Google Plus Codes(プラスコード)とは?住所のない場所も特定できる位置情報システムの使い方と活用事例
「旅とは生きることである」——デンマークの著名な作家、ハンス・クリスチャン・アンデルセンのこの言葉は、今や文字通りの真実となっています。私たちの多くは、目標を達成したり夢を実現したりするために、国内でも海外でもさまざまな場所へ旅します。もはや避けられない日常となった旅行ですが、その負担を軽減し、より快適にすることは可能です。旅行プランやパッケージツアー、旅程管理ツール、航空会社のマイルや割引など、旅を便利で楽しく、コスト効率よくする仕組みは数多く存在します。しかし、その中でもGoogleが開発した「Google Plus Codes(プラスコード)」は、ナビゲーションを驚くほどシンプルにする画期的な技術として注目されています。
Google Plus Codes(プラスコード)とは?
Google Plus Codesは「Open Location Code(OLC)」とも呼ばれ、地球上のあらゆる場所を地理座標に変換し、Googleマップ上で位置を正確に特定できる参照コードとして利用できるシステムです。2014年にGoogleチューリッヒのエンジニアリングオフィスで開発され、以降、世界中の国々へ段階的に展開されてきました。
プラスコードは既存の緯度経度座標から導き出されますが、郵便番号や番地のように使えるよう設計されているため、はるかに扱いやすいのが特徴です。特に、郵便制度が整備されておらず、通りや建物を識別する手段がない地域において大きな威力を発揮します。
プラスコードの構成
プラスコードは、場所の住所を表す2つの要素で構成されています。
- 第1要素: 6〜7文字の英数字
- 第2要素: 地域名(町や都市名)
例えば「V75V+8Q Paris, France」は、フランス・エッフェル塔を示すプラスコードです。
また、プラスコードが表すのは「点」ではなく「範囲(エリア)」である点にも注意が必要です。コードに桁を追加するほど範囲は狭まり精度が上がるため、長いコードほど短いコードよりも正確な位置を示します。「プラスコード」という名称は、コード内に特徴的な「+」記号が含まれることに由来しています。
Google Plus Codesの使い方
プラスコードの取得はとても簡単で、以下の4ステップで完了します(Android・iOSどちらの端末でも利用可能)。
- Googleマップアプリを開く:まず、お使いの端末でGoogleマップアプリを起動します。
- ピンを立てる:目的の場所を地図上で長押ししてピンをドロップします。
- 詳細を確認する:画面下部に表示される住所や説明をタップし、下にスクロールするとプラスコードが表示されます。
- コードをコピーする:プラスコードをタップするとクリップボードにコピーされ、任意のメッセージアプリなどを通じて他の人と共有できます。
逆に、誰かからプラスコードを受け取った場合は、Googleマップアプリ上部の検索ボックスにコードをコピー&ペーストするだけで、該当場所をすぐに表示できます。
プラスコードを利用するメリット
プラスコードは個人の利用に留まらず、政府や自治体、緊急対応機関、中小企業にとっても大きな利点となります。Googleがこの技術を設計した主な目的は、番地のない建物や名前のない道路を識別できるようにすることでした。主なメリットは以下のとおりです。
- 無料で使える:Open Location Codeはオープンソース技術です。Googleはライセンス料なしでアルゴリズムを公開しており、制限なく自由に利用できます。
- オフラインで利用可能:照会用のデータテーブルが不要なため、ネットワーク接続がなくてもコードの生成や利用ができます。
- 直感的で使いやすい:近隣の場所は似たプラスコードを持つため、目的地との距離感(近いか遠いか)をひと目で把握できます。
- 排他的ではない:コードは紙やポスター、看板にグリッド形式で印刷でき、パソコンやスマートフォンを持たない人でも住所を見つける手助けになります。
- 領土に依存しない:紛争地域やGoogleマップに未登録のエリアなど、通常は特定しにくい場所のコードも、緯度経度から算出されるため取得可能です。
- 識別しやすい:プラスコードに含まれる「+」記号は、Google検索やGoogleマップで確実に認識されるよう特別に統合されています。
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誰がプラスコードを活用できるのか?
個人レベルでは、友人や家族、サービス提供者を自宅に招く際の案内に活用できるほか、旅行先での移動時間の短縮、オリジナルのピクニックスポットや待ち合わせ場所の設定などにも役立ちます。ビジネスや公共分野では、以下のような活用が期待できます。
- 政府・自治体:ストリートアドレスを持たない住民の選挙人登録、公文書による連絡、社会サービスの提供など、市民への行政サービス向上に貢献します。
- 緊急対応機関:災害発生地点に関する通信や指示が明確になることで、救助や支援活動がより迅速かつ組織的に行えます。
- 人道支援・災害救援団体:都市部の枠を超え、世界のどんな辺境地域にも医療支援を届けられる可能性が広がります。
- 運輸・物流・インフラ事業者:未知の道路でも商品配送、引っ越し、電気や水道などの基礎インフラ提供がスムーズに行えます。
- 金融機関:顧客確認(KYC)プロセスにおいて、住所不明の顧客の所在特定をサポートします。
- 小規模事業者:顧客は目印を探したり道順を尋ねたりすることなく、店舗の場所を簡単に見つけられるようになります。
まとめ
なお、プラスコードは大文字・小文字を区別せず、紛らわしい類似文字や母音を排除した設計になっています。GoogleはPlus Codesという卓越した発明によって、地球上に「標識のない場所」をなくし、世界をより身近なものにしました。さらに、この技術を無償で提供している点も見逃せません。私たちユーザーと地球全体にとって、大きな恩恵をもたらす技術だと言えるでしょう。
マップアプリを使わずに特定の場所のプラスコードを取得したい方は公式サイトをご覧ください。また、プラスコードのオープンソースコードはGitHubで公開されています。
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