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次元モデリングの手法とは?ファクト表とディメンション表の基本を解説

次元モデリング(ディメンショナル・モデリング)は、データウェアハウス設計で広く採用されている手法です。その基本的な考え方は、ほぼすべての種類のビジネスデータを「データキューブ」として表現できるというものです。キューブの各セルには測定値(メジャー)が格納され、キューブのエッジ(辺)はデータが本来持つ次元(ディメンション)を表します。

ファクト表とディメンション表

次元モデリングの中心的な構成要素がファクト表とディメンション表です。設計上は3次元以上の扱いも可能であるため、厳密にはキューブではなく「超立方体(ハイパーキューブ)」と呼ぶべきですが、実務では「キューブ」や「データキューブ」という呼び方がほぼ共通して使われています。

ファクト(事実)

次元モデルは「ファクト(事実)」と「属性」によって特徴付けられます。ファクトとは、一般に事前には把握できないものであり、業務の中で実際に発生して初めて判明する値です。言い換えれば、ファクトはビジネスの現場で起きた出来事の記録といえます。ビジネスの世界におけるファクトの多くは数値ですが、なかにはテキスト値を持つものもあります。

設計者は、ある数値型のデータ項目が属性ではなくファクトである可能性を常に疑うべきです。特に浮動小数点数として扱われる値は要注意です。例えば「標準原価」のような数値は、製品ディメンションの属性のように見え、事前に分かっている定数のように思えることもあります。しかし、実際の利用目的や更新頻度を見極めることが、正しい分類の鍵となります。

属性

属性は一般にテキスト型のフィールドであり、具体的な物事の特徴を定義するものです。最も分かりやすい属性は製品に関する説明情報です。例えば、製品の「味(フレーバー)」は製品を代表する属性の一つであり、商品パッケージの目立つ位置に表示されることもよくあります。

ディメンション(次元)

物事を記述するテキスト的な属性は、ディメンションの中に整理されます。小売業のデータベースであれば、少なくとも「製品」「店舗」「顧客」「プロモーション」「時間」といったディメンションを持つのが一般的です。

ディメンションとは、互いに関連付けて使用されるテキスト的な属性の集合です。どの属性をどのディメンションにまとめるかについては、設計者の判断が大きく影響します。ここで注意すべきなのは、例えば小売データベースにおいて、製品ディメンションと店舗ディメンションを無理に統合し、一つの巨大な「製品×店舗」ディメンションを作ろうとするケースです。

仮に1,000種類の商品と100店舗があるとしましょう。この2つのディメンションを統合した場合、「製品店舗」の組み合わせがいくつ生じるかを考える必要があります。製品と店舗の間に特別な相関がなく、すべての製品がすべての店舗で販売されるのであれば、統合後のディメンションは元の2つのディメンションの直積となり、100,000件もの「製品店舗」レコードが生じてしまいます。このように、ディメンションの統合は組み合わせ爆発のリスクを伴うため、慎重な設計判断が求められます。

まとめ

次元モデルにおいて、ディメンション表内の属性は非常に重要な役割を担っています。これらの属性はテキスト形式、あるいはテキストのように振る舞う離散的な値を取り、検索条件(フィルタ)や最終レポートの行見出しの情報源となります。ファクトとディメンションを適切に切り分け、属性の整理を行うことが、分析しやすく拡張性の高いデータウェアハウス設計への第一歩となります。

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