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予算ゼロでOK!Macの無料ツールだけでApp StoreにふさわしいiOSアプリプレビュー動画を作る方法

はじめに

2014年、AppleはApp Storeに「アプリプレビュー」動画を追加できるようにしました。アプリプレビューは、ダウンロード前にアプリの魅力を潜在ユーザーへ伝えるための最も効果的な手段です。StoreMavenの調査によると、プレビュー動画があるアプリは、ないアプリに比べて約3倍インストールされやすいことが分かっています。

しかし、個人開発者の多くは、プロに制作を依頼する予算がないのが現実です。筆者も最近同じ状況に陥りましたが、調べてみると、無料ツールだけでも高品質なアプリプレビューを作れることが判明しました。

本記事では、以下の流れで順番に解説していきます。

  1. コンテンツの準備
  2. 動画の録画
  3. 動画の編集
  4. よくある問題と対処法

なお、本ガイドはMacを使用している前提で進めます。MacにはXcode、QuickTime、iMovieが無料で付属しているためです。Macをお持ちでない場合は、これらのツールの購入が必要になる点にご注意ください。

1. コンテンツの準備

アプリのどの部分が最も魅力的で楽しいかを、開発者自身が一番よく知っているはずです。その部分をプレビューでしっかりアピールしましょう。テキストオーバーレイ(字幕)を入れる箇所を事前に決めておき、文字が背景と十分なコントラストを持つようにすることも重要です。

iOS 11以降では、最大3本のアプリプレビューを掲載できます。合計90秒という枠を使い切りたくなりますが、おすすめは1本目に最も興味深い機能を凝縮することです。1本目でユーザーの心をつかめなければ、残りの2本を見てもらえる可能性はぐっと下がってしまいます。

また、ユーザーが実際にどうアプリを操作するのかを見せたい場合は、GSTouchesShowingWindowの活用が便利です。導入は非常に簡単で、タップやジェスチャーといった操作を画面上に視覚的に表示してくれます。

2. 動画の録画

見せたいコンテンツが決まったら、録画を始めましょう。最も簡単なのは、QuickTimeを使って接続したiPhoneの画面を録画する方法です。

iPhoneをMacに接続し、QuickTimeを開いて「ファイル > 新規ムービー収録」を選択します。録画ウィンドウが開いたら、録画ボタンの横にあるドロップダウンメニューから、接続済みのデバイスを選択してください。

ただし実機を使う場合、録画できるのは手元にあるデバイスのみという制限があります。そこで役立つのが、Xcode CLIを使ってシミュレータの操作を録画する手法です。

Xcode CLIで録画するには、まずXcodeでシミュレータを起動します。次にターミナルを開き、以下のコマンドを入力しましょう。

$ xcrun simctl io booted recordVideo example.mp4

シミュレータ上で録画したい操作を行い、終了したらターミナルでCtrl-Cを押して録画を停止します。このコマンドを実行すると、ターミナルのカレントディレクトリにexample.mp4という動画ファイルが保存されます。

3. 動画の編集

プレビュー編集時に意識すべき目標は、次の2つです。

  1. アプリを最高の形で見せること
  2. 長さを15〜30秒に収めること

アプリプレビューの編集に最適なツールはiMovieです。iMovieを開き、「ファイル > 新規App Preview」を選択します。撮影した動画をメディアエリアにドラッグ&ドロップすれば、プロジェクトへの追加は完了です。

iMovieの細かい編集手順までは割愛しますが、UIは非常に直感的にできています。使いたいシーンを下部のタイムラインにドラッグ&ドロップするだけでクリップに追加できます。Command+Bでクリップを分割できるため、トランジション(場面転換)を挟んだり、テンポを管理したりするのに便利です。分割したクリップ間にトランジションを挿入したり、音声やタイトル画面を追加したりすることも可能です。

予算ゼロでOK!Macの無料ツールだけでApp StoreにふさわしいiOSアプリプレビュー動画を作る方法

iMovieでは書き出し前に、テキストオーバーレイや音声を追加できます

編集が完了したら、「ファイル > 共有 > App Preview」を選択します(メニューにApp Previewが表示されない場合は、「ファイル」から探してみてください)。保存先を指定してEnterを押せば、数秒後に動画が完成します。

4. よくある問題と対処法

ここまで進めば準備はほぼ整っていますが、いざiTunes Connect(現App Store Connect)にアップロードしようとすると、エラーが出ることがあります。原因は、おそらく次の2つのアプリプレビュー要件のいずれかに関係しています。

  1. 解像度がデバイスタイプごとの要件と一致していること
  2. フレームレートが30fpsであること

解像度の問題は起こりにくそうに思えますが、筆者はiPhoneから直接録画したにもかかわらずトラブルに遭遇しました。理由は定かではありませんが、QuickTimeが全体を1ピクセルずれた状態でキャプチャしていたため、iTunes Connectがアップロードを拒否したのです。

いろいろ調べた結果、.mov形式(他の動画形式にも対応)を正しい解像度にクロップできる無料ツールを見つけました。ezgif.comにアクセスし、ナビゲーションバーの「Video to GIF」をクリックします。その下に表示されるサブナビゲーションから「Crop video」を選択し、QuickTimeの.movファイルをアップロードします。必要なサイズにクロップして、新しいファイルをダウンロードすれば完了です。

一方、30fpsに関する問題は、ffmpegを使えば無料で簡単に解決できます。ターミナルを開き、Homebrewがインストールされていることを確認したうえで、以下のコマンドを入力しましょう。

$ brew install ffmpeg

ffmpegのインストールが完了したら、動画が保存されているディレクトリにcdで移動し、次のコマンドを実行します。

$ ffmpeg -i "original.mov" -r 30 "converted_30fps_video.mov"

これで、30fpsに変換された動画が出力されます。

まとめ

これで、Appleのすべての要件を満たすアプリプレビューが完成しました。App Storeには数百万ものアプリがひしめいており、その中で存在感を放つためには、プレビュー動画の有無が大きな差になります。筆者の場合、本ガイドで紹介したツールを使うことで、アプリを効果的にアピールできる高品質なプレビューを、一切費用をかけずに作成できました。

本ガイドが皆さんの時間とコストの節約につながれば幸いです。App Storeでのリリース、頑張ってください!

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