Google Fast Pair(ファストペア)とは?仕組みと対応デバイスを徹底解説
Bluetooth技術は、ここ数年で目覚ましい進化を遂げました。かつては、すでにペアリング済みのデバイス同士でも接続が確立されるまで10〜15秒ほどかかることが珍しくありませんでした。しかし、新技術の登場によって状況は一変しました。特にAppleのAirPodsは大きな転換点となり、その驚異的な接続スピードに多くのユーザーが感銘を受けました。
Google版にあたる「Fast Pairサービス」は2017年10月に発表され、瞬く間に人気を博しました。Googleはそれ以降も、QualcommやBES Technicといった主要なBluetooth SoCメーカーとのパートナーシップを活かしながら、対応デバイスの範囲を着実に拡大し続けています。
Google Fast Pairとは?
Google Fast Pairサービス(GFPS)、通称「Fast Pair」は、Googleが開発した独自技術です。対応デバイス上でBluetooth Low Energy(BLE)を活用することで、スマホのバッテリーを大きく消費することなく、近くにあるBluetoothデバイスを素早く検出・接続できます。
スマホの位置情報を利用して周辺デバイスを高速で発見するだけでなく、接続しようとしている製品の画像まで表示してくれるのが特徴です。もちろん、この機能を利用するには、接続する側のアクセサリーもFast Pairに対応している必要があります。
Fast Pairを使えば、AndroidでのBluetoothデバイスのペアリングが格段に簡単になります。
Fast Pairの仕組み
Fast Pair対応のアクセサリーをお持ちの場合、手順は非常にシンプルです。まず、アクセサリーをペアリングモードに切り替えるだけ。するとAndroidスマホが自動的に、接続しようとしているアクセサリーの画像を画面に表示してくれます。
「接続」をタップすると、ペアリングが正常に完了したことを知らせる確認メッセージが表示されます。また、場合によってはAndroidがコンパニオンアプリの有無を通知してくれることもあります。たとえば、SonyのWH-1000XM4のようなヘッドフォンをペアリングした際には、Playストア上のSony製コンパニオンアプリのページへ案内されます。
さらに便利なのが、Googleが接続済みアクセサリーの情報を保存し、Googleアカウントと紐付けてくれる点です。これにより、普段使いしている他のAndroidスマホにも自動的に同じ情報が同期されます。機種変更の際に特に役立つ機能で、すべてのデバイスを最初からペアリングし直す手間がなくなります。
新しいスマホでGoogleアカウントにサインインするだけで、保存されていた接続情報がすべて自動的に取り込まれます。
Fast Pairに対応している主なアクセサリー
人気のワイヤレスヘッドフォンやイヤホンのうち、Fast Pairに対応する製品は年々増えています。代表的なものは以下の通りです。
- Google「Pixel Buds」シリーズ
- Samsung「Galaxy Buds」(全モデル)
- Microsoft「Surface Earbuds」
- Sony「WF-1000XM4」「WH-1000XM4」
- Bose「QuietComfort 35 II」ヘッドフォン
- Fitbitのトラッカー各種
さらにGoogleは、JBL、OnePlus、Libratone、Harman Kardon、Bang & Olufsenなど、他メーカーとの協業も進めており、今後さらなる対応製品の拡大が期待できます。Fast Pair互換チップセットの一覧はGoogleが公式に公開しています。なお、現時点でChromebookへの対応はまだ実現していません。
Fast Pairのその他の便利な機能
ペアリング作業の簡素化だけでなく、Google Fast Pairにはデバイス管理に役立つ追加機能も用意されています。接続後は、ヘッドフォンやイヤホンのバッテリー残量を確認でき、左右それぞれ個別に表示されます。
また、イヤホンごとに音量レベルを細かく設定したり、オリジナルの名前を付けたりして、自分好みにカスタマイズすることも可能です。デバイスが「デバイスを探す(Find My Device)」に対応していれば、この機能を有効にしておくのもおすすめです。スマホに接続したままイヤホンを片方紛失してしまった場合でも、音を鳴らして探せますし、Google Fast Pairではデバイスの最終検出場所を地図上で拡大して確認することもできます。
進化し続けるBluetooth接続
Bluetooth Low Energyは2011年に登場し、以来、ほぼすべてのスマホや各種デバイスがこの技術を標準搭載するようになりました。Fast Pairを活用すれば、現在どのデバイスに接続しているのかをひと目で把握でき、スマホから直接管理することも容易になります。
何よりも嬉しいのは、バッテリー消費を気にせず使える点です。さらにBLEはAES-128暗号化を採用しているため、送受信されるデータはすべて強力に暗号化されており、セキュリティ面でも安心して利用できます。
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