MongoDBで$first演算子に$$ROOTを組み合わせてルートドキュメントへの参照を取得する方法
$first演算子と$$ROOTシステム変数の概要
アキュムレータ(累積演算子)とは、ドキュメントが集計パイプライン(aggregation pipeline)を通過していく過程で内部状態を保持し続ける演算子のことです。代表的なものには $sum、$max、$min、$first などがあります。
一方、$$ROOT はシステム変数の一つで、現在処理中の集計ステージにおけるルートドキュメント、つまり最上位階層のドキュメントそのものへの参照を表します。この2つを組み合わせることで、グループ化した際の最初のドキュメント全体を簡単に取得できます。
サンプルコレクションの作成
まず、ドキュメントを含むコレクションを作成しましょう。
> db.demo582.insertOne({FirstName:"Chris",Age:21,createDate:new ISODate("2020-01-10")});{
"acknowledged" : true, "insertedId" : ObjectId("5e91ce41fd2d90c177b5bcbd")
}
> db.demo582.insertOne({FirstName:"Chris",Age:21,createDate:new ISODate("2020-04-21")});{
"acknowledged" : true, "insertedId" : ObjectId("5e91ce4ffd2d90c177b5bcbe")
}
> db.demo582.insertOne({FirstName:"Chris",Age:22,createDate:new ISODate("2020-02-11")});{
"acknowledged" : true, "insertedId" : ObjectId("5e91ce59fd2d90c177b5bcbf")
}
> db.demo582.insertOne({FirstName:"Chris",Age:22,createDate:new ISODate("2020-01-12")});{
"acknowledged" : true, "insertedId" : ObjectId("5e91ce6efd2d90c177b5bcc0")
}登録済みドキュメントの確認
find() メソッドを使って、コレクション内のすべてのドキュメントを表示します。
> db.demo582.find();
実行すると、次のような出力が得られます。
{ "_id" : ObjectId("5e91ce41fd2d90c177b5bcbd"), "FirstName" : "Chris", "Age" : 21, "createDate" : ISODate("2020-01-10T00:00:00Z") }
{ "_id" : ObjectId("5e91ce4ffd2d90c177b5bcbe"), "FirstName" : "Chris", "Age" : 21, "createDate" : ISODate("2020-04-21T00:00:00Z") }
{ "_id" : ObjectId("5e91ce59fd2d90c177b5bcbf"), "FirstName" : "Chris", "Age" : 22, "createDate" : ISODate("2020-02-11T00:00:00Z") }
{ "_id" : ObjectId("5e91ce6efd2d90c177b5bcc0"), "FirstName" : "Chris", "Age" : 22, "createDate" : ISODate("2020-01-12T00:00:00Z") }グループアキュムレータ演算子を適用するクエリ
続いて、$group ステージ内で $first 演算子に $$ROOT を指定することで、各グループの最初のルートドキュメントへの参照を取得します。あわせて $max で最新の日付を、$sum で件数も求めています。
> db.demo582.aggregate([
... {
... "$group": {
... "_id": "$FirstName",
... "MaximumDate": {
... "$max": "$createDate"
... },
... "count": {
... "$sum": 1
... },
... "details": {
... "$first": "$$ROOT"
... }
... }
... },
... {
... "$project": {
... "MaximumDate": 1,
... "count": 1,
... "details": {
... "_id": "$_id",
... "FirstName": "$details.FirstName",
... "Age" : "$details.Age"
... }
... }
... }
... ])実行結果
上記のクエリを実行すると、次のような出力が得られます。
{ "_id" : "Chris", "MaximumDate" : ISODate("2020-04-21T00:00:00Z"), "count" : 4, "details" :
{ "_id" : "Chris", "FirstName" : "Chris", "Age" : 21 }
}解説
この結果からわかるように、$group ステージでは FirstName をキーとしてドキュメントがグループ化され、$max によって createDate の最大値(2020-04-21)が取得されています。また、$first: "$$ROOT" の指定により、グループ内で最初に処理されたドキュメント全体への参照が details フィールドに格納され、その後の $project ステージで必要なフィールドだけが整形されて出力されます。このテクニックは、グループごとの代表ドキュメントを取得したい場合に非常に便利です。
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