破損したZIPフォルダからファイルを抽出・復元する方法【無料ツール5選】
複数のファイルをまとめて転送する方法として最適なのが、ZIP形式による圧縮です。この方法なら、ストレージ間でファイルを移動する際に、手間のかからないロスレス圧縮が実現できます。
ZIP圧縮に対応した「パック」ソフトは数多く存在します。必要なファイルを集めて1つのフォルダにまとめ、そのフォルダを圧縮すれば、メール添付やその他の転送手段ですぐに送れるZIPフォルダのできあがりです。
受信側でも、同じまたは類似のツールを使ってZIPフォルダ内のデータを「展開」する必要があります。これらの作業はすべて、数クリックで簡単に行えます。
しかし残念ながら、ZIPフォルダが破損してしまうケースもあります。主な原因としては以下が挙げられます。
- ウイルス攻撃: Windowsシステムを狙った感染性マルウェアがZIPフォルダを汚染し、複数のデバイスへ自己複製しながら拡散することがあります。
- ストレージの破損: ZIPフォルダが保存されているハードディスクなどの記録媒体が破損していると、ファイルも破損します。特に、ファイルが不良セクタ上に配置された場合に発生しやすくなります。
- 作成時の予期せぬトラブル: ZIPフォルダ作成中の停電、システムのシャットダウン、その他の中断によって、ダウンロードが不完全になることがあります。
これらはほんの一例です。いずれの場合も、適切なファイル修復ツールさえあれば、ZIPフォルダからファイルを抽出することは十分可能です。
破損したZIPフォルダの修復は面倒な作業になりがちです。実際に効果のある修復ツールの多くはやや高価ですが、無料で使える優秀なツールもいくつかあり、すでにパソコンにインストール済みのものもあるかもしれません。
破損したZIPフォルダからファイルを抽出する方法
前述のとおり、破損したZIPフォルダからファイルを抽出するには、適切なファイル修復ツールが必要です。以下に、ZIPフォルダの破損に直面した際に検討すべき候補をいくつか紹介します。
DiskInternals ZIP Repair
DiskInternalsがフリーウェアとして公開しているのが「ZIP Repair」です。わずか数クリックで、破損したZIPフォルダからファイルを抽出し、新しい無傷のZIPフォルダに保存できます。初心者にもわかりやすいウィザード形式なので、抽出作業も非常に簡単です。
ZIP Repairの使い方は以下のとおりです。
- プログラムをダウンロードしてセットアップし、起動します。
- ホーム画面で「Next(次へ)」ボタンをクリックして進みます。
- 「Corrupted file(破損ファイル)」欄の下にある「Browse(参照)」ボタンをクリックします。
- 修復・抽出が必要な破損ZIPファイルを選択します。同様に「Repaired file(修復ファイル)」欄では、修復後のZIPフォルダの保存先を指定します。
- 設定が完了したら「Next」ボタンをクリックします。
- 破損したZIPフォルダ内のすべてのファイルが表示されます。「Next」をクリックすると、指定した場所に新しいZIPフォルダが作成されます。
- これでファイルの抽出が可能になります。Windows標準機能やサードパーティ製ZIPツールを使って、新しく作成されたフォルダからファイルを取り出しましょう。「Finish」をクリックしてツールを終了します。
WinRAR
WinRARには、圧縮ファイルの修復機能が標準搭載されています。ZIP(またはRAR)ファイルが破損して困っている場合は、まずWinRARを試してみる価値があります。
- WinRARを起動し、アドレスバーから破損したアーカイブがある場所へ移動します。
- 対象のフォルダを選択し、ツールバーの「Repair(修復)」をクリックします。
- ポップアップウィンドウで修復後のアーカイブの保存先を指定し、アーカイブタイプを選択して「OK」をクリックします。
- 修復が100%に達したら、保存先へ移動してファイルを展開できます。ファイル名はfilename_rebuilt.zipのように表示されます。
Stellar File Repair Toolkit
Stellar File Repair Toolkitは、ZIPファイル抽出ツールの中でも特に優れた選択肢のひとつです。有料ツールですが、30日間の返金保証付き無料トライアルが用意されています。Word文書、Excelスプレッドシート、PowerPointプレゼンテーションなどMicrosoft Officeファイルの修復に加え、破損したZIPアーカイブの修復にも高い評価を得ています。
この修復ツールは、アーカイブの破損状況にかかわらず、内容を損なうことなく完全なZIPファイル修復を実現できると謳っています。
- インストール後、ツールを起動して「Repair ZIP File」オプションを選択します。
- ローカルドライブから破損したZIPファイルを探して選択します。アーカイブ内の全ファイルがプレビュー表示されます。
- 「Repair」ボタンをクリックし、処理が完了するまで待ちます。
- 修復が完了したら、左側のメニューから復元されたすべてのファイルをプレビューできます。
Zip2Fix
このツールは今回紹介する中で最も使いやすく、DiskInternals ZIP Repairと並ぶおすすめの一品です。Zip2Fixは非常にシンプルで、直感的なインターフェースにより数クリックだけで抽出が完了します。
ツールを起動して「Open…」をクリックし、破損したZIPファイルを選択するだけ。あとは自動的に処理が進み、復元されたファイルが元のディレクトリへ次々と出力されます。特別な操作は一切不要です。
WinZipコマンドプロンプト
実は、Windowsにすでに備わっているツールでも、ZIPファイルの修復を試せることをご存じでしょうか?
2016年にWinZipがWindows 10のユニバーサルアプリとなって以来、ZIPファイルの展開といえば真っ先に思い浮かぶ定番アプリになっています。コマンドプロンプトと組み合わせれば、無効になったZIPファイルの修復にも活用できます。
- 「ファイル名を指定して実行」ダイアログ(Windowsキー + R)を開き、「cmd」と入力してEnterを押します。より安全に操作したい場合は、タスクバーの検索フィールドに「cmd」と入力し、「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」しても構いません。
- コマンドプロンプトウィンドウで、破損したZIPアーカイブのあるディレクトリへ移動します。「"C:\Program Files\WinZip\wzzip" -yf zipfile.zip」と入力(ダブルクォーテーション含む)してEnterを押します。
- WinZipがインストールされている実際のドライブ文字と、zipfile.zipの部分を実際のZIPファイル名に置き換えてください。
- 分割ZIPファイルを作成する場合は、-yfの末尾にsを追加します。
WZZIPは元のZIPファイルを変更せず、代わりにFilename_FIXEDという名前の新しいZIPファイル(またはフォルダ)を作成します。元のデータはそのまま残されるため、「FIXED」ファイルには依然として破損データが含まれている可能性があります。
破損していたのがアーカイブ(入れ物)だけだった場合、データ自体は無事です。しかし、圧縮データ自体が破損していた場合やCRCエラーが発生した場合は、ファイルの破損は残ったままになります。
CRCとは「Cyclic Redundancy Check(巡回冗長検査)」の略で、ファイル内の全データの正確性を検証する計算方式です。CRC値はファイル内に計算・保存されており、ファイルを展開する際に元のデータ値と現在のデータ値を照合することで、データが破損していないことを確認します。抽出された値が元の値と一致しない場合、WinZipはCRCエラーを表示します。
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