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データ構造入門:前置記法(プレフィックス)と後置記法(ポストフィックス)の基礎

算術式を書き表す方法は「記法(ノーテーション)」と呼ばれます。算術式は、式の本質や計算結果を変えることなく、3つの異なる記法で表現できます。その3つが以下の通りです。

  • 中置記法(Infix)
  • 前置記法(Prefix)
  • 後置記法(Postfix)

中置記法は、私たちが日常的に数式を書く際に使う標準的な記法です。一方、前置記法と後置記法はこれとは大きく異なる特徴を持っています。

前置記法(Prefix Notation)とは

前置記法では、演算子を被演算子(オペランド)の前に置くのが特徴です。つまり、演算子がオペランドより先に書かれます。例えば +ab は、中置記法の a + b と同じ意味になります。前置記法は「ポーランド記法(Polish Notation)」とも呼ばれています。

後置記法(Postfix Notation)とは

後置記法は「逆ポーランド記法(Reversed Polish Notation)」として知られる記法です。この記法では、演算子を被演算子の後に置きます。例えば ab+ は、中置記法の a + b に相当します。

記法の変換例

No.中置記法前置記法後置記法
1a + b+ a ba b +
2(a + b) * c* + a b ca b + c *
3a * (b + c)* a + b ca b c + *
4a / b + c / d+ / a b / c da b / c d / +
5(a + b) * (c + d)* + a b + c da b + c d + *
6((a + b) * c) - d- * + a b c da b + c * d -

なぜ式の解析に前置・後置記法を使うのか

前述のとおり、中置記法のままアルゴリズムやプログラムで式を解析するのは効率的とは言えません。そこで実際には、中置記法の式をまず後置記法または前置記法に変換してから計算処理を行います。

また、算術式を正しく解析するためには、「演算子の優先順位」と「結合規則」にも注意を払う必要があります。

演算子の優先順位

1つのオペランドが2種類の演算子の間に挟まれている場合、どちらの演算子が先にそのオペランドを扱うかは、演算子同士の優先順位によって決まります。例を見てみましょう。

a + b * c → a + (b * c)

乗算(掛け算)は加算(足し算)よりも優先順位が高いため、b * c が先に評価されます。演算子ごとの優先順位の一覧表については、後ほど詳しく紹介します。

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