データサイエンスにおける「属性」とは?意味と4つの種類をわかりやすく解説
属性(Attribute)とは
属性とは、データオブジェクトの特性や特徴を定義するためのデータフィールドのことです。データマイニングやデータベースの分野では、対象となるオブジェクト(例えば顧客)を記述する際に、この属性が基本的な構成要素となります。
例えば、「ユーザー」というオブジェクトを定義する属性には、顧客ID、氏名、住所などが挙げられます。ある属性について実際に観測された値のことは、観測値(observation)と呼ばれます。
類義語:次元・特徴量・変数
文献の中では、「属性」に相当する概念として、以下のような用語がほぼ同じ意味で使われています。
- 次元(dimension):主にデータウェアハウスの分野で使用される
- 特徴量(feature):機械学習の分野で好んで使われる
- 変数(variable):統計学の分野で一般的な呼び方
一方、データマイニングやデータベースの専門家の間では、「属性(attribute)」という用語が最も広く使われています。
属性ベクトルと分布
複数の属性の組み合わせによって1つのオブジェクトを定義したものを、属性ベクトル(attribute vector)または特徴ベクトル(feature vector)と呼びます。
また、1つの属性(変数)のみを含むデータの分布は単変量分布(univariate distribution)、2つの属性を含むものは二変量分布(bivariate distribution)と呼ばれ、以降も同様に多変量分布として分類されます。
属性の4つの種類
属性の型(タイプ)は、その属性が取りうる値の集合によって決まります。代表的な分類として、名義属性・二値属性・順序属性・数値属性の4種類があります。
1. 名義属性(Nominal Attributes)
「名義(nominal)」は「名前に関連する」という意味を持つ言葉です。名義属性の値は、モノのシンボルや名称であり、それぞれの値がある種のカテゴリ・コード・状態などを表します。
名義属性はカテゴリカル(categorical)な属性とも定義され、その値には意味のある順序が存在しません。コンピュータサイエンスの分野では、これらの値は列挙型(enumeration)とも呼ばれます。
2. 二値属性(Binary Attributes)
二値属性とは、0 または 1 のように、2つの状態しか持たない名義属性のことです。一般に 0 は「その属性が存在しないこと」を、1 は「存在すること」を表します。2つの状態が真偽値(true / false)に対応する場合、ブール型(Boolean)として定義されます。
二値属性には、さらに次の2つに分類されます。
- 対称二値属性(symmetric):両方の状態が同等の重要度を持ち、同じ重みを与えられる属性です。どちらの結果を 0 または 1 としてコーディングすべきかという優先順位はありません。例としては、「性別」(男性・女性)などの属性が挙げられます。
- 非対称二値属性(asymmetric):両状態の結果が同等に重要ではない属性です。典型例は、HIV検査の陽性・陰性のような医療検査結果です。慣例として、より重要な結果(通常は稀にしか起こらない方の結果)を 1(例:HIV陽性)、もう一方を 0(例:HIV陰性)としてコーディングします。
3. 順序属性(Ordinal Attributes)
順序属性とは、取りうる値の間に意味のある順序やランク付けが存在する属性のことです。ただし、隣接する値同士の差(大きさ)がどれほどであるかは不明である点が特徴です。例えば、満足度評価(「不満」「普通」「満足」など)や成績評価などが該当します。
4. 数値属性(Numeric Attributes)
数値属性は定量的(quantitative)な属性であり、整数値または実数値で表現される測定可能な量です。数値属性はさらに、以下の2つの尺度に分けられます。
- 間隔尺度(interval-scaled):値の差(間隔)に意味があるが、絶対的なゼロ点が存在しない尺度(例:温度 °C)
- 比率尺度(ratio-scaled):絶対的なゼロ点が存在し、値の比にも意味がある尺度(例:身長、体重、年齢)
まとめ
属性はデータオブジェクトの特徴を表す基本単位であり、その種類(名義・二値・順序・数値)を見極めることは、適切なデータ分析手法や機械学習アルゴリズムを選択するうえで非常に重要です。データの前処理や特徴量エンジニアリングを行う際には、まず各属性の型を正しく理解することから始めましょう。
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