テキスト読み上げソフト「Festival」の使い方 – 音声合成システム入門チュートリアル
テキスト読み上げ(TTS)は地味な機能に思えるかもしれませんが、実はとても有用なツールです。視覚に障害のある方がコンピュータを快適に利用できるようにするだけでなく、さまざまな場面で活躍します。たとえば、車の中で(運転中はやめましょうね)文章を読みたいけれど、車内で読むと酔ってしまうという経験はありませんか?あるいは、長い説明文を音声に置き換えて、チュートリアルにナレーション要素を加えたいと思うこともあるでしょう。

Festival はまさにそのためのソフトウェアです。Festival は音声合成システム(Speech Synthesis System)で、テキストを音声に変換できます。スクリプトによる自動化に対応しており、複数のプログラミング言語向けのAPIも用意されている、非常に扱いやすいツールです。現在、アメリカ英語とイギリス英語の男女複数の声を搭載し、スペイン語についても初期段階のサポートが提供されています。
それでは、実際に使ってみましょう。
Festival の動作
Festival は主要なLinuxディストリビューションのほとんどでリポジトリから入手できるため、インストール自体は簡単です。Festival はコマンドラインツールで、グラフィカルなインターフェースはありません。高度な技術知識は必要ありませんが、基本操作についてはオンラインマニュアルを参照することをおすすめします。
通常、Festival は対話モードで動作します。プログラムを起動して、読み上げたい内容を指示する形です。また、書籍や論文などのファイルを読み込ませて実行したり、他のアプリケーションからテキストをパイプで流し込んだりすることも可能です。
対話モードでの使い方
コマンドラインで festival と入力すると、Festival が起動します。
次に、以下のコマンドを実行すると、テキストを読み上げさせることができます。
(SayText "ここに読み上げたいテキスト")
実行例のスクリーンショットです。

ファイルモードでの使い方
コマンドラインで長いテキストを打ち込む代わりに、テキストファイルを指定して実行することもできます。オーディオブックやセミナー資料などの読み上げにとても便利な機能です。
サンプルファイルの例:

そして、このファイルに対して Festival を実行します。
festival --tts <ファイル名>
音声ファイルとして録音する
Festival の出力音声を録音ソフトに取り込めば、オーディオファイルを作成でき、後から自由に編集・加工することができます。たとえば、GNOME Sound Recorder を使えば手軽に録音できます。

この方法で録音した12秒間のサンプル音声です。
festival-demo.ogg / 12秒 / 253KB
さて、ここからが本題です。実は、これまでの手順をすべてスキップすることもできます。Festival には、入力したテキストから自動的に .wav ファイルを生成する組み込みスクリプト text2wave が付属しています。
text2wave <ファイル名> -o <出力.wav>

ボイス(声)の種類
Festival には複数の音声が用意されており、オンラインデモでそれぞれの声質を確認することもできます。筆者の印象では、イギリス英語の声の方がより自然で洗練されており、聞き取りやすいと感じました。もちろん、どの声を選ぶかはあなた次第です。
まとめ
Festival はシンプルながら実用的な、とても便利なソフトウェアです。すぐに用途が思い浮かばない場合でも、講義やチュートリアルの音声化など実用的な目的から、純粋に楽しみのためまで、マルチメディアツールのひとつとして持っておく価値は十分にあります。
このガイドがお役に立てれば幸いです。テキスト読み上げソフトウェアについて少し理解を深めたところで、次回はLinuxのスクリーンリーダー「Orca」を取り上げ、その他のアクセシビリティ機能についても見ていく予定です。それまでの間、視覚障害者向けに特別に設計された Knoppix Adriane をチェックしてみてください。
それでは、また。
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