ディメンショナルモデリング(次元モデリング)とは?基本概念と設計手順を徹底解説
ディメンショナルモデリング(次元モデリング)は、データを標準化された構造で提示し、直感的な理解と高性能なアクセスを可能にするための論理設計手法です。この手法は本質的に多次元的な特性を持ち、リレーショナルモデルに一定の制約を課すという設計規律に従います。
ディメンショナルモデルの基本構造
各ディメンショナルモデルは、複合キーを持つ1つのテーブル「ファクトテーブル」と、小規模なテーブル群「ディメンションテーブル」によって構成されます。
各ディメンションテーブルは単一要素の主キーを持ち、このキーはファクトテーブルの複合キーを構成する要素の1つに対応しています。この星のような特徴的な構造は「スタージョイン(Star Join)」として知られており、その起源はリレーショナルデータベースの初期の時代にまで遡ります。
ファクトテーブルの特性
ファクトテーブルは、2つ以上の外部キーから構成される複合主キーを持つため、常に多対多(many-to-many)の関係を定義します。また、一般的なファクトテーブルには、各レコードを識別するキーの組み合わせに対応した、1つ以上の数値ファクトが含まれています。
ファクトテーブル内のファクトは通常、数値型であり加算可能(additive)であることが重要です。なぜなら、データウェアハウスアプリケーションは単一のファクトレコードを取り出すことはほとんどなく、一度に数百〜数千件ものレコードを取得するからです。そして、大量のレコードに対して意味のある処理とは、それらを集計・合計することに他なりません。
ディメンションテーブルの役割
ディメンションテーブルには、説明的なテキストデータが格納されます。ディメンション属性は、データウェアハウスへのクエリにおける絞り込み条件(制約)の主要な供給源であると同時に、SQL(構造化照会言語)の実行結果セットにおける行ヘッダーの供給源でもあります。
ER図からディメンショナルモデルへの変換手順
マスターとなるエンティティリレーションシップ図(ER図)には、営業活動、受注処理、出荷請求書、顧客支払い、製品返品など、さまざまな業務プロセスが含まれることがあります。しかし、ある意味でER図は、単一の一貫した時点において同一のデータセット内に同時に存在し得ない複数のプロセスを1つの図に描画してしまうことで、自らの有用性を損なっています。
そこで、ER図をディメンショナルモデリング図の集合へと変換するには、以下の3つのステップを実行します。
ステップ1:ビジネスプロセスへの分割
まず、ER図を個別のビジネスプロセスに分解し、それぞれを独立した単位としてモデリングします。
ステップ2:ファクトテーブルの特定
次に、ERモデル内の多対多の関係の中から、数値的かつ加算可能な非キーファクトを含むものを特定し、それらをファクトテーブルとして定義します。
ステップ3:ディメンションテーブルの作成とコノフォーミング
最後に、残りのテーブルを非正規化し、ファクトテーブルに直接リンクされた単一要素キーを持つフラットテーブルへと変換します。これらのテーブルがディメンションテーブルとなります。
1つのディメンションテーブルが複数のファクトテーブルに関連付けられる場合、両方のスキーマに同一のディメンションテーブルを配置します。このように複数のディメンショナルモデル間で共有・統一されたディメンションテーブルは、「コノフォームドディメンション(Conformed Dimension:準拠ディメンション)」として定義されます。
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