DDoS攻撃とは?サーバーへの攻撃を見分けて阻止する方法を解説
分散型サービス拒否攻撃(DDoS攻撃)は、誰にでも、いつでも発生する可能性があります。専用Webサーバーでサイトを運営しているなら、DDoS攻撃が何であるか、どうやって見分けるのか、そしてどう対処・予防すればよいのかを理解しておくことが重要です。

DDoS攻撃とは何か?
分散型サービス拒否(DDoS)攻撃とは、ハッカーが「ボットネット」と呼ばれる大規模なコンピューターネットワークを利用し、ごく短時間のうちにWebサーバーへ膨大な数のHTTPリクエストを送りつける攻撃のことです。
ボットネットとは、インターネット上に広がる非常に大規模なマシンの集合体で、各コンピューターはウイルスに感染し、ハッカーのソフトウェアの中継役へと変えられています。ボットネットを構成するのは、そのほとんどが一般ユーザーのPCであり、感染していても本人は気づいていないのが実情です。
通常時、Webサーバーは次のような流れで訪問者にページを提供しています。
- ユーザーがブラウザにサイトのURLを入力する。
- ブラウザがそのURL宛てにHTTPリクエストを送信する。
- ISPのDNSサーバーがURLをWebサーバーの正しいIPアドレスに変換する。
- HTTPリクエストがインターネット経由でWebサーバーへ届く。
- WebサーバーはURLで指定されたページに対応するHTMLファイルを探す。
- WebサーバーがそのHTMLファイルの内容をすべてレスポンスとして返す。
- ユーザーのブラウザがHTMLファイルを受け取り、ページとして表示する。
多くのWebサーバーは、1日あたりに想定される平均的なアクセス量を処理できるよう、CPUやネットワーク機器のスペックが設計されています。サイトによっては、1日10万件、場合によっては100万件規模のアクセスをさばくこともあります。
しかし、DDoS攻撃を仕掛けるハッカーは、世界各地の数百万台規模のボットネットを動員し、標的のWebサーバーに対して毎秒数千件のHTTPリクエストを送りつけてきます。
Webサーバーはそれほどのトラフィックを想定した設計ではないため、通常の訪問者に対して「Service Unavailable」というエラーを返すことになります。これがいわゆるHTTPエラー503です。
まれに、リソースの少ない非常に小規模なサーバーで運用している場合は、サーバー自体がフリーズしたりクラッシュしたりすることもあります。
DDoS攻撃の見分け方
自分のサイトがダウンした原因がDDoS攻撃なのかどうか、どう判断すればよいのでしょうか。いくつか特徴的な兆候があります。
まず、前述のHTTPエラー503が表示されるのは明確なサインです。もうひとつの重要な兆候が、帯域幅の異常な急増(スパイク)です。
これは、レンタルサーバーの管理アカウントにログインし、Cpanelなどの管理画面を開いて確認できます。「Logs(ログ)」セクションまでスクロールし、「Bandwidth(帯域幅)」を選択しましょう。
直近24時間の正常な帯域幅グラフは、小さなスパイクはあるものの、比較的安定した線になっているはずです。
しかし、不釣り合いなほど大きな帯域幅の急増が1時間以上も続いているなら、WebサーバーがDDoS攻撃を受けている明確な証拠です。
進行中のDDoS攻撃を検知したと思ったら、迅速な対応が重要です。この種の攻撃は大量のネットワーク帯域を消費するため、有料のホスティングサービスを利用している場合、プロバイダーのデータサーバーにも同様の帯域スパイクが発生します。それは他の顧客にも悪影響を及ぼしかねません。
DDoS攻撃の止め方
DDoS攻撃を受けている状況で、自分一人でできる対策は実質ありません。ただし、ホスティングプロバイダーに連絡すれば、あなたのWebサーバーに向かうすべての受信HTTPリクエストを即座にブロックしてもらえます。

これによりサーバーへの負荷が即座に軽減され、サーバー自体のクラッシュを防げます。同時に、攻撃がホスティングプロバイダーの他の顧客に波及するのも防げます。
次のステップは、攻撃が終わるのを待つことです。
実際のところ、この種の攻撃はハッカーにとって相当なリソースを必要とします。多くの場合、攻撃の依頼主はあなたのサイトを潰したいと望む第三者であり、攻撃期間は1時間から数時間程度に設定された契約となっています。
良いニュースは、攻撃には必ず終わりが来るということです。悪いニュースは、攻撃が終わるまでサーバーへのすべてのトラフィックを遮断することになるため、結果的にサイトを潰そうとした相手の思う壺になってしまうという点です。
DDoS攻撃に打ち勝つ方法
残念ながら、DDoS攻撃は短時間でサイトをダウンさせる手軽で安価な手段として使われています。
攻撃そのものは恒久的なものではなく、メッセージを送りつけることが目的です。つまり、あなたのサイトで公開した内容が、ハッカーに報酬を払ってまで攻撃させたいと思うほど誰かを怒らせてしまったことを意味します。
大企業のようにミッションクリティカルなオンライン事業を運営しており、DDoS攻撃への耐性が必要な場合、対策は可能ですが決して安くはありません。
DDoS対策サービスは、攻撃に使われるボットネットより大規模ないわば「対抗ボットネット」を構築することで機能します。こうすることで、毎秒数十万件〜数百万件のHTTPリクエストが殺到しても、分散的に対応することが可能になります。

こうしたサービスには月額料金がかかります。しかし、頻繁にDDoS攻撃の標的になっているのであれば、その費用は十分に価値があると言えるでしょう。
DDoS攻撃は、最良の場合でも数時間のサイト停止という小さな迷惑にすぎません。しかし最悪の場合、オンラインビジネスにおける大きな損失につながり、サイトへの信頼を失った顧客の流出も招きかねません。
DDoS攻撃の見分け方と対処法を理解しておけば、ダウンタイムを最小限に抑えられ、あなたとホスティングプロバイダーが復旧にかかる時間も大幅に短縮できるでしょう。
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