Rubyで学ぶNLP:Nグラム分析の楽しさと実践
大量のテキストデータが手元にあり、そこから何らかの意味を抽出したい——そんな場面に遭遇したことはありませんか?
そんなときにまず試したいのが、テキストをNグラム(n-gram)に分割するという手法です。
Nグラムとは何か?
Wikipediaには次のように定義されています。
計算言語学および確率論の分野において、n-gramとは与えられたテキスト列から取り出した、n個の連続した要素からなる列のことである。—— Wikipedia
具体例を見てみましょう。
"Hello there, how are you?" というフレーズを例にとると、ユニグラム(1要素のNグラム)は "Hello", "there", "how", "are", "you"、バイグラム(2要素のNグラム)は ["Hello", "there"], ["there", "how"], ["how", "are"], ["are", "you"] となります。
図で見たほうが理解しやすいという方は、次の画像をご覧ください。

それでは、これをRubyでどのように実装できるのか見ていきましょう!
サンプルデータのダウンロード
実際にコードを書き始める前に、分析対象となるサンプルデータを用意する必要があります。
手元に適切なデータがない場合は、Wikipediaの記事やブログ記事をいくつかダウンロードしてくるのがおすすめです。今回は、freenodeの #ruby チャンネルのIRCログを使用することにしました。
ログはこちらから入手できます:
irclog.whitequark.org/ruby
データ形式に関する注意点:
分析したいリソースのプレーンテキスト版が用意されていない場合は、Nokogiriを使ってページをパースし、必要なデータを抽出することができます。
今回利用するIRCログは、URLの末尾に .txt を付けるだけでプレーンテキストとして取得できるため、これを活用します。
データのダウンロードと保存を行うクラスは以下のとおりです。
require 'restclient'
class LogParser
LOG_DIR = 'irc_logs'
def initialize(date)
@date = date
@log_name = "#{LOG_DIR}/irc-log-#{@date}.txt"
end
def download_page(url)
return log_contents if File.exist? @log_name
RestClient.get(url).body
end
def save_page(page)
File.open(@log_name, "w+") { |f| f.puts page }
end
def log_contents
File.readlines(@log_name).join
end
def get_messages
page = download_page("https://irclog.whitequark.org/ruby/#{@date}.txt")
save_page(page)
page
end
end
log = LogParser.new("2015-04-15")
msg = log.get_messages
とてもシンプルな構成のクラスです。
HTTPクライアントにはRestClientを採用し、取得した結果はファイルに保存するようにしています。こうすることで、プログラムを修正しながら何度も実行する場合でも、同じリクエストを繰り返し送信せずに済みます。
データの分析
データが揃ったら、いよいよ分析に取りかかりましょう。
まずは、ごくシンプルなNgramクラスを紹介します。
このクラスでは、Nグラムを生成するためにArray#each_consメソッドを使用しています。
このメソッドは Enumerator を返すため、配列として扱うには to_a を呼び出す必要があります。
class Ngram
def initialize(input)
@input = input
end
def ngrams(n)
@input.split.each_cons(n).to_a
end
end
続いて、ループと Hash#merge!、そして Enumerable#sort_by を組み合わせて、処理全体をまとめ上げます。
コードは次のようになります。
# Filter words that appear less times than this
MIN_REPETITIONS = 20
total = {}
# Get the logs for the first 15 days of the month and return the bigrams
(1..15).each do |n|
day = '%02d' % [n]
total.merge!(get_trigrams_for_date "2015-04-#{day}") { |k, old, new| old + new }
end
# Sort in descending order
total = total.sort_by { |k, v| -v }.reject { |k, v| v < MIN_REPETITIONS }
total.each { |k, v| puts "#{v} => #{k}" }
注:紙面の都合上
get_trigrams_for_dateメソッドのコードはここでは省略していますが、GitHubで全文を確認できます。
実際の出力結果はこのようになります。
112 => i want to 83 => link for more 82 => is there a 71 => you want to 66 => i don't know 66 => i have a 65 => i need to
ご覧のとおり、「〜したい(want to)」という表現が #ruby チャンネルで非常に人気があることがわかります🙂
まとめ
今度はあなたの番です!
エディタを開いて、ぜひNグラム分析をいろいろと試してみてください。また、Nグラムの動作を視覚的に確認したい方には、Google Ngram Viewerを活用するのもおすすめです。
自然言語処理(NLP)は非常に奥深く魅力的なテーマです。Wikipediaにもわかりやすい概説がありますので、さらに知識を深めたい方はぜひ参照してみてください。
本記事で使用した完全なコードは、こちらから入手できます:https://github.com/matugm/ngram-analysis/blob/master/irc_histogram.rb
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