Rubyでコマンドラインアプリケーション(CLI)を作る方法を徹底解説
RubyはWebアプリケーション開発のイメージが強く、それ以外の用途があることを忘れられがちです。そこで本記事では、Rubyを使ってコマンドラインアプリケーション(CLI)を構築する方法を詳しく解説します。
まず、皆さんがよく目にするコマンドラインアプリケーションの例を挙げてみましょう。
psql(PostgreSQLの対話型ターミナル)railsbundlergemgit
CLIアプリケーションの作り方はさまざまですが、この記事では代表的な3つの方法に焦点を当てて紹介します。
この記事で学べること
- ARGV配列の使い方
- OptParseライブラリの使い方
- Thor gemの使い方
それでは、始めましょう!
Rubyの定数「ARGV」とは?
コマンドラインアプリケーションは、通常、複数のオプションや「フラグ」を受け取ります。
例:
psql --help
では、Rubyからこれらのオプションにはどうやってアクセスすればよいのでしょうか?
答えはARGV配列です。
argv.rbというファイルに以下のコードを書いたとします。
p ARGV
このコードを ruby argv.rb test abc 1 2 3 のように実行すると、次の出力が得られます。
["test", "abc", "1", "2", "3"]
ご覧のとおり、渡されたすべてのオプションが配列として格納されています。
特定のオプションが渡されたかどうかを判定したい場合は、独自のオプションパーサーを実装できます。
実装例はこちら:
def process_argv(option)
case option
when "-h"
puts "This is the help menu."
puts " -v Enable verbose mode"
puts " -c Enable syntax highlighting"
exit
when "-v"
@options[:verbose] = true
when "-c"
@options[:syntax_highlighting] = true
end
end
@options = {}
ARGV.each { |option| process_argv(option) }
p @options
次のように実行すると:
ruby argv.rb -v -c
次のような結果になります:
{:verbose=>true, :syntax_highlighting=>true}
シンプルな処理であればこれで十分ですが、より大きなアプリケーションを作りたい場合は、他のソリューションを検討したほうがよいでしょう。
OptionParserライブラリの使い方
Rubyには標準でOptionParserクラスが用意されており、これを使えばコマンドラインオプションを簡単に解析できます。
使用例を見てみましょう:
require 'optparse'
@options = {}
OptionParser.new do |opts|
opts.on("-v", "--verbose", "Show extra information") do
@options[:verbose] = true
end
opts.on("-c", "--color", "Enable syntax highlighting") do
@options[:syntax_highlighting] = true
end
end.parse!
p @options
自前の実装と比べて、optparseを使うことには多くのメリットがあります。
主なメリット:
- 短い形式
-vと長い形式--verboseを、追加の手間なく両方定義できる - 各オプションに説明文を持たせることができ、ヘルプメニューに自動的に反映される
- ヘルプメニューが自動生成されるため、オプションの追加・削除のたびに手動で更新する必要がない
実際のヘルプメニューはこんな感じです:

何より嬉しいのは、すべてRubyに組み込まれている機能なので、追加インストールが一切不要という点です!
Thor gemの使い方
別のアプローチでオプション解析を行いたいなら、Thor gemをチェックしてみましょう。Railsも内部でThorを使用しています。
Railsでは、次のようなサブコマンドを使いますよね:
rails newrails generaterails console
このrailsコマンドを(部分的にでも)再現するには、次のように書きます。
require 'thor'
class RailsCLI < Thor
class_option :verbose, :type => :boolean, :aliases => "-v"
desc "new DIRECTORY", "Create a new rails app"
def new
# ...
end
desc "generate THING PARAMETERS", "Generate controller / model / migration"
def generate
# ...
end
desc "console", "Start a rails console"
def console
# ...
end
end
RailsCLI.start(ARGV)
ヘルプメニューはこのように表示されます:

これはOptionParserとはかなりスタイルの異なるアプローチです。
そのため、アプリが「1つの処理を少数の可変オプションで実行する」だけのものであれば、Thorは最適な選択ではないかもしれません。
しかし、railsのように多くの異なるタスクを担うコマンドを作る場合には、Thorは非常に優れた選択肢となります!
Readlineライブラリで対話型インターフェースを作る
pryやpsqlのような、対話型インターフェースを持つアプリケーションを作ってみたいと思いませんか?
そんなときに活躍するのがReadlineモジュールです。
以下はその使用例です:
prompt = "> "
while buf = Readline.readline(prompt, true)
puts "Your input was: '#{buf}'"
end
このコードを実行するとプロンプトが表示され、Enterキーを押すと入力した内容がそのままエコーバックされます。
プログラムを終了するには CTRL+C を押します。
Readlineは入力履歴を自動的に保持してくれるのが便利なポイントです。ctrl+rで履歴検索ができるほか、コード内からは Readline::HISTORY.to_a で履歴を取得できます。
さらにReadlineを使えば、自動補完(オートコンプリート)などの機能も実装可能です。詳細は公式ドキュメントのサンプルを参照してみてください。
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まとめ
普段GUI中心の方でも、コマンドラインアプリケーションは非常に強力で、開発していて楽しい分野です。
ぜひこの記事を参考に、今日からあなただけのCLIツールづくりを始めてみてください 🙂
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