましょう。
class TreeNode:
def __init__(self, value):
self.val = value
self.left = None
self.right = None
class Solution:
def solve(self, root):
if root is None:
return 0
self.res = float("-inf")
self.utils(root)
return self.res
def utils(self, root):
if root is None:
return 0
# 左右の部分木から得られる最大合計(負なら0として扱う)
l = max(self.utils(root.left), 0)
r = max(self.utils(root.right), 0)
# 親に渡せる「片側だけ」のパスの最大値
max_single = max(max(l, r) + root.val, root.val)
# 現在のノードを折り返し点とする「両側」のパスの最大値
max_top = max(max_single, l + r + root.val)
# 全体の答えを更新
self.res = max(self.res, max_top)
return max_single
ob = Solution()
root = TreeNode(13)
root.left = TreeNode(12)
root.right = TreeNode(14)
root.right.left = TreeNode(16)
root.right.right = TreeNode(22)
root.right.left.left = TreeNode(4)
root.right.left.right = TreeNode(7)
print(ob.solve(root))入力
root = TreeNode(13)
root.left = TreeNode(12)
root.right = TreeNode(14)
root.right.left = TreeNode(16)
root.right.right = TreeNode(22)
root.right.left.left = TreeNode(4)
root.right.left.right = TreeNode(7)出力
62計算量について
このアルゴリズムは各ノードを一度だけ訪問するため、時間計算量は O(N)(Nはノード数)、空間計算量は再帰の深さに依存して O(H)(Hは木の高さ)となります。最悪の場合(木が一直線につながっている場合)は O(N) のスタック領域が必要になる点に注意してください。
まとめ
二分木の最大パス合計問題は、再帰を使って各ノードで「片側パス」と「両側パス」を区別しながら答えを更新していくのが定石です。負の値を持つノードが存在しても正しく動作するよう、部分木の寄与が負になる場合は 0 として扱うことが重要なポイントです。
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