VirtualBoxでディスクをクローンする方法【VBoxManage活用チュートリアル】
仮想化を業務でも趣味でも利用している方なら、VirtualBoxという強力かつ多用途な無料ソリューションを目にしたことがあるかもしれません。VirtualBoxは、デスクトップユーザーに対して、あらゆる形でOSを展開できる大きな柔軟性を提供してくれます。
さらに、単なる趣味として仮想化を楽しんでいるだけでなく、仮想化を通じて新しいOSを学ぼうとする熱心なソフトウェア愛好家の方であれば、次のような場面に必ず直面することでしょう。それは「大量の仮想マシンを展開する必要がある」というシナリオです。
一台ずつインストール作業を行う時間的な余裕はないはずです。実際、大規模に環境を展開する際に手動で一つずつマシンを設定するのは、最も避けるべきやり方です。悪い習慣の表れであり、時間がかかり、非効率で、しかも結果的には設定内容の異なるマシンが乱立し、環境全体の一貫性が失われてしまいます。
この問題を解決するには、基本となるインストールイメージを必要な数だけビット単位で複製できる仕組みが必要です。これを「クローン」と呼びます。VirtualBoxはこの機能を標準で備えています。さっそくその方法を見ていきましょう。

クローン作成の主な方法
仮想ディスクのクローンを作成するには、いくつかのアプローチがあります。
1. 手動コピー
インストール済みイメージが格納されているハードディスクファイルを、手動でコピーする方法です。仮想マシンのハードディスクは単なるファイルにすぎないため、作業自体は非常に簡単です。筆者は以前、VMware ServerやVMware ESXiといった他の仮想化製品を使って、この手法を紹介したことがあります。
2. イメージング
CloneZillaのような専用イメージングソフトウェアを利用する方法もあります。ライブ環境を起動してディスクやパーティションをイメージ化し、それを2台目の仮想マシンの空ディスクに復元することで、完全な複製を作成できます。
3. フォーマット変換
VMware Converterを使って、基本イメージを保持したまま目的のフォーマット間でイメージを相互変換する方法もありました。そしてVirtualBoxには、さらに別の方法が用意されています。
VirtualBoxでクローンを作成する
VirtualBoxには、VBoxManageというディスク管理用の組み込みユーティリティが付属しています。このツールはWindows版・Linux版のどちらのVirtualBoxでも利用可能です。WindowsではVirtualBoxのインストールディレクトリ内にあり、Linuxでは実行パスに自動的に追加されます。
VBoxManageはクローン作成以外にも多彩な機能を持っています。膨大なオプション一覧を確認したい場合は、Windowsで「VBoxManage /?」、Linuxで「VBoxManage --help」を実行してみてください。
クローン作成の基本構文は以下のとおりです。
VBoxManage clonehd <old> <new> --format VDI
コマンドの解説
「clonehd」は、実行したい操作(ハードディスクのクローン作成)を指定する部分です。
「<old>」と「<new>」はそれぞれ元ディスクとクローン先ディスクのファイル名です。たとえば、「ubuntu-9.04.vdi」がオリジナルで、「ubuntu-9.04-cloned.vdi」が複製先となります。
「--format VDI」は、出力するディスクのフォーマットを指定します。QEMUと同様に、VirtualBoxは複数の仮想ハードディスク形式を扱えるため、市場にある他の仮想化製品とも高い互換性を保てます。
基本的にはこれだけです。コマンドを実行すれば、WindowsでもLinuxでも、コマンドラインウィンドウ上で進行状況を確認できます。
しばらく待つと、クローンディスクが完成します。
あとは新しいディスクを任意の仮想マシンに接続し、既存セットアップの完全なコピーを起動するだけです。信じられないかもしれませんが、これがクローン作成のすべてです!
代替方法:ファイルコピー
VMwareと同じように、VirtualBoxでも単純なファイルコピーでディスクを複製することは可能です。ただし、一部のユーザーからは、素のファイルコピーだとターゲットファイルが破損することがあるという報告もあります。筆者自身は問題に遭遇したことはありませんが、万が一トラブルが起きた場合は、次のテクニックを試してみてください。
コピーする前に、イメージファイルをtar/rar/zipなどで圧縮しておきます。通常のファイルコピーではうまくいかないケースでも、この方法なら成功するようです。コピーが確実に成功したかを確認する最善の方法は、複製ファイルのMD5チェックサムを算出し、オリジナルと比較することです。もちろん最後に、新しいディスクから仮想マシンを起動し、期待どおりに動作するかを必ず確認しましょう。
まとめ
今回は短めですが、実用性の高いチュートリアルでした。VBoxManageを活用することで、仮想環境の管理を効率化し、自動化できることを学びました。このユーティリティはコマンドラインから実行できるため、スクリプトに組み込めば、クローン作成やバックアップなどを定期的にスケジュール実行することも可能になります。
次回の記事では、仮想マシンへのディスク追加方法を解説します。その次の回では仮想ディスクの拡張・縮小を取り上げ、シリーズ第4部ではネットワーク設定と共有のさまざまな構成方法を学んでいきます。
それでは、楽しい仮想化ライフを!
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