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パーティション・ボリューム・論理ドライブの違いとは?ストレージ構成をわかりやすく解説

ハードディスクやSSDなどのストレージデバイスは、物理的なデータ保存領域をコンピューターが理解できる形へ整理するための仕組みが必要です。

パーティション、ボリューム、論理ドライブは、いずれもストレージデバイスの容量を区画整理する方法の一つです。似た役割を担っていますが、それぞれに本質的な違いがあります。

出発点は物理ドライブ

コンピューターはすべてのデータを、HDD(ハードディスクドライブ)やSSD(ソリッドステートドライブ)といった物理的な媒体に保存します。物理ストレージとは実際に手で触れることができるもので、データは何らかの物理的な形式で表現されます。たとえば光ディスクでは「ピット」と「ランド」で1と0を表し、SSDではメモリセルが保持する電荷レベルの違いによってデータビットを表現します。

ボリュームとパーティションはどちらも、物理ディスクの中、あるいは複数の物理ディスクにまたがって存在するデータ構造です。一般的な家庭利用の場合、使用しているボリュームは1つの物理ディスク内に完全に収まっています。しかし、逆のケースもあり得ます。これについては後述の「論理ボリュームと物理ボリューム」で詳しく説明します。

まず押さえておきたい重要なポイントは次の3つです。
・物理ディスク全体が1つのボリュームになることがある
・1つの物理ディスク上に複数のボリュームを置ける
・1つのボリュームが複数の物理ディスクにまたがることもある

パーティション・ボリューム・論理ドライブの違いとは?ストレージ構成をわかりやすく解説

パーティションとは?

パーティションを最もシンプルに説明すると、ハードディスクなどのストレージデバイスを物理的に区分けしたものです。パーティションにはドライブ上の特定の開始点と終了点があり、高度なマルチディスク構成では仮想ドライブの一部(セグメント)となることもあります。

畑をいくつかの区画に分けることを想像してみてください。フェンスで囲まれた一つひとつの区画が、ドライブ上のパーティションに相当します。

オペレーティングシステム(OS)は一般的に、パーティションを独立した物理ハードドライブとして扱います。そのため、2台のハードドライブを搭載した場合と、1台のドライブを2つのパーティションに分割した場合とで、ユーザーから見て実質的な違いはほとんどありません。

ボリュームとは?

「ボリューム」という用語は「ディスク」や「パーティション」と同じ意味で使われがちですが、両者には根本的な違いがあります。OSや技術文書によってこれらの用語が曖昧に、互換的に使われているため混乱は避けられませんが、ここでしっかり整理しておきましょう。

ボリュームとは、自己完結的なデータ単位のことです。ボリュームラベル(名前)を持ち、単一のファイルシステム(NTFSやFAT32など)を採用し、通常はディスク全体または1つのパーティションを占めます。

C:やD:といったドライブとして表示されているものは、実はボリュームです。ボリュームは通常ディスクサイズまたはパーティションサイズのため、「同じもの」と思い込みがちですが、実際には2つの別個の概念なのです。

パーティション・ボリューム・論理ドライブの違いとは?ストレージ構成をわかりやすく解説

その証拠に、ボリュームはファイルとして保存することもできます。DVDイメージやディスクイメージなどがその例です。こうしたイメージファイルをOSで「マウント」すれば、物理ドライブやフォーマット済みパーティションとまったく同じように動作し、外観も変わりません。

ボリュームとパーティションの違いを示すもう一つの典型例がフロッピーディスクです。フロッピーディスクはパーティション分割できませんが、それでも立派なストレージボリュームです。パーティションを持たないドライブも同様で、これは「ディスク全体を使う単一のパーティション」がある状態を意味します。パーティションがないように見えても、それでもボリュームなのです。

このように、ボリュームはドライブやパーティションといった概念とは区別される存在だと言えます。

論理ボリュームと物理ボリューム

ボリュームが必ずしもHDDやパーティションと一致しないことが分かったところで、「論理」ボリュームについても触れておきましょう。1つの物理ディスクに複数のボリュームを置けるだけでなく、ボリュームのサイズが1台のディスクの容量を超えてしまうケースもあります。

そこで活躍するのが論理ボリュームです。論理ボリュームはユーザーから見ると1つの大きな連続したストレージ空間に見えますが、物理的には1台のディスク上の離れた複数の場所、あるいは複数のディスクにまたがる場所に存在します。

論理ドライブとは?

論理ボリュームを論理ドライブと混同しないように注意しましょう。物理ドライブを複数のパーティションに分割し、それぞれをドライブ文字を持つボリュームとしてフォーマットすると、それらは「論理」ドライブになります。厳密に言えば、すべてのボリュームは単一または完全な物理ドライブと必ずしも結び付いていないため「論理的」ですが、一般に「論理ボリューム」という用語は、複数のドライブにまたがるボリュームを指すことの方が多いようです。

パーティション・ボリューム・論理ドライブの違いとは?ストレージ構成をわかりやすく解説

つまりOSから見れば、単一のストレージアドレス群を持つ1台のドライブとして認識されるということです。論理ドライブの背後にある仕組みは、どの物理ドライブであっても、論理ドライブのアドレスに対応する正しい物理的な位置へデータが書き込まれることを保証しています。

ベーシックディスクとダイナミックディスク

Windowsには、ベーシックディスク(Basic Disk)とダイナミックディスク(Dynamic Disk)という2種類のハードドライブ構成があります。

多くのWindowsパソコンでは、ドライブはベーシックディスクとして構成されています。ベーシックディスクには2種類あります。MBR(マスターブートレコード)方式では、4つのプライマリパーティション、または「3つのプライマリパーティション+拡張パーティション(多数の論理パーティションに分割可能)」を持てます。一方、GPT(GUIDパーティションテーブル)方式の新しいPCでは最大128個のパーティションを作成でき、MBRよりはるかに柔軟です。

MBRとGPTの違いについてさらに詳しく知りたい方は、「MBR vs. GPT:SSDドライブにはどちらのフォーマットが最適か?」の記事をご覧ください。

MBRかGPTかに関わらず、ベーシックディスクはすべてパーティションテーブルを使ってディスク上のパーティションを管理します。一方、ダイナミックディスクはLDM(Logical Disk Manager)データベースを使用します。このデータベースには、ダイナミックディスク上のボリュームに関する情報(サイズ、開始位置と終了位置、ファイルシステムなど)が記録されています。ダイナミックディスクもGPTとMBRパーティションをサポートしていますが、それ以外の機能も備えています。

パーティション・ボリューム・論理ドライブの違いとは?ストレージ構成をわかりやすく解説

ダイナミックディスクでは、ベーシックディスクにはできないテクニックが使えます。最も重要なのが、スパンボリュームとストライプボリュームの作成です。つまり、複数の物理ディスクにまたがるボリュームを構築できます。

スパンボリュームは、OSに対しては1つのボリュームとして見えますが、物理データは複数のディスク上に分散して存在します。複数ディスクの未割り当て領域をつなぎ合わせて構築され、後から拡張することも可能です。

ストライプボリュームも複数の物理ドライブを1つの論理ボリュームにまとめますが、データを全ディスクに交互に分散配置(ストライピング)することで、ドライブの読み書き速度を合算できる点が異なります。ストライピングはRAID 0とも呼ばれ、機械式ハードドライブで最高速度を実現します。SSDでは、この高速化手法の効果は相対的に小さくなります。

未割り当て領域とは?

パーティションマネージャーなどのディスクユーティリティでボリュームを作成・削除すると、「未割り当て領域(Unallocated Space)」と表示される部分を目にすることがあるでしょう。

これは、ドライブ上のその物理スペースが、現在どの構造にも属していないことを意味します。未割り当て領域はディスクの末尾にも中間にも、どこにでも発生し得ます。たとえばディスク中央にあるパーティションを削除すると、その領域が未割り当て領域になります。

未割り当て領域や空き領域が見つかったら、そこに1つ以上のパーティションやボリュームを作成できます。場合によっては、隣接するパーティションを拡張して、未割り当て領域を取り込むことも可能です。

パーティション・ボリューム・論理ドライブのサイズ変更

パーティションの種類やディスク上の位置によっては、サイズを変更できます。たとえば、1台のドライブに2つのパーティションがあり、片方は容量不足、もう片方には十分な余裕があるとしましょう。余裕のあるパーティションを縮小して未割り当て領域を作り、その領域で容量不足のパーティションを拡張する、といった操作が可能です。

Windows・Ubuntu Linux・macOSでディスク構造を確認する方法

Windows、Linux、macOSは主要な3大デスクトップOSであり、それぞれ独自のディスク/パーティション管理ユーティリティを備えています。Linuxはディストリビューションによってツールの見た目が異なりますが、基本的な機能は共通しています。

Windows:「ディスクの管理」

Microsoft Windowsの「ディスクの管理」ユーティリティは非常に高機能で、パーティションやボリュームに関わるほぼすべての操作が行えます。起動方法はいくつかありますが、最も簡単なのはスタートボタンを右クリックして「ディスクの管理」を選択する方法です。

パーティション・ボリューム・論理ドライブの違いとは?ストレージ構成をわかりやすく解説

アプリを開くと、コンピューター上のすべてのディスクとボリュームが表示されます。どのボリュームがどの物理ディスク上にあるのかがひと目で分かり、ドライブ文字の割り当てや、ディスク/ボリュームが正しくマウントされない問題の診断も行えます。グラフィカルなディスク表示では、各ボリュームが使用しているパーティションタイプも明確に確認できます。

Ubuntu Linux:「Disks(ディスク)」

Ubuntu Linuxに標準搭載されているディスク管理ユーティリティは「Disks」です。Windowsのツールと同様に、物理ドライブとその上に存在するボリュームを見やすい形で視覚的に表示してくれます。

パーティション・ボリューム・論理ドライブの違いとは?ストレージ構成をわかりやすく解説

ここでもボリュームやパーティションの管理が可能ですが、LinuxはWindowsよりも標準のパーティション構成が複雑である点に注意してください。たとえばLinuxでは「スワップパーティション」がRAMのスワップ領域として使われますが、Windowsでは既存パーティション上のページファイルを使用します。

安全性が確信できない限りパーティションを削除してはならないのは当然ですが、これはLinux環境では特に重要な注意点です。

macOS:「ディスクユーティリティ」

macOSのディスクユーティリティは、他のOSほど詳細な情報は表示されませんが、ディスク構造の設定や変更に必要な最重要機能は一通り備えています。

起動する最も簡単な方法はSpotlight検索です。Command + Spaceキーを押し、「Disk Utility(ディスクユーティリティ)」と入力してEnterキーを押すだけで起動します。

パーティション・ボリューム・論理ドライブの違いとは?ストレージ構成をわかりやすく解説

これでMacに接続されているすべてのドライブと、その内部構造が表示されます。ただし、macOSはNTFSなどの一部のファイルシステムを、特別なサードパーティ製ソフトなしでは扱えない点に注意してください。

操作の際は要注意!

パーティション、ボリューム、論理ドライブについて学んだところで、もう一つ知っておくべき重要なポイントがあります。パーティションやドライブ構造の操作を誤ると、データを簡単に失う恐れがあります。パーティション作業を行う最も安全なタイミングは、ドライブが空の状態で初期セットアップを行うときです。

使用中のドライブでも、パーティションの作成・変更・削除・リサイズは技術的には可能です。しかし、失いたくないデータがある場合は、必ず事前にバックアップを取ってから作業してください。

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