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VirtualBox 7.2へのアップグレードで全ゲストマシンのネットワークが不通に?原因と3つの回避策

結論:VirtualBox 7.2ではネットワークが壊れる

結論から言うと、VirtualBoxをバージョン7.0から7.2へアップグレードしたところ、すべてのゲストマシンのネットワークが完全に動作しなくなりました。DHCPもDNSも機能せず、どの仮想マシンも一切通信できない状態です。

筆者はSlimbook Executive(Linuxホスト)上でシステムをアップデートし、VirtualBoxのリポジトリを正しく設定した後、仮想化ツールを7.0から7.2へ更新しました。インストール自体はスムーズに完了。しかし、その後が問題でした。起動したゲストマシンはどれ一つとしてネットワークに接続できず、まったく通信ができなかったのです。

慌てて7.1へロールバックすると、すべてのゲストでネットワークが正常に復旧しました。再び7.2へアップグレードしても同じ症状が確実に再現します。そこでVirtualBoxのバグトラッカーを調べてみたところ、実はすでに報告されている既知の問題であることが判明しました。

これは回帰(リグレッション)バグだった

この問題、なんと約1年前にも報告されていたものです。当時のチケットではWindowsホストでの事例が取り上げられていますが、筆者の環境のようなLinuxホストでも同様に発生します。原因はVirtualBoxのネットワークドライバー側にあると考えられるためです。

かつてこの不具合は修正済みとなっていましたが、なぜか最新版で再発しています。具体的には、DHCPとDNSが正しく動作しないため、NAT接続のゲストがIPアドレスを取得できず、名前解決もできないという状況に陥ります。

用意されている回避策は3つ

  • ネットワーク設定(IPアドレスなど)を手動で入力する
  • アダプターの種類を仮想マシン実行中に別のものへ変更し、元に戻す
  • 新しいNATネットワークを作成して使用する

以下、順番に見ていきましょう。

回避策1:IPアドレスを手動で設定する

NATを使用している場合(ほとんどの方がそうだと思います)、ゲスト側に以下の固定値を設定すれば通信できるようになります。

  • IPv4アドレス:10.0.2.15
  • サブネットマスク:255.255.255.0
  • デフォルトゲートウェイ:10.0.2.2
  • DNSサーバー:10.0.2.3

これらはVirtualBoxのNATモードにおける標準的なアドレス体系なので、安心して入力できます。

回避策2:アダプターの種類を実行中に切り替える

仮想マシンを起動したまま、設定画面を開いて「ネットワーク」セクションへ移動します。「割り当て」の項目を、例えば「NAT」から「ブリッジ」または「内部ネットワーク」へ変更し、「適用」をクリック。数秒待ってから「NAT」へ戻して再度「適用」してください。

これによりゲストは改めてIPアドレスのリースを行い、ネットワークが正常に機能するようになります。ただし、この方法は仮想マシンを起動するたびに毎回同じ操作を繰り返す必要があるため、やや面倒なのが難点です。

VirtualBox 7.2へのアップグレードで全ゲストマシンのネットワークが不通に?原因と3つの回避策

回避策3:新しいNATネットワークを作成する(おすすめ)

7.2の刷新されたインターフェースでは、サイドバーにある「ネットワーク」をクリックします。「NATネットワーク」の項目で新規ネットワークを作成しましょう。デフォルトでは10.0.2.0/24のプレフィックスが使われますが、任意のプライベートアドレス範囲を選択できます。名前も自由に付けて構いません。

次に仮想マシンの設定で「割り当て」から、新しく作成したネットワーク名を選択します。これでゲストは通常どおりネットワークを利用できるようになり、しかも起動のたびに追加操作を行う必要がありません。3つの方法の中では、これが最も実用的と言えるでしょう。

VirtualBox 7.2へのアップグレードで全ゲストマシンのネットワークが不通に?原因と3つの回避策

まとめ:当面は7.1の利用を推奨

1年前に修正されたはずのバグが、なぜ最新版に再導入されたのかは謎です。この問題に関する報告が少ないこと自体も不思議なくらいです。おそらく近いうちに恒久的な修正が提供されるはずなので、いずれこの記事の回避策は不要になる可能性が高いでしょう。

それまでの間、特段の理由がない限りはVirtualBox 7.1を使い続けることをおすすめします。どうしても7.2を使う必要がある場合は、今回紹介した3つの方法――手動IP設定実行中のアダプター種別変更新規NATネットワーク作成――のいずれかで対処可能です。いずれも実際に動作することを確認済みです。

それでは、快適な仮想化ライフをお過ごしください。

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