MS Accessが他のDBMSに勝る10のメリットとは?初心者にもおすすめの理由
Microsoft Office Accessは、MicrosoftがOffice ProfessionalまたはBusinessスイートの一部として提供しているデータベース管理システム(DBMS)で、データベースの作成や運用管理を手軽に行うことができます。本記事では、他のDBMSと比較した場合のMS Accessならではの利点について詳しく解説します。
多くの方がすでにExcelを活用してデータの分析やプレゼンテーションを行っていることでしょう。そんな方の中には、「Excelを使っているのに、なぜAccess(しかも他のDBMSではなく)をデータ分析や統合のために使い始めるべきなのか?」と疑問に思っている方も多いはずです。
そこで本記事では、この疑問にお答えするために、Microsoft Accessをデータベース作成やデータ分析に活用すべき10の理由をまとめました。
MS Accessが他のDBMSに勝る10の利点
1)リレーショナルデータベースを効率的かつ簡単に構築できる

Microsoft Accessを使えば、リレーショナルデータベースを効率的かつ迅速に構築できます。Accessの導入は非常にシンプルで、必要なリレーショナルデータベース理論を習得していれば、Accessを開いてすぐにテーブルやリレーションシップの作成を始められます。他のDBMSのように、追加ソフトウェアやシステムリソース、コンポーネントのインストールを支援するIT専門家などは一切不要です。
2)他のDBMS製品よりも学習曲線が緩やか

市場には強力なデータベースを構築できるDBMSが数多く存在し、オープンソースから有料のエンタープライズ級システムまで幅広く選択できます。しかし、これらのシステムをマスターするための学習曲線は非常に複雑で、時間もかかりがちです。データベース管理者や開発者を目指したい学生や、リレーショナルデータベース理論を学び始めたばかりの方にとって、Accessは絶好の出発点となります。実際のパッケージに圧倒されることなく、理論をしっかり習得できるからです。Accessでデータベース作成に必要なスキルと理論をすべてマスターすれば、基礎概念はすでに身についているため、より高度な業務向けパッケージへの移行もスムーズに行えます。
関連記事:ExcelとAccess間でのデータ交換(コピー・インポート・エクスポート)
3)おなじみのOfficeインターフェースを採用

データベースを配布する際、見慣れないユーザーインターフェースによってエンドユーザーが戸惑ったり、敬遠したりすることはよくあります。Accessで開発・配布されるデータベースの利点は、データベースを利用・更新しようとするエンドユーザーや開発者が、インターフェースに馴染めずに離れてしまう心配がほとんどない点です。AccessのインターフェースはOffice標準ソフトウェアの要素をすべて備えており、「Ctrl+S(保存)」「Ctrl+Z(元に戻す)」といったおなじみのショートカットキーもそのまま使えます。データベース中心のアプリケーションの導入や利用を妨げる最大の要因は、多くの場合「慣れないUI」です。Accessデータベースであれば、この問題に遭遇することはまずありません。
4)高機能なフォームとレポートの作成能力

フォームは、Accessで作成できる魅力的なフロントエンドインターフェースであり、データ入力をはじめ多用途に活用できます。たとえば通常、データベースの根幹をなす重要なバックエンドテーブルに、エンドユーザーを直接アクセスさせるのは望ましくありません。そこで、特定のテーブルにのみデータを入力できるフロントエンドの入力フォームを用意するのが効果的です。ナビゲーションフォームをはじめ、アプリケーション中心の各種フォームも作成できます。さらに、条件付き書式、グラフ、画像、Webブラウザコントロールなど、多彩な機能をフォームに追加し、細部まで書式設定することも可能です。
一方、レポートを使用すると、テーブルや計算フィールドのデータを見やすい印刷形式で表示できます。フォームと同様に、レポートもAccess内でさまざまな方法でカスタマイズ・表示できます。実は、Accessにおけるフォームデザインとレポート作成は、それ自体が非常に奥深いテーマです。フォームデザインとレポート作成こそ、Accessをデータベース作成やデータ分析に使うメリットが最も明確に現れる部分だと言えるでしょう。たとえばデータベース管理者は、Accessレポートを活用して、毎月の上位顧客、地域別売上、売上金額などを示す印刷可能なレポートやドキュメントを作成し、経営陣に提示できます。
5)VBAを活用して本格的なデータ中心アプリケーションを構築できる

プログラミング言語および開発環境であるVBA(Visual Basic for Applications)は、AccessをはじめとするOfficeアプリケーションすべてで利用できます。したがって、VBAのプログラミング技法を取り入れることで、強力なデータ中心型アプリケーションを作成できます。Accessプログラマーは、テーブル・フォーム・レポートからなる標準的なデータベースを次のレベルへと引き上げ、そのデータベース固有のニーズに対応する処理をプログラミングで実装できます。たとえば、ループ処理を使って何千件ものレコードを順に処理し、対象となる特定のレコードだけを抽出・エクスポートするといったことも可能です。
6)統合型のOfficeアプリケーションを作成できる

会社で働いていると、同僚が特定の作業やデータ閲覧にExcelやWordを好んで使うケースは少なくありません。Accessなら、そうした同僚に配慮したアプリケーションを簡単に構築できます。たとえば、ExcelのテーブルにリンクしたAccessデータベースを作成すれば、Excelに慣れている同僚はそのままExcelでデータ入力を続けられます。また、VBAを使えばAccessレポートの要素をWord文書にエクスポート・コピーすることもできます。AccessとExcelを統合アプリケーションとして正しく連携させれば、ピボットテーブルなどのExcelのデータ分析機能と、クエリやSQLクエリといったAccessのデータ操作機能を組み合わせて、最終的なアウトプットを生み出せます。さらに、Accessレポートやその他のオブジェクトをPDFとして簡単にエクスポートし、閲覧用に配布することも可能です。
7)データベースを簡単に共有できる

Accessにはマルチユーザー機能が備わっており、最大40人まで同時にデータベースを共有できます。共有フォルダなどに配置すれば、40人が同じデータベースを同時に使用でき、複数のユーザーや管理者が変更・編集を行っても、変更内容が失われることはありません。新しいバージョンのAccessでは、ユーザーがWebブラウザ経由で同じデータベースの一部を編集できるWebアプリケーションを作成することもできます。加えて、Officeソフトウェアが広く普及しているため、Accessで作成したデータベースを単体ファイルとして簡単に共有することもできます。
8)便利なテンプレートとウィザードが豊富

Accessには人気の高いデータベース機能を自動化するテンプレートが多数用意されており、栄養管理データベースやプロジェクト管理データベースなど、ほぼ完成済みでデータ入力だけで使えるアプリケーションをダウンロードできます。さらにAccessにはウィザードが搭載されており、フォーム・クエリ・レポートなどのデータベースオブジェクトの作成をステップバイステップの小さなタスクに分解してくれます。これにより、これらのオブジェクトを一から作成する際の手間とストレスが大幅に軽減されます。
9)Access RuntimeでAccess未導入のクライアントにもデータベースを提供できる

あなたがAccessの開発者・プログラマーやデータベースコンサルタントで、クライアントや見込み客にAccessアプリケーションやサンプルアプリケーションを送りたいとしましょう。ただし問題は、相手側の環境にAccessがインストールされていないこと。この問題も、Access Runtimeを使えば簡単に解決できます。MicrosoftはAccess Runtimeを無料ダウンロードとして提供しています。つまり、Accessで本格的なデータベースやアプリケーションを設計し、Accessをインストールしていないクライアントでも、Runtime経由でそのデータベースを閲覧・操作できるようにできるのです。また、編集されたくないサンプルデータベースの配布にも便利です。Runtime版では設計関連のインターフェースがほぼ無効化されているため、エンドユーザーは独自オブジェクトの作成や既存オブジェクトの変更ができません。このようにRuntimeを活用すれば、見込み客へのサンプル配信によるスキルのアピールと、Access未導入の既存クライアントへの改変不可データベースの納品の両方を実現できます。
10)アクティブなユーザーコミュニティと豊富な学習教材

Accessは世界で最も普及しているデスクトップ向けデータベース管理システムであり、登場から20年以上の歴史があります。そのため活発なユーザーコミュニティが存在し、Access初心者の質問に気軽に回答してもらえます。Access専用のマニュアル、ウェブサイト、フォーラムなど学習教材も無数に揃っているので、Accessの学習を始めても、サポートやチュートリアルに困ることは決してないでしょう。
関連記事:MS Access 2016 マスタークラス:初級から上級まで(アフィリエイトリンク)
まとめ
Microsoft Accessは、データベース・SQLクエリ・データ中心アプリケーションを手軽に作成できる、多機能で入手しやすいデータベース管理システムです。業務向けの大型DBMSほどのパワーはないものの、はるかに低コストでアクセスしやすいのが魅力です。AccessをDBMSとして使うメリットはまだまだたくさんありますが、今回は個人や企業のデスクトップDBMSとしてAccessを採用すべき上位10の理由をご紹介しました。ビジネスニーズに応じて、ぜひ検討してみてください。
現在、データベース作成にMicrosoft Accessを使用していますか?ぜひコメント欄でお聞かせください。
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