Pythonで二分木の2つのノード間の距離を求めるプログラム
二分木が与えられたとき、その中の2つのノード間の距離を求めることを考えます。グラフの場合と同じように、2つのノードを結ぶ経路上の辺(エッジ)の数を数え、その本数を距離として返します。
二分木のノード構造
木の各ノードは、次のような構造を持っています。
data : <整数値> right : <木の別のノードへのポインタ> left : <木の別のノードへのポインタ>
問題の例
例として、次のような二分木を考えてみましょう。

この木において、ノード「2」とノード「8」の間の距離を求めたいとします。このときの出力は 4 になります。
ノード2からノード8へ至る経路上の辺は、(2, 3)、(3, 5)、(5, 7)、(7, 8) の4本です。経路に含まれる辺が4本あるため、2つのノード間の距離は4となります。
解き方のアプローチ
この問題を解くためには、次の手順に従います。
- 関数 findLca() を定義する(引数: root、p、q)
- root が None であれば、None を返します。
- root.data が p または q と一致していれば、root を返します。
- left := findLca(root.left, p, q)
- right := findLca(root.right, p, q)
- left と right がどちらも None でなければ、root を返します。
- それ以外の場合は、left または right を返します。
- 関数 findDist() を定義する(引数: root、data)
- queue := 新しい deque(両端キュー)を作成します。
- (root, 0) というペアをキューの末尾に追加します。
- キューが空でない限り、次の処理を繰り返します。
- current := キューの先頭ペアの1番目の値(ノード)
- dist := キューの先頭ペアの2番目の値(距離)
- current.data が data と一致すれば、dist を返します。
- current.left が存在すれば、(current.left, dist+1) をキューに追加します。
- current.right が存在すれば、(current.right, dist+1) をキューに追加します。
- node := findLca(root, p, q)
- findDist(node, p) + findDist(node, q) を返します。
ここでのポイントはLCA(最小共通祖先)です。2つのノード p と q の共通の祖先の中で最も深い位置にあるノードが LCA であり、p と q を結ぶ経路は必ず LCA を通ります。したがって、「LCA から p までの距離」と「LCA から q までの距離」をそれぞれ求めて足し合わせれば、p と q の間の距離が得られます。
実装例
理解を深めるために、以下のPythonコードを見てみましょう。
import collections
class TreeNode:
def __init__(self, data, left=None, right=None):
self.data = data # ノードの値
self.left = left # 左の子ノード
self.right = right # 右の子ノード
def insert(temp, data):
# 木に新しいノードを挿入する補助関数
que = []
que.append(temp)
while len(que):
temp = que[0]
que.pop(0)
if not temp.left:
if data is not None:
temp.left = TreeNode(data)
else:
temp.left = TreeNode(0)
break
else:
que.append(temp.left)
if not temp.right:
if data is not None:
temp.right = TreeNode(data)
else:
temp.right = TreeNode(0)
break
else:
que.append(temp.right)
def make_tree(elements):
# リストから二分木を構築する
Tree = TreeNode(elements[0])
for element in elements[1:]:
insert(Tree, element)
return Tree
def search_node(root, element):
# 値を指定してノードを検索する
if root is None:
return None
if root.data == element:
return root
res1 = search_node(root.left, element)
if res1:
return res1
res2 = search_node(root.right, element)
return res2
def findLca(root, p, q):
# 2つのノード p と q の最小共通祖先(LCA)を再帰的に求める
if root is None:
return None
if root.data in (p, q):
return root
left = findLca(root.left, p, q)
right = findLca(root.right, p, q)
if left and right:
return root
return left or right
def findDist(root, data):
# BFS(幅優先探索)で root から data までの距離を求める
queue = collections.deque()
queue.append((root, 0))
while queue:
current, dist = queue.popleft()
if current.data == data:
return dist
if current.left:
queue.append((current.left, dist + 1))
if current.right:
queue.append((current.right, dist + 1))
def solve(root, p, q):
# LCAを基点に、p・qそれぞれへの距離の合計を返す
node = findLca(root, p, q)
return findDist(node, p) + findDist(node, q)
root = make_tree([5, 3, 7, 2, 4, 6, 8])
print(solve(root, 2, 8))
入力
root = make_tree([5, 3, 7, 2, 4, 6, 8]) print(solve(root, 2, 8))
出力
4
計算量について
findLca() は木を一度だけ再帰的に走査するため O(n)、findDist() も幅優先探索により最悪で O(n) の時間がかかります。したがって、全体の時間計算量は O(n) です。空間計算量についても、再帰スタックとキューの分だけ O(n) となります(n はノード数)。
このように、LCAを基点として左右それぞれの距離を求めて合計する手法を使えば、二分木上の任意の2ノード間の距離を効率的に計算できます。
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Pythonで二分木のルートからリーフへのパスの最大合計を求めるプログラム
問題概要 二分木(バイナリツリー)が与えられたとき、ルートノードからリーフノードへ至る任意のパスの中で、合計値が最大となるものを求める必要があります。 例として、次のような二分木が入力された場合を考えてみましょう。 この場合の出力は 29 になります。ルートから「5 → 9 → 7 → 8」というパスを辿ったときの合計が 29 となるためです。 解法のアプローチ この問題は、深さ優先探索(DFS)を用いて、ルートから各リーフまでのすべてのパスを再帰的に走査することで解けます。具体的な手順は以下のとおりです。 walk() 関数を定義します。引数として現在のノード node と、そこまでの
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Pythonで二分木の各レベルの最大幅を求めるプログラム
二分木が与えられたとき、ツリー内の任意のレベルにおける最大幅を求めることを考えます。ここでいう「レベルの幅」とは、そのレベルにおいて最も左端にあるノードと最も右端にあるノードの間に含まれるノード数のことです。例えば、次のような二分木が入力として与えられた場合を考えてみましょう。この場合、出力は 2 となります。解決のための手順この問題を解くために、以下の手順に従います。各深さにおける位置の最小値と最大値を保持するマップ d を作成します。初期値は、最小値を無限大(∞)、最大値を 0 とします。関数 dfs() を定義します。この関数は引数として root、pos := 0、depth := 0