VMware ESXiで仮想マシンが「無効(Invalid)」状態になる原因と対処法
VMware管理者であれば、vSphereの仮想マシン一覧に「無効(Invalid)」や「不明(Unknown)」というステータスのVMが表示され、困った経験があるのではないでしょうか。
この問題は、主に以下のようなケースで発生します。
- 仮想マシンを削除したのに、何らかの理由でvSphere/ESXiの構成情報にデータが残ってしまった場合
- vMotionの実行後に、VMFSストレージ上のVMファイルを手動で削除した場合
- その他、ストレージ障害などでインベントリ情報と実体が一致しなくなった場合
こうしたVMは、vSphere Web Clientの標準機能では削除できません。「アクション」メニューの「登録解除」オプションがグレーアウトして選択できないためです。
SSHコンソールを使って無効なVMを削除する手順
無効状態の仮想マシンを削除する唯一の確実な方法は、ESXiホストのSSHコンソールを使用することです。以下の手順で作業を行います。
- SSHを有効化する:問題のVMが登録されているESXiホストで、「アクション」→「設定」→「セキュリティプロファイル」→「サービス」→「SSH」→「編集」→「開始」の順に操作します。
- SSHクライアントで接続:PuTTYなどのSSHクライアントを使ってESXiホストにログインします。
- VM IDを確認:以下のコマンドを実行して、問題の仮想マシンのIDを取得します。
vim-cmd vmsvc/getallvms | grep invalid - IDを読み取る:このホストに登録されている無効状態のVM一覧が表示されます。「
Skipping invalid VM '22'」のような行があれば、「22」がその仮想マシンのIDです。 - 復旧を試みる場合:vSphereでの復元を試したい場合は、次のコマンドを実行します。
vim-cmd vmsvc/reload 22
実行後、1分ほど待ってクライアント画面を更新し、VMのステータスを確認してください。 - 登録解除(削除)する場合:問題の仮想マシンをインベントリから削除するには、次のコマンドを実行します。
vim-cmd /vmsvc/unregister 22 - 結果を確認:vSphereクライアントの画面を更新すると、無効状態だった仮想マシンが一覧から消えているはずです。
vmInventory.xmlを直接編集して削除する方法
もうひとつの方法として、ホストの構成ファイル/etc/vmware/hostd/vmInventory.xmlから問題のVMを手動で削除することもできます。
- まず必ずvmInventory.xmlファイルのバックアップを取ります。
- viやnanoなどのテキストエディタでファイルを開き、問題のVMに関するセクションを削除します。
- 以下のコマンドでホストサービスを再起動します。
services.sh restart
稼働中のVMが無効状態になった場合の対処法
稼働中の仮想マシンが突然無効状態になった場合は、VMの構成ファイル(vmx)が破損している可能性が高いです。その場合は以下の手順で復旧できます。
- 該当VMをインベントリから削除し、ESXiホストを再起動します。
- 新しい仮想マシンを作成し、旧VMの仮想ディスク(VMDK)を「既存のディスクを使用」として接続します。
- Storage vMotionを実行して、新VMのすべてのファイルを単一フォルダにまとめます。
- 新しいVMを起動し、正常に動作することを確認します。
- 最後に、旧VMのファイルを削除します。
VMFSストレージへのアクセス喪失後に発生した場合の対処法
VMFSストレージへのアクセスが一時的に失われたことが原因で無効状態になった場合は、アクセスが回復した時点で、起動中だったVMはそのまま稼働を続けますが、停止していたVMは分離状態になります。
この場合、以下の手順で手動再登録が必要です。
- 分離されたVMをインベントリから削除します。
- VMFSストレージ内で対象VMのVMXファイルを探します。
- VMXファイルを右クリックし、「VMの登録」を選択します。
- VMを起動し、正常にアクセスできることを確認します。
これらの方法を使い分けることで、vSphere Web Clientから操作できない無効状態の仮想マシンも安全に復旧・削除できます。作業前には必ずバックアップを取得し、本番環境への影響を十分に確認してから実施してください。
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