スマホのモバイル回線をPCで使う方法!テザリング(USB・Bluetooth・Wi-Fi)の設定手順と速度比較
外出先でPCやノートパソコンをインターネットに接続したいけれど、使える公衆Wi-Fiがない——そんなときに便利なのが、スマートフォンのモバイル回線をPCにつなぐ「テザリング」です。
お気に入りのカフェの公衆ネットワークよりも速いこともあるテザリングですが、いくつか知っておくべき注意点もあります。この記事では、Androidでのテザリングの基本知識から、PCへのモバイル回線の具体的な接続方法まで詳しく解説します。
テザリングとは?
テザリングとは、モバイルデバイスをパソコンに接続し、スマホのモバイルデータ通信を経由してPCをインターネットに接続する仕組みのことです。接続方法はUSB、Bluetooth、Wi-Fiの3種類があります。
iPhoneが登場する前の時代には、旧式のフィーチャーフォンから特定の番号にダイヤルして、どこからでもインターネットにアクセスするのが一般的でした。一部の携帯電話はインターネット接続を共有でき、キャリア網のAPN経由でオンラインになることも可能でした。
2007年のiPhone発売後、多くのキャリアはテザリングに追加料金を課すようになりました。幸い、こうした追加徴収の慣習は現在ではほぼ廃止されており、最近ではデータ容量の消費を除けば、テザリング自体は無料で利用できるのが一般的です。
Androidのテザリング方法3選
Androidユーザーがノートパソコン、タブレット、さらにはデスクトップPCとモバイル回線を共有する方法は、次の3つです。
- Bluetoothで接続する
- スマホをワイヤレスホットスポットとして使う
- USBケーブルでスマホとPCをつなぐ
以下では、それぞれの方法について、どれが最もバッテリーを消耗するのか、どれが最速でデータ転送できるのかを検証します。
作業を始める前に、スマホでモバイルデータ通信が有効になっていることを確認してください。また、電波の強さが通信速度に直結すること、テザリング中はスマホのバッテリーが急速に減ること(特にワイヤレステザリングは電力消費が激しい)にも注意が必要です。
速度の比較にはspeedtest.netの実測結果を使用しています。
1. USBケーブルでモバイル回線をPCに接続する方法
実は、携帯電話には昔からモデム機能が搭載されており、USBテザリングを使えばスマホをPCに有線接続できます。これにより、ノートパソコンなどのデバイスとモバイル回線を有線で共有できます。
手順はとても簡単です。スマホに付属のUSBケーブルをPCに接続し、もう一方をスマホのUSBポートに差し込みます。その後、Android端末で以下のように設定します。
- 設定 > ネットワークとインターネット > 詳細設定 > アクセスポイントとテザリング を開きます。
- USBテザリングのスイッチをオンにします。項目がグレーアウトしている場合は、USBケーブルが両端でしっかり接続されているか確認してください。
- 既存のデータ転送が中断される旨の警告(アクセスポイントとテザリング)が表示されます。
- OKをタップして続行します。


通知アイコンが表示されれば、テザリングが有効になった証拠です。検証結果は以下の通りです。
- 速度: ダウンロード97Mbps、アップロード2.02Mbps、平均ping 66ms。
- バッテリーへの影響: ノートPCが電源に接続されているかどうかで変わります。接続されていれば、スマホはUSB経由でゆっくり充電されるため、バッテリー消費はほぼゼロです。
注意: PCがバッテリー駆動の場合、スマホではなくPC側のバッテリーが消耗する可能性があります。
2. Bluetoothテザリングでモバイル回線を使う方法
USBケーブルなしでモバイル回線をPCに接続したいなら、Bluetoothが答えです。短距離無線技術であるBluetoothには、スマホとペアリングしたデバイス間でデータをやり取りできる十分な帯域があります。
まず、スマホとPCをペアリングしましょう。
- クイック設定のBluetoothアイコンを長押しするか、設定 > 接続済みのデバイスからAndroidのBluetooth設定を開きます。
- 新しいデバイスとペアリングするを選択し、端末を検出可能な状態にします。
- Windows 10の場合、Win + Iキーを押して設定アプリを開きます。
- デバイス > Bluetooth とその他のデバイスを選択します。
- Bluetoothがオフの場合はオンに切り替え、Bluetooth またはその他のデバイスを追加する→Bluetoothの順にクリックします。
- 表示されたリストから自分のスマホを選び、ペアリング手順を進めます。うまくいかない場合はWindows 10のBluetooth設定ガイドを参照してください(Windows 11でも同じ手順が使えます)。
- ペアリング完了後、スマホで設定 > ネットワークとインターネット > アクセスポイントとテザリングを開き、Bluetoothテザリングをオンにします。


スマホとPCのペアリングが完了したら、次の手順でモバイル回線を共有します。
- Windowsのシステムトレイを展開し、Bluetoothアイコンを右クリックしてパーソナルエリアネットワークへの参加を選択します。
- 表示されたメニューでスマホのアイコンを探して右クリックします。
- 接続方法 > アクセスポイントを選択します。
スマホにBluetoothテザリングが有効になった通知が表示されれば成功です。検証結果は以下の通りです。
- 速度: ダウンロード35Mbps、アップロード0.78Mbps、平均ping 289ms。
- バッテリーへの影響: Bluetoothを多用するとバッテリーに大きな負担がかかります。検証では10分の使用で約5%の充電量を消費しました。
3. Wi-Fiホットスポットでワイヤレス接続する方法
Bluetoothのワイヤレス性とUSBの速度を兼ね備えた、スマホをWi-Fiホットスポット化する方法は、おそらく最も人気のあるテザリング手段です。
モバイル回線とWi-Fiを利用して、スマホがパスワードで保護されたプライベートネットワークを作成し、そこに各デバイスを接続します。利便性の面では間違いなく最有力の選択肢です。Wi-Fiテザリングの設定手順は以下の通りです。
- 設定 > ネットワークとインターネット > 詳細設定 > アクセスポイントとテザリングを開きます。
- Wi-Fiアクセスポイント(機種によってはポータブルアクセスポイント)をタップします。
- 次の画面でスイッチをオンにします。
- このページでネットワークの詳細設定が可能です。アクセスポイント名やセキュリティ方式の変更のほか、詳細設定から未使用時に自動的にオフにする設定なども行えます。一部の機種ではアクセスポイントの設定メニューを開く必要があります。
- 必要に応じてアクセスポイントのパスワード(パスワードを表示という名称の場合もあり)をタップしてパスワードを確認します。


続いて、Windows PC側での操作です。
- Win + Iキーを押して設定を開きます。
- ネットワークとインターネット > Wi-Fiへ移動します。
- 利用可能なネットワークを表示をクリックし、スマホが作成したネットワークを探します(システムトレイのワイヤレスアイコンからも操作できます)。
- ネットワークを選択して接続をクリックします。
- スマホに表示されたパスワードを入力し、必要に応じて設定を変更して接続を確立します。

この方法の検証結果は以下の通りです。
- 速度: ダウンロード10Mbps、アップロード4.45Mbps、平均ping 55ms。
- バッテリーへの影響: Bluetoothテザリング同様、高負荷の使用では10分で約5%のバッテリーを消費しました。ただし、通常使用であればWi-Fiテザリングの方が持ちが良く、約5〜6時間の連続使用にも耐えられます。
一度ワイヤレステザリングを設定しておけば、再度有効化するのも簡単です。画面上部から2回スワイプしてクイック設定パネルを開き、アクセスポイントボタンをタップして、PCの接続を待つだけ。ネットワーク名やパスワードを変更していなければ、自動的に再接続されます。
iPhoneのモバイルホットスポットをPCに接続する方法
Androidを使っていない方もご安心ください。手元にiPhoneしかない場合でも、PCをインターネットに接続できます。
iPhoneには設定 > インターネット共有で有効化できるホットスポットモードが標準搭載されています。これはWi-Fiホットスポットとして機能し、ワイヤレス対応のあらゆるデバイスから接続可能です。
さらに、iOSはAndroidと同様にBluetoothおよびUSBテザリングにも対応しています。iPhoneからPCへのモバイル回線接続の詳細については、iPhoneのインターネット共有機能の使い方ガイドを参考にしてください。
モバイルテザリングならバッテリー持ち重視でUSBがおすすめ
ここまで、Wi-Fi、USB、Bluetoothを使ってモバイル回線をPCに接続する方法をご紹介しました。
では、どれがベストなのでしょうか?
検証結果によると、スマホのバッテリー消費が最も少ないのはUSBテザリングです。一方、速度が最も遅いのはBluetoothですが、Bluetooth技術の進歩のおかげで、バッテリーへの影響は許容範囲内に収まっています。
まとめ:モバイル回線とPCの接続は意外と簡単
Wi-FiホットスポットとUSBテザリングのどちらを選ぶべきか迷っているなら、USBはすべての面で最速というわけではないため、総合的にはWi-Fiがベストな選択肢です。ただし、Wi-Fiが使えない環境では、USBテザリングに頼るのが最良の代替案となります。
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